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セブンネット特別対談

SPECIAL INTERVIEW

作家辻村深月さん×SKE48大場美奈さん

SPECIAL INTERVIEW 作家 辻村深月さん × SKE48 大場美奈さん

“舞台『ハケンアニメ!』公開記念 スペシャル対談”

アニメ業界で働く人たちの苦悩と喜びを描いた小説『ハケンアニメ!』が遂に舞台化。公開前に稽古現場を訪れた原作者、辻村深月さんと、主演を務める大場美奈さんのスペシャル対談。

大場美奈さん・辻村深月さん

大場美奈/以下、大場稽古に入る前に原作本を読ませていただきました。登場人物の語りが実際のアニメ制作現場で使われていそうなリアルな言葉のように感じたんですが、どのように小説を仕上げていったんですか? 演技の参考に聞かせて下さい。 辻村深月/以下、辻村『ハケンアニメ!』って、そもそも雑誌『anan』の連載小説だったんです。企画の依頼をいただいたときに、恋愛小説にするか、お仕事小説にするかで悩んで、せっかくなら自分が取材して楽しめる場所が舞台の物語にしようと。 大場それで、アニメの制作現場を題材にしたお仕事小説に? 辻村はい。私自身、幼い頃からアニメが大好きだったので…。最初はひとりのアニメプロデューサーの方を取材させてもらい、その方を通じて、わらしべ長者的に、その後、制作進行、監督、声優、アニメーター、フィギュア会社の方まで、アニメ業界にかかわるさまざまな職種の方を取材していきました。いろいろとお話を伺うなかで、みなさんの口から出てきた「このセリフいいな」「そのエピソード、グッとくる!」というものをひとつずつ繋げて、星座をつくるようにして物語にしていきました。 大場だからリアリティがあるんですね。 辻村嬉しかったのが、刊行されてからアニメ業界以外の方からも、「(本に書かれた)この気持ちが分かる」と言ってもらえたこと。ひとつの業界の仕事を掘り下げたことで、業種や職種を越えて多くの人に伝わるものになったのだとしたら、本当に書いてよかった。 大場今日は、舞台『ハケンアニメ!』の稽古を見学していただきましたが、いかがでしたか? 辻村自分の小説が舞台化する時って、原作そのままではなくて、原作を超えたさらにその先にあるものを見せてほしい、という気持ちがあるんです。今回は、大場さん演じる川島(加菜美)ちゃんのほかにも、原作には出てこないオリジナルキャラクターが加えられていると聞いて、どんな形になっていくのか、とても楽しみでした。 大場私が演じる役も、一部のオリジナルストーリーも、お手本となる原作シーンがないので、(演出脚本を手掛けた)G2さんと意見を交わしながら『ハケンアニメ!』の世界観にきちんと寄り添うことを心がけてきました。 辻村それは観ていて強く感じられました。『ハケンアニメ!』のことだったら私が世界で一番詳しいという気持ちでいたのですが、今はG2さんに負けているかも(笑)。そう思うくらい、原作の世界感を考え抜いてくださったことが伝わってきました。書き加えられたストーリーやセリフが、まるで自分が書いたもののようにすんなり入ってきて! 原作で私が書いたものを踏襲しながら、その奥にあった未公開シーンを見せてもらっているようでした。 大場最高の褒め言葉ですね。G2さんに聞かせたい(笑)。今回、あるシーンで大役を任されるので、闘志がみなぎっています。 辻村あっ、プロローグですね。 大場そうなんです。G2さんからは「舞台の序幕にして、最高なクライマックスを観せる気持ちで!」と言われていて。 辻村「どうしてアニメ業界に入ったのか」を、それぞれの言葉で語るオープニング。観ていて鳥肌が立ちました。新入社員の川島ちゃんの存在感が光っていて、アニメに対する情熱をいきなりぶつけなきゃいけない大事なシーンですが、あそこの語りで一気に心を舞台の向こうに鷲掴みにされます。いやー、かっこよかった! 大場辻村さんにそう言っていただけるのが、いちばん嬉しい。

大場美奈さん

“舞台だけの今しかない煌めきを、楽しみにしています”(辻村さん)

大場実は、今日が初めての通し稽古だったんですが、それも直前まで聞かされていなくて。 辻村そうだったんですか。それなのに、いきなりできてしまうのがすごい! 大場まだ未完成のものを観ていただく機会もないから、ダメ出しをいただくくらいの気持ちで演じていました。 辻村舞台って、映画とも違って、その時の1回しか再生ができないものなんだな、と改めて魅力を感じました。もし、昨日お稽古場に行っていたら全然違うものになっていただろうし、常に “今しかない”煌めきがある。 大場自分がステージの端にいるときも、舞台に立つ以上は川島加菜美として、そこを突詰めたいです。

辻村深月さん

“原作に寄り添えるセリフは、特別な想いを持って演じたい”(大場さん)

辻村ちなみに、川島ちゃんを演じる上で、一番印象的なセリフはなんですか? 大場「君を絶望させられるのは、世界で君ひとりだけ」というセリフです。 辻村原作では、王子千晴監督のアニメ作品『運命戦線リデルライト』内に出てくるセリフですね。 大場そうなんです。舞台では、私のセリフとして登場するんですが、舞台だけのオリジナルキャラクターという役柄、辻村さんの作品に最も寄り添えるシーンなので、特別な想いがあります。 辻村自分で書いておきながら言うのもお恥ずかしいですが…、やはりすごくいいセリフですよね。アニメを舞台上でどう表現するのか、と疑問に思っている方もいると思うんですけど、このセリフが出てくるクライマックスを皆さんにも楽しみに観ていただきたいです。絶対に期待を裏切りませんから! 大場はい。このプレッシャーを演技の熱量に変えたいと思います。

辻村深月さん

作家・辻村深月さん

1980年、山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』でメフィスト賞を受賞し作家デビュー。11年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で本屋大賞受賞。著書に『凍りのくじら』『太陽の坐る場所』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『盲目的な恋と友情』『家族シアター』など。

大場美奈さん

SKE48・大場美奈さん

1992年、神奈川県生まれ。2009年AKB48メンバーとしてデビュー。2013年よりSKE48として活動。歌手活動だけに留まらず、映画や舞台など、多岐に渡り活躍。ファースト写真集『本当の意味で大人になるということ』発売中!

ORIGINAL STORY 原作小説「ハケンアニメ!」

ハケンアニメ!

2015年本屋大賞にノミネートされた、アニメの制作現場を題材にした“お仕事小説”。アニメ制作、テレビ局、出版社、メーカーなど、アニメ業界で働く人々が、誇りと維持をかけて“クール及び年間売上NO.1アニメ=覇権アニメ”を目指し、奮闘する姿を描く。

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今月のピックアップ情報今月のピックアップ情報

直木賞作家・辻村深月の「ハケンアニメ!」がG2演出で遂に舞台化!
10月12日から、大坂・東京で公開!

アニメを熱くする仕事人たちの感動物語!
日本を代表する一大複合産業「アニメ」の裏側で起こるハケン(覇権)争いに目が離せない!

アニメ制作会社のプロデューサー・有科香屋子(町田マリー)は、次クールの「運命戦線リデルライト」で天才アニメ監督・王子千晴(小越勇輝)を起用。監督のストイックな仕事ぶりに、入社したばかりの制作進行・川島加菜美(大場美奈)や原画アニメーター・澤田和己(山内圭哉)など、スタッフは日々トラブルの連続、ビジネスライクに進めようとする垣内政信(小須田康人)との対立が激化していく中、作品完成を揺るがす大事件が起こってしまう……。

公式サイト:https://hakenanime.yoshimoto.co.jp/
主催・企画制作:吉本興業株式会社

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