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『J-WAVE』MORNING CLASSICを深堀する!! EVERY MONDAY - THURSDAY 08:05 - 08:10
ゆく年くる年2019−2020
田中 泰 氏 コメント
2019年を締めくくる2日間は、今年日本初上陸を果たした世界最大級のクラシック音楽祭「BBCプロムス」でもおなじみの曲「蛍の光」と、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」通称「第九」をご紹介。そして、2020年の幕開けは、生誕250年を迎えるベートーヴェンの代表曲、交響曲第5番「運命」をご紹介。いよいよクラシック界待望のメモリアルイヤー開幕だ。今年のクラシック界はベートーヴェンを中心に回ることになり、さまざまな名曲に触れる機会が増えそうだ。そして新年2日目は、ニューイヤーコンサートの定番、ヨハン・シュトラウスⅡ世のワルツ「春の声」をご紹介。数多いワルツやポルカの中でも最も華やかなこの曲は、新年の開幕と春の訪れを告げるのにピッタリ。今年も素晴らしい1年になりますように。レッツ・エンジョイ・クラシック!
ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》・第7番
1,300円 (税抜)
2019年の振り返り
田中 泰 氏 コメント
2019年も様々なクラシックシーンに触れてきました。というわけで、今週はこの1年を振り返りながら思い出に残るクラシックの名曲をご紹介しましょう。まずは、この夏モスクワで開催されたチャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門で見事第2位に輝いた藤田真央さん。映画「蜜蜂と遠雷」での演奏吹き替えでも大活躍したことが思い出されます。そして、初来日のクルレンティス指揮ムジカエテルナのチャイコフスキーに大興奮。来年はベートーヴェンでの来日が予定されるので要チェック。今年没後30年を迎えたピアニスト、ウラディーミル・ホロヴィッツの録音もたくさん聴いた1年でした。彼の凄さを改めて感じる思いです。最後は今年日本初上陸を果たした世界最大級のクラシック音楽祭「BBC Proms」。ラストナイトの盛り上がりはやはり特別な雰囲気だったことが思い出されます。来年も素敵なクラシックシーンに出会えますように!
クラシック・ミーツ・ディズニー特集
田中 泰 氏 コメント
クリスマスが近づくとなぜか聴きたくなるのがディズニー映画の名曲たち。子供の頃楽しみにしていたクリスマスのイメージにぴったりの美しいメロディは、今もクラシックやジャズのアーティストたちが手掛けています。というわけで、今週はクラシックのアーティストが奏でるディズニーナンバーをご紹介。原曲とは一味違う大人の雰囲気が素敵ですよ。まずは荘村清志と福田進一によるギターデュオの「星に願いを」。続いてはクラリネットの名手ストルツマンが奏でる「ライオンキング」の挿入歌「愛を感じて」。そしてカウンターテナーの米良美一が歌う「美女と野獣」の美しさにはびっくりしますよ。最後は、ディズニーランドを彩るエレクトリカル・パレードの定番「バロック・フォー・ダウン」。こちらはチェンバロのオリジナル曲をディズニーが見つけて採用したという驚きの1曲です。
ディズニー・オーケストラ・コレクション Vol.2
2,000円 (税抜)
プレシャス
2,095円 (税抜)
ハッピィ・バースディ・ベートーヴェン
田中 泰 氏 コメント
12月16日は、来年生誕250年を迎えるベートーヴェンの誕生日。というわけで、今週は来年の盛り上がりを先取りしつつ、“Mr.クラシック”ベートーヴェンの魅力をお届けします。まずは最も親しまれている作品「エリーゼのために」は、電話の保留音でも盛んに使われていた記憶があります。続く「自然における神々の栄光」は、ベートーヴェンの雄々しさ満載の歌曲です。そして「トルコ行進曲」は、当時ウィーンの街に鳴り響いたトルコ軍の行進風景を描いたモーツァルト作品と並ぶ名旋律。最後は、文学作品からのインスピレーションを音楽に置き換えた「交響詩」の走りとでも言えそうな「コリオラン序曲」。2020年のメモリアルイヤーに備えて是非ベートーヴェン作品に触れてほしい。
ラン・ラン/ピアノ・ブック(デラックス・エディション)
3,200円 (税抜)
ウラディーミル・ホロヴィッツ没後30年に寄せて 2019年12月
ホロヴィッツと室内楽
田中 泰 氏 コメント
ソリストとしてのイメージがあまりにも強烈なホロヴィッツは、ピアノ・ソロでの録音が圧倒的に多く、室内楽の録音はほとんど遺していません。しかし遺されたほんの僅かな録音から聴き取れる“共演者”としてのホロヴィッツの素晴らしさは格別です。その貴重なアルバムが、ニューヨークのカーネギーホール創立85周年を記念して1975年5月に開催された「史上最大のコンサート」のライブ録音です。ホロヴィッツの他、アイザック・スターン(ヴァイオリン)、ロストロポーヴィチ(チェロ)、フィッシャ=ーディースカウ(バリトン)にレナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックが出演したこのコンサートは豪華絢爛。チャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」やラフマニノフの「チェロ・ソナタ」に登場したホロヴィッツの演奏はまさに唯一無二の素晴らしさです。さらにはディースカウとのシューマン「詩人の恋」までが聞けるこのアルバムを是非ご堪能あれ。
『JAL機内クラシックチャンネル』で聴けるおすすめクラシック音楽
12月のテーマは、「始まりの調べ」
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》、他
田中 泰 氏 コメント
音楽も文章と同じように、始まり方で印象は大きく変わります。素敵な始まり方はその後に展開される内容を想像させるとともに、それ自体にワクワクしてしまうもの。今回はそのような印象的で素敵な始まり方を持つ作品ばかりをピックアップしてみました。まずは映画「2001年宇宙の旅」に使われて有名になったR.シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」。続くショパンの「スケルツォ第1番」の衝撃的な和音にもやられます。シューベルトは「死と処女」の冒頭にベートーヴェンの「運命」にも通じる三連符を導入して驚かせ、メンデルスゾーンは永遠不滅の美しいメロディをヴァイオリンのために遺しました。そして最後は、あまりの美しさにシューベルトも涙したというモーツァルトの「交響曲第40番」。どれを聴いてもワクワクドキドキすること間違いなし!
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 他
1,300円 (税抜)