バックナンバー
『J-WAVE』MORNING CLASSICを深堀する!! EVERY MONDAY - THURSDAY 08:05 - 08:10
9月のコンサートで楽しめる名曲特集
田中 泰 氏 コメント
いよいよ秋本番のクラシックシーズン突入寸前の今週は、9月のコンサートで楽しめる名曲をご紹介します。コンサートの前には予習が大切。知っている曲を聴く楽しさがクラシック入門の第1歩です。というわけで、まずは昔懐かしのアニメ「トムとジェリー」を大スクリーンとオーケストラ演奏で楽しむイベントから。このアニメがこれほどクラシック音楽に満ち溢れていたことにびっくり! さらには、ロッシーニのオペラ「ランスへの旅」、バッハのオルガン小曲集「我は汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ」&バッハの「ヴァイオリン協奏曲第2番」と、名曲中の名曲が並ぶプログラムは、どなたが観ても聴いても楽しめること請け合い。レッツ・エンジョイ・クラシック!
ロッシーニ序曲集
2,381円 (税抜)
金管アンサンブル特集
田中 泰 氏 コメント
高校野球の応援や全国吹奏楽コンクールなどなど、吹奏楽シーズン真っ只中の今週は、金管楽器によるアンサンブルを特集します。映画「ブラス」にも登場する柔らかで格調高い金管楽器の響きは吹奏楽の花形です。ジョバンニ・ガブリエリの「第7旋法によるカンツォーネ第2番」は、金管楽器を想定した最初期の作品。そして現代の花形たるジョン・ウィリアムズの「スター・ウォーズ」は郵送の極み。J.S.バッハの「ゴールドベルク変奏曲」を金管五重奏で演奏するととどうなるか。最後は、スメタナのオペラ「売れらた花嫁」から「道化師の踊り」のスピーディな演奏に聞き惚れる。金管アンサンブルの対応性はまさに縦横無尽の楽しさだ。吹奏楽の楽しみここにあり!!
ドライビング・バッハ特集
田中 泰 氏 コメント
夏はドライブなどで運転をする機会が多くなるシーズン。ということで、今週はドライブにピッタリのバッハの音楽をご紹介します。なぜバッハなのかといえば、シンプルで飽きのこない素敵なメロディのオンパレードであることと、特に器楽作品の場合はオーケストラなどと違って音の経卓の幅が少ないために、クルマの中では聴きやすいこと。そしてなによりバッハの音楽は心が落ち着きます。バッハを聴くと鶏は卵をたくさん生むし、牛はお乳をたくさん出すのだとか。我々人間もバッハを聴けば事故を起こす確率がぐっと減るのではないかという期待を込めた選曲です。「平均律クラヴィーア曲集」「無伴奏チェロ組曲」「フーガの技法」&「パルティータ」などなど。バッハの素敵な音楽をクルマの中でお楽しみあれ。
リスト特集
田中 泰 氏 コメント
夏真っ只中の今週は、クラシック史上最もクールな作曲家の1人フランツ・リストを特集します。その超絶技巧と美しい容姿によって、女性たちを失神させたと伝えられるリストの演奏とは一体どんなものだったのでしょう。彼が遺した美しい作品の数々を聴くことで想像してみたいと思います。それにしても涼し気なピアノの音色は、一服の清涼剤のような効果がありそうです。ご紹介するのは「愛の夢第3番」、「エステ荘の噴水」&「ラ・カンパネラ」の有名な3曲ののほかに、「詩的で宗教的な調べ」の中の「孤独の中の神への感謝」をご紹介。晩年は宗教家としても活動したリストの思いが伝わるようなこの曲は、膨大なリスト作品の中でも最も美しいメロディを持つ作品なのでは無いかと思います。暑い夏の日にクールなリストをぜひご堪能ください。
ウラディーミル・ホロヴィッツ没後30年に寄せて 2019年8月
ホロヴィッツとラフマニノフ
田中 泰 氏 コメント
ホロヴィッツにとってラフマニノフは他の作曲家とは全く違う特別な存在だったに違いない。同じロシア出身の大ピアニストであり、同じようにロシアを離れアメリカに移住したラフマニノフは、ホロヴィッツにとっては同時代を生きた偉大なる先達であり、理解者でもあったのだろう。そのホロヴィッツが遺した数多くのラフマニノフ作品の中でも最も光り輝くアルバムが「ピアノ協奏曲第3番」だ。鬼神のようなテクニックを誇った若き日の録音も存在するが、いかんせん音が悪すぎる。おすすめしたいのは、ユージン・オーマンディ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックとの共演による1978年のステレオ録音だ。ラフマニノフのピアノ協奏曲といえば「第2番」が圧倒的に有名で、「第3番」の録音はまだ珍しかった時代に登場したこのアルバムの凄さは今聴き直してみてもぶっちぎりの素晴らしさだ。「第2番」はなぜか弾くことのなかったホロヴィッツの個性が興味深い。
『JAL機内クラシックチャンネル』で聴けるおすすめクラシック音楽
JAL機内クラシックチャンネル 8月のテーマは「水の情景」
田中 泰 氏 コメント
連日の猛暑の中、水が恋しくなる季節です。というわけで、今月は、作曲家たちが音楽で描き出した水の情景を特集してみました。音楽を通じて涼しさを感じていただければ幸いです。まずは、ドイツからイギリスへ帰化した作曲家ヘンデルの代表作「水上の音楽」は、ときの国王ジョージ1世の舟遊びのBGMとして作曲された名作です。そしてショパンが遺した唯一の「舟歌」は、憧れながら観ることが叶わなかったヴェネツィアの海を描いたロマンティックな作品です。一方リストの「エステ荘の噴水」は、その美しいアルペジオで描いた水の風景が涼を呼ぶこと間違いなし。印象主義を代表する作曲家ドビュッシーとラヴェルも負けていません。「水の反映」と「夜のガスパール」は、水に関連した名曲中の名曲です。そして最後は、ロシア海軍軍人として遠洋航海も経験したリムスキー・コルサコフの「シェエラザード」。「海とシンドバットの船」からは、大海原の様子がリアルに伝わってくるようです。
ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌
1,600円 (税込 1,728円)
ドビュッシー:交響詩「海」「牧神の午後への前奏曲」他
2,600円 (税込 2,808円)
月の光~ドビュッシー:ピアノ名曲集
1,942円 (税込 2,097円)
リムスキー=コルサコフ:交響組曲《シェエラザード》
1,700円 (税込 1,836円)