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バックナンバー

『J-WAVE』MORNING CLASSICを深堀する!!   EVERY MONDAY - THURSDAY 08:05 - 08:10

海にまつわるクラシック~「舟歌」~

田中 泰 氏 コメント
夏といえばやはり海、ということで、海にまつわるクラシックから「舟歌」の数々を特集。
ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌に由来する「舟歌」は作曲家たちを魅了。ここから多くの名作が生まれています。
ヴェネツィアに憧れながらついに訪れることができなかったショパンもその1人。晩年の傑作「舟歌」は、ショパンの想像の中のゴンドラだ。
そして“最高の風景画家”とワーグナーが称したメンデルスゾーンは「無言歌集」の中に3つの美しい「舟歌」を描いている。
さらにはフランスの作曲家フォーレは、全部で13曲の「舟歌」を遺しているのだから、よっぽどヴェネツィアの海がお気に入りだったのだろう。しかし実際にヴェネツィアを訪れたのは5曲目以降。4曲目までは想像の中で描いた美しい作品だ。
最後はオッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」から名高い「ホフマンの舟歌」。こんな素敵な音楽を聞きながらヴェニスの海でゴンドラに揺られる気分は最高だろう。そんな想像をしながら聴き入りたい。

花火にまつわるクラシック

田中 泰 氏 コメント
いよいよ花火のシーズンに突入ということで、花火のBGMにもピッタリのクラシックを特集。
まずは花火といえばこの曲、ヘンデルの「王宮の花火の音楽」。10年にも及んだ「オーストリア王位継承戦争」の終戦を祝う祝典用の音楽として作曲されたこの曲は、1794年4月29日、ロンドンのグリーン・パークで、101発の大砲と共に花火のBGMとして演奏されたとか。
続いては音楽による風景描写の達人ドビュッシーの「花火」。ここでは繊細な花火の輝きをチェックしたい。
さらには、クラシックの中に大砲を持ち込んだチャイコフスキーの序曲「1812年」は、まさに花火のBGMとして大活躍。こんな曲を聞きながら花火を観たいと思うのはまさに世界共通。
最後は、ヨハン・シュトラウス2世のポルカ「雷鳴と電光」。ティンパニとシンバルを活かしたこの音楽は、どこか花火を連想させる面白さ。
どの曲も花火のBGMとしてお薦めです。ぜひお試しあれ。

星にまつわるクラシック

田中 泰 氏 コメント
七夕を迎え、今週は星にちなんだクラシックの名曲を特集。
というわけでまずは、ドビュッシーが16歳の時に作曲した歌曲「星の輝く夜に」をご紹介。当時ドビュッシーが愛読していたテオドール・バンヴィルの詩は大人の愛の物語。おませなドビュッシーの歌心に耳を傾けてみたい1曲だ。
同じくフランスの作曲家シャブリエの「星のロマンス」も恋をテーマにした美しい歌曲。古の昔から星は男女の恋の象徴だったようですね。
最後はプッチーニのオペラ「トスカ」から「星は光りぬ」をご紹介。銃殺される自らの運命を知って恋人を思いながら歌うこの曲の緊張感と切なさは抜群。まさにオペラ史上に残る名アリアだ。
以上3曲、星を見上げながら過ごす時間のBGMにいかが?

7月のコンサートで楽しめるクラシックの名曲特集

田中 泰 氏 コメント
7月のコンサートで楽しめる名曲特集、まずはベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第31番」をご紹介。 「第九」や「ミサ・ソレニムス」同様、ベートーヴェンの創作期の頂点に当たる時期に書かれたこの曲のフーガが心に沁みる。
続いてはチャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」だ。“チャイコフスキーの浪花節”と称される哀愁に満ちたメロディに注目を。
シューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」は、シューマンをして“天国的な長さ”と讃えられた大曲だ。まさにシューベルト独特の歌が聞こえるシンフォニー。
最後はマーラーの交響曲第2番「復活」をご紹介。 “いつかきっと私の時代が来る”と自らを信じて作曲に臨んだマーラーの名を世界に広めたこの曲は、いつ聴いても元気が“復活”。 気分が落ち込んだ時にぜひお試しあれ。
CDで予習してコンサートに臨めば、クラシックは更に楽しくなりますよ!

『JAL機内クラシックチャンネル』で聴けるおすすめクラシック音楽

JAL機内クラシックチャンネル 7月のテーマは「ヴァイオリンの名演」

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲/
ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」

田中 泰 氏 コメント
クラシック史上に残る素晴らしいヴァイオリン協奏曲の数々を、現代屈指のヴァイオリニストたちの華麗な演奏で楽しむのは贅沢の極み。
中でも注目は、モルドヴァ生まれの個性派ヴァイオリニスト、パトリシア・コパチンスカヤの演奏するチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。
稀代のメロディメーカーとして名高いチャイコフスキーの代表曲に数えられるこの作品は、発表当時、時の評論家ハンス・リックから「悪臭を放つ音楽」とまで酷評された逸話が残っているのだからビックリ。
いつの時代も評論家の言葉はあてにならない!?
何はともあれ、今では名曲中の名曲に数えられるこの作品を圧倒的な名演で聴く至福の時を味わいたい。

君はグレン・グールドを聴いたか(その4)

グレン・グールド/
ブラームス:間奏曲集、4つのバラードより&2つのラプソディ
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

田中 泰 氏 コメント
グールドの数多いアルバムの中でも最も愛されている名盤の1つがブラームスアルバムだろう。
1960年の録音と、グールドの死の2年前にあたる1980年に録音され2枚のアルバムから伝わってくる慈しみのような音楽は、いつ聴いても心が癒やされる。

特にロマン派を代表する作曲家ブラームス最晩年の境地が描かれた「間奏曲集」は、他ジャンルのアーティストからも愛される名録音。
バッハのイメージが強いグールドの別の側面が垣間見られる瞬間だ。
仕事に疲れた心を癒やすのにも最適なこの1枚。ぜひお試しあれ。

そして、ブラームスと言えば、レナード・バーンスタインと共演したライブ録音「ピアノ協奏曲第1番」も歴史的な録音として有名だ。
冒頭に収録されたバーンスタインのコメント自体が2人のアーティストの絆と魅力を再認識する貴重な遺産と言えそうだ。

田中 泰 氏 プロフィール

1957年横須賀生まれ。1988年ぴあ(株)入社以来一貫してクラシックジャンルを担当。2009年(株)スプートニクを設立して独立。 2012年(財)日本クラシックソムリエ協会を設立し代表理事に就任。J-WAVE「モーニングクラシック」での名曲紹介および「JAL機内クラシック・チャンネル」の構成などを通じてクラシックの普及に務めている。

クラシックソムリエ検定

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