自然主義の構造と系譜 花袋から潤一郎まで

葛綿正一/著

発売日:2025年9月

  • 自然主義の構造と系譜 花袋から潤一郎まで
  • 自然主義の構造と系譜 花袋から潤一郎まで
ページ数
501p
ISBN
978-4-86766-097-3
著者情報
葛綿 正一(クズワタ マサカズ)
1961年新潟県生まれ。現在、沖縄国際大学総合文化学部教授

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商品説明

自然主義の問題をより鮮明にするための書。

自然主義の問題をより鮮明にするための書。
これまで日本の自然主義文学は、あまりに歴史的コンテクストに縛られて解釈されてきたのではないか、自然主義の問題は時にはモデル論に還元され、人間化されてしまうに至っているのではないか――という問題意識のもと、自然主義を狭義の歴史主義から解き放ち、その可能性を考える。
神話と歴史の点で様々な豊かさを秘めた自然主義文学の言語の力を解き明かす。

第一部では田山花袋、島崎藤村、徳田秋声、泉鏡花をめぐって自然主義の物質的構造というべきものを浮き彫りにし、第二部では森鷗外、夏目漱石、志賀直哉、谷崎潤一郎をめぐって自然主義の批判的系譜を辿る。さまざまなテクストを横断しながら自然主義文学を考えていく。

目次

序 自然主義、その法外な可能性

第一部 自然主義の物質的構造

【第一部は田山花袋と空気、島崎藤村と大地、徳田秋声と火、泉鏡花と金属をめぐって物質的構造とでもいうべきものを探っている。Iでは「空気」をキーワードとして花袋作品における自然、家族、女性、時間、歴史について論じた。IIでは「大地」と「空気」をキーワードとして藤村作品における主体化、放浪、閉塞、再生、歴史について論じた。IIIでは秋声作品における火の役割について検討し、すべてを「未解決のまま」にする散文的特質を論じた。IVでは鏡花作品における制度、鉄道、系図、金属、書物をめぐって自然との入り組んだ関係について論じた。Vでは国木田独歩における驚きと悲しみ、岩野泡鳴における響きと笑い、正宗白鳥における余所余所しさと鈍さについて論じ、自然主義の深さと広がりを示した。結び目に当たる小論では四人の作家の関係を整理しまとめた。】

I 田山花袋における空気と表象

一 自然をめぐって――一九〇二〜九年
二 家族をめぐって――一九〇八〜一〇年
三 女性をめぐって――一九一一〜一六年
四 時間をめぐって――一九一六〜二七年
五 歴史をめぐって――一九一七〜二三年
おわりに

II 島崎藤村における大地と歴史

一 大地と主体化――『破戒』一九〇六年
二 大地と放浪――『春』一九〇八年
三 大地と閉塞――『家』一九一〇〜一一年
四 大地と再生――『新生』一九一八〜一九年
五 大地と歴史――『夜明け前』一九二九〜三五年
おわりに

III 徳田秋声における火と散文

一 初期作品における火の形象――一八九六〜一九〇八年
二 火と『新世帯』――一九〇八年
三 火と『足迹』――一九一〇年
四 火と『黴』――一九一一年
五 火と『爛』――一九一二年
六 火と『あらくれ』――一九一五年
七 火と短篇――一九一七〜三二年
ほか

商品詳細

出版社名
文学通信
サイズ
22cm
フォーマット
単行本

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