聖霊と神のエネルゲイア
発売日:2023年2月
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商品説明
「聖霊の発出」について東方教会と西方教会の間にある重大な齟齬は非常に由々しい問題であった。4世紀のニカイア公会議で、「聖霊は父から出て、父と子とともに礼拝される」としたが、西方教会では6世紀に「聖霊は父と“子からも”出る」と「子からも」という文言を付加した。この見方が西方教会へ浸潤することにより、東西で論争が展開、その溝は次第に深まった。さらに教会慣行の違いなどもあり、東西教会は1054年に分裂した。東方教会としては一度公会議で決定された条項に付加や削除を加えるのは、教義の変更で認められないと主張、聖霊の神学についてビザンティン神学を代表する存在であったグレゴリオス・パラマス(1296頃‐1359年)は、徹底的な批判を展開した。本書は既訳の『東方教会の精髄 人間の神化論攷』に続き9つの論攷を翻訳し、全体は三分野の主題として扱われる。まず「聖霊の発出」に関わる問題、次にパラマスの注目すべき教説「神の本質と働きの区別」を扱い、最後に自然と世界を含むパラマス思想の全体像が明らかにされる。先の訳書と本書によって、パラマスの主たる思想の大筋が解明される。20世紀半ばから本格的に展開したパラマス研究を踏まえ、今後の研究の礎となる訳業である。西欧のスコラ学研究の陰となり注目されなかったビザンティン哲学の研究に、新たな扉を開く貴重な翻訳である。観想の実践を重んずる東方教会の独自性が明らかになる。
「聖霊の発出」について東方教会と西方教会の間にある重大な齟齬は非常に由々しい問題であった。
4世紀のニカイア公会議で,「聖霊は父から出て,父と子とともに礼拝される」としたが,西方教会では6世紀に「聖霊は父と〈子からも〉出る」と「子からも」という文言を付加した。この見方が西方教会へ浸潤することにより,東西で論争が展開,その溝は次第に深まった。さらに教会慣行の違いなどもあり,東西教会は1054年に分裂した。
東方教会としては一度公会議で決定された条項に付加や削除を加えるのは,教義の変更で認められないと主張,聖霊の神学についてビザンティン神学を代表する存在であったグレゴリオス・パラマス(1296頃-1359年)は,徹底的な批判を展開した。
本書は既訳の『東方教会の精髄 人間の神化論攷』に続き9つの論攷を翻訳し,全体は三分野の主題として扱われる。
まず「聖霊の発出」に関わる問題,次にパラマスの注目すべき教説「神の本質と働きの区別」を扱い,最後に自然と世界を含むパラマス思想の全体像が明らかにされる。
先の訳書と本書によって,パラマスの主たる思想の大筋が解明される。20世紀半ばから本格的に展開したパラマス研究を踏まえ,今後の研究の礎となる訳業である。
西欧のスコラ学研究の陰となり注目されなかったビザンティン哲学の研究に,新たな扉を開く貴重な翻訳である。
観想の実践を重んずる東方教会の独自性が明らかになる。
目次
凡例
はしがき
第I部 聖霊の発出について
論証の書
1 第一論述
序文
祈り
(父と子の位格における同等性と相違 父のみから 信条 教皇たちと教会の交わり 神学者による信条について 原因は父のみである 父と子は別のヒュポスタシスである 子と霊は両者とも父のみから 子の霊は父からだが,働きにおいてのみである 自然・本性上の子,恵みによる子 出生と発出だけが子と霊を区別する 唯一の神,唯一の根拠 「二つのものは一つではない」 子は聖霊の根拠ではない ヒュポスタシスの特性は自然・本性の特性ではない 創造する力は父だけに属するのではない 父から子へ 「発出させる者は父である」 三つの証言 霊は生まれない 子は産出者ではない 聖霊の特質は発出ではなく,父からの発出である 他の二つのヒュポスタシスの一致としての父 「根拠から」であって,「根拠とともに」ではない 霊は子に付随するかぎりにおいて子を通して発出する 三角形におけるように 単なる中間ではないこと 霊は,父との関係において,子と同じ第二のものである 発出から前進へ 霊は被造物ではない,それゆえ子からではない 父だけが神を生む者である 群れをなす馬鹿げた考え ヒュポスタシスの秩序 ヒュポスタシスの特性はヒュポスタシスから生み出されるものに拠る 子と聖霊のヒュポスタシスの本質的相違 尊厳の秩序と自然・本性の秩序 多くの自然・本性を伴う一つの神は一つではない もし根拠が二つなら,根拠は一つではない 唯一の根拠は父である 「子は子である,父ではないから」 教父たち,公会議,そして霊の発出 公になされた主張は個々の者によってなされたものよりも特権をみとめられるべきである 補足的終章)
2 第二論述
(はじめに ラテン人の尊大さ 神学者たちに必要な慎重さ 聖書の見かけ上の矛盾 不敬虔の根底を取り除くこと 霊は吹き入れることではない 霊は言葉ではない 肉的な吹き入れか,生命の霊か 罪から贖いへ 霊の受け取りえない働きと賜物 「与えるということは三つのヒュポスタシスに共通である」 神の働きは常に三つのヒュポスタシスにかかわる 霊の賜物から弁護者の約束へ 時間のうちにおける派遣は霊の発出ではない 約束の言葉 発出は原因なしであり,派遣には原因 ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 知泉学術叢書 22
- 出版社名
- 知泉書館
- サイズ
- 19cm
- フォーマット
- 単行本
- 原題
- 原タイトル:Γρηγορ?ου Παλαμ?,Συγγρ?ματα.t.1
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