〈伝統医学〉が創られるとき ベトナム医療政策史
発売日:2022年3月
- ページ数
- 316p
- ISBN
- 978-4-8140-0404-1
- 著者情報
- 小田 なら(オダ ナラ)
東京外国語大学世界言語社会教育センター講師。同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業、京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程研究指導認定退学。博士(地域研究)。同研究科および千葉大学グローバル関係融合研究センター特任研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て2021年より現職
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商品説明
「われわれの医学」(ホー・チ・ミン)として建国の理念を体現し、息づくとされるベトナムの伝統医療。しかし、その「北ベトナム」中心のナショナリズムの物語を離れて歴史を辿ると、さまざまな権力作用、概念のもつポリティクス、実際の治療行為が結実した複雑な「伝統医学」像が顕れる。独立・分断・統一のなかで、近代国家はいかに医療の知識を制度に組み込んだのか。それは担い手たちにとって、いかなる経験だったのか。公定の「伝統医学」をめぐるダイナミズムを描く。
「われわれの医学」(ホー・チ・ミン)として建国の理念を体現し,息づくとされるベトナムの伝統医療。しかし,その「北ベトナム」中心のナショナリズムの物語を離れて歴史を辿ると,さまざまな権力作用,概念のもつポリティクス,実際の治療行為が結実した複雑な「伝統医学」像が顕れる。独立・分断・統一のなかで,近代国家はいかに医療の知識を制度に組み込んだのか。それは担い手たちにとって,いかなる経験だったのか。公定の「伝統医学」をめぐるダイナミズムを描く。
目次
序 章 伝統医療はいかにして「伝統医学」となったか
第1節 「政権を通さず、直接人々に治療を施すことができる」?研究の背景
第2節 制度と概念の形成史として?研究の視角
2-1 伝統医学とナショナル・アイデンティティ
2-2 公定の語りからの脱却
2-3 制度と概念、そして実践?研究の方法
第3節 本書の構成
解説 本書で使用する用語
第1章 触媒としての西洋医学?フランス植民地期
第1節 近代西洋医学の導入
1-1 阮朝期の感染症対策?相克する宣教と医療
1-2 植民地統治の進展?輸入される近代医療政策
1-3 医学教育?ベトナム人エリート医師の誕生
第2節 出産をめぐるケアヘの介入
2-1 助産婦養成の制度化
2-2 ローカルな助産への介入?バー・ム(産婆)再教育事業
2-3 助産の制度化の限界
2-4 「護生院」設置?農村「近代化」の拠点
第3節 植民地政府と伝統医学
3-1 ドゥクー布令?規制される伝統薬
3-2 宗主国による伝統薬収集
第4節 ベトナム知識人層の伝統薬復活運動
第5節 前史としての仏領期?排除と馴致の始点
第2章 西医が主導する「東医」の制度化と実践?ベトナム民主共和国(北ベトナム)
第1節 ホー・チ・ミンの「東医」?
1-1 語り継がれるホー・チ・ミンの治癒体験
1-2 ホー・チ・ミン書簡の再検討
第2節 併存する医療?西洋・中華・在来(一九四六年?五七年)
2-1 脱植民地期における西医の動向
2-2 分類・収集から「科学化」の提唱ヘ
2-3 多様な民間団体の勃興
第3節 一元化・制度化・ベトナム化(一九五七年?七五年)
3-1 一元化される「東医」
3-2 保健省の中国視察?排除しえない中華
3-3 「組織化」「科学化」への反発?東医による批判の論点
第4節 「東医」実践の蓄積と課題
4-1 行政村(社xa)での取り組み
4-2 実例報告に見る実態
4-3 戦場における治療薬の「発見」
第5節 北ベトナムにおける「東医」科学化の理 ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 地域研究叢書 45
- 出版社名
- 京都大学学術出版会
- サイズ
- 23cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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