新自殺論 自己イメージから自殺を読み解く社会学
発売日:2020年5月
- ページ数
- 291p
- ISBN
- 978-4-7872-3468-1
- 著者情報
- 大村 英昭(オオムラ エイショウ)
1942年生まれ、2015年没。大阪大学教授や関西学院大学教授などを歴任した。専攻は臨床社会学、宗教社会学
阪本 俊生(サカモト トシオ)
1958年生まれ。南山大学経済学部教授。専攻は理論社会学
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商品説明
自殺は高度に社会的な現象である。したがって、自殺を考察するためには、個人的事情の背後に隠された要因の究明が必要である。自殺率統計を援用しながら、ゴフマンが提起する自己イメージ(体面=フェイス)の概念をデュルケムと関連づけて考察し、デュルケムの『自殺論』を現代に適用して分析する。
年間3万人超え、10年以上続いた日本の自殺増加は何だったのか。
なぜ、1998年からの日本の自殺増加の中心は中高年男性だったのか。
なぜ、2000年以降、中高年の自殺が減っても、若者の自殺は減らないのか。
なぜ、日本の女性や若者の自殺率は、他の先進国と比べてとくに高いのか。
社会の自殺率は、何によって変化するのか。
自殺研究は、いまも貧困や失業、離婚、病気、争いごとなどに自殺リスクの原因を求めがちだが、自殺は高度に社会的な現象でもある。自己本位や愛他、規範崩壊、宿命などの個人的な事情に押し込めずに、隠されている背景や事情を究明する必要がある。
そのために、自殺率統計も援用しながら、ゴフマンが提起する自己イメージ(体面=フェイス)の概念をデュルケムと関連づけて考察し、デュルケムの『自殺論』を現代に適用して分析する。
孤立や社会的排除など、個々人が集団や組織から切り離されたいま、個々人がどんな社会関係にも参入できる自己イメージをもつことが必要だ、と提起する新しい「自殺の社会学」。
目次
まえがき 阪本俊生
第1部 デュルケムの視点からみる日本の自殺
序 章 東日本大震災後の日本の自殺をめぐって 大村英昭
第1章 日本における自殺の概観 大村英昭
1 ライフリンクの『自殺実態白書』について
2 プッシュ要因からプル要因へ――剥奪的動機による自殺観でみえてこないもの
3 数ではなく率としてみる――幸福をみるより、不幸の減算をみる
4 死にがいを求める心性の理解の必要性
5 殺人と自殺――不幸度の指標
第2章 デュルケムの『自殺論』の概説 大村英昭
1 理論的見取り図
2 アノミーの見方――性的アノミーの重要性
3 自己本位と愛他主義――クールな自殺と他人思いの自殺
4 不安のアノミー――自己本位とアノミーの複合タイプ
5 不満のアノミー/不安のアノミー――マートンとデュルケム
6 宿命主義と愛他主義の複合タイプの自殺――少年のいじめられ自殺
第3章 『自殺論』と現代の自殺――現代の自殺にどう生かせるか 阪本俊生
1 媒介的要因としての社会
2 媒介要因としての社会とはどのようなものか
3 「声なき声」と社会――自殺の恒定性と可変性
4 不満のアノミーと不安のアノミー
第4章 社会変化と自殺率――19世紀と20世紀 阪本俊生
1 19世紀と20世紀
2 栄光の30年の背景にある創造的個人主義という媒介要因
3 創造的個人主義?――社会との関係へ
第5章 国際比較からみる現代の日本の自殺 阪本俊生
1 日本と欧米の自殺率の推移の違い――1980年以降
2 社会リスクとセーフティーネットの違い
第2部 面子(フェイス)ロスの視点からみる日本の自殺――表層からの自殺論
第6章 役割期待と自殺 大村英昭
1 寝たきり老人の演技
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 青弓社
- サイズ
- 21cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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