生きていく絵 アートが人を〈癒す〉とき

荒井裕樹/著

発売日:2023年1月

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ページ数
267p
ISBN
978-4-480-43856-0
著者情報
荒井 裕樹(アライ ユウキ)
1980年東京都生まれ。二松學舎大学文学部准教授。専門は障害者文化論、日本近現代文学。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。2022年、「第15回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞

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商品説明

精神科病院・平川病院にひらかれた“造形教室”。ここでは心を病んだ人たちが、アートを通じて、自らを癒し、自らを支える活動をしている。絵を描くことで生きのび、描かれた絵に生かされている―。4人の作家の作品と人生をつぶさに見つめ、“生”のありかたを考え、“生きにくさ”の根源を照らしだす。こうした思索のなかで“癒し”の可能性をさぐる希望の書。

心を病んだ人が、絵を描くことで生きのび、描かれた絵に生かされる──。生きにくさの根源を照らし、〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書。解説 堀江敏幸

堀江敏幸氏、柴田元幸氏、川口有美子氏 推薦!
『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)
で反響を呼んだ気鋭の作家による初文庫!
〈生きにくさ〉の根源を照らし、〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書

堀江敏幸氏
「人が人として〈生〉を実践していくうえで必要なことがらを示唆する存在の痛点。そこに触れる勇気が、紹介された人々と共有されているからこそ、全篇に、よい意味でのためらいをともなった明るさの兆しが見えるのではないだろうか」

柴田元幸氏
「痛み、苦しみを前にしてアートに何ができるか。この問いを粘りづよく考える上 で、芸術の力を過信せず、過度に期待もせず、けれど絶望もせず、シニカルにも ならず、ためらいがちの楽天を失わない、「期待」ではなく「希待」の姿勢に貫 かれた本」

川口有美子氏
「患者に固有の歴史があることを認め、個人に接近していくことで、どん底から這い上がるような「生きるだけでも精一杯」「肯定も否定もできない生」への共感を可能にしてしまった。読後の不思議な爽やかさはここからきている。」

【内容紹介】
精神科病院・平川病院にひらかれた〈造形教室〉。ここでは心を病んだ人たちが、アートを通じて、自らを癒し、自らを支える活動をしている。絵を描くことで生きのび、描かれた絵に生かされている──。4人の作家の作品と人生をつぶさに見つめ、〈生〉のありかたを考え、〈生きにくさ〉の根源を照らしだす。こうした思索のなかで〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書。解説 堀江敏幸

目次

はじまりの章
「自己表現」で生きていく/アートと〈癒し〉/心の病とアートの関係/自己表現の〈もの〉と〈こと〉
コラム 力の存在、存在の力
コラム アートで心を〈癒す〉

第一章 〈癒し〉とあゆむ 安彦講平
保護室のマリア/鉄格子の威圧感/安彦講平の試み/〈造形教室〉という場/「治す」ことが目的ではない/出来事としての〈癒し〉/「絵」が「人」を描き変えていく/「病気」が絵を描くわけではない/苦しみは簡単には描けない/心の病いが「治る」とは
コラム 「丘の上病院」を語り伝えるために……

第二章 〈病い〉をさらす 本木健
宿題/「病気」への気づき/絵との出会い/「傷」のある自分/「芸術とは、治ってはいけない病気なのだ」/「生きる」ことと「在る」こと/〈生〉の重みと厚み
コラム 生きにくさのなかの文学

第三章 〈魂〉をふちどる 実月  
「わたし」の輪郭線/〈図〉としての「わたし」/「表現することは許されること」/〈場〉の世界を描く/絵が「輪郭」を帯びていく/「憎悪」と「愛着」がせめぎ合う/「苦しみ」と「苦しいこと」/実月さんの〈癒し〉/「変わり合う」ことで「支え合う」
コラム 「解釈」よりも「共感」を  

第四章 〈祈り〉をちぎる 江中裕子  
「犠牲」を信じられるか?/「医療」のなかのコラージュ/江中裕子の来た道/〈造形教室〉との出会い/江中裕子の作品世界/「私の心と体は透明に思える」/「自分が汚い」/世界の〈汚さ〉を引き受ける/『喜怒哀楽』/〈哀しみ〉や〈憎しみ〉は誰が引き受けるのか/「信じる」ことの力
コラム 心病む人たちの芸術活動
コラム 「きらめく破片」たち

第五章 〈疼き〉をほりおこす 杉本たまえ
痛みの表現者/塗りつぶされた『日記』/『食卓の風景』/記憶が痛む/記憶の地層/存在が痛む/「点」が降り積もる/「物語」だけでは解放されない/「表現」が「表現者」を超えていく
コラム 〈こと〉としての文学
コラム 「在る」ものを描くこと ―― アートへの「希待」

まとめの章
アートに何ができるか?/アートは「生きていく」ために必要だ/分析できない力の存在/想像力と感受性を「社会資源」に/ ほか

商品詳細

シリーズ名
ちくま文庫 あ66-1
出版社名
筑摩書房
サイズ
15cm
対象年齢
一般
フォーマット
文庫

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