音楽のなかの典礼 ベートーヴェン《ミサ・ソレムニス》はどのように聴かれたか

清水康宏/著

発売日:2023年1月

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ページ数
275,24p
ISBN
978-4-393-93229-2
著者情報
清水 康宏(シミズ ヤスヒロ)
1981年群馬県太田市に生まれる。2020年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、群馬県立女子大学ほか非常勤講師。賀茂神社(群馬県桐生市)太々神楽神楽師。専門は、美学・音楽学・宗教学

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商品説明

“非典礼的な教会音楽”の受容史。ベートーヴェン晩年の「異化された大作」(アドルノ)であり、既存の枠組みを大きく越え出た異形の教会音楽“ミサ・ソレムニス”は、キリスト教の自明性が問われていた19世紀のドイツにおいて、どのように捉えられてきたのか。宗派や立場の異なる批評家たちの言説をひもとくことで、音楽における「芸術」、「宗教」そして「教会」の複雑に入り組んだ関係性を浮き彫りにする。

ベートーヴェン晩年の「異化された大作」(アドルノ)である《ミサ・ソレムニス》。教会音楽の形式を持ちながらもしばしば“非典礼的”とされてきた本作品の受容史を通じて、19世紀ドイツの「芸術」と「宗教」と「教会」の複雑な関係性を浮き彫りにする。

目次

序論 「楽聖」の「問題作」
 1 《ミサ・ソレムニス》とはどのような音楽か
 2 一九世紀のドイツ語圏における《ミサ・ソレムニス》論
 3 「芸術」「宗教」「教会」
 4 ホフマンの問い
 5 なぜベートーヴェンのミサ曲が問題となったのか
 6 《ミサ・ソレムニス》研究と「世俗化論」
 7 本書の構成

第I部 プロテスタントによる《ミサ・ソレムニス》論
第一章 新時代の宗教音楽としての《ミサ・ソレムニス》
 1 《ミサ・ソレムニス》の“声楽の困難さ”と“器楽の優位”
 2 《ミサ・ソレムニス》における「聖」と「俗」との「和解」
 3 声楽と器楽が渾然一体となる《ミサ・ソレムニス》
第二章 ベートーヴェンの「神秘主義」的教会音楽
 1 《ミサ・ソレムニス》のなかの「疑念」
 2 ベートーヴェンの「楽器の世界」
 3 「神秘主義」的教会音楽としての《ミサ・ソレムニス》
 4 言葉と音が一体となる「音楽ドラマ」の失敗
第三章 「フモリスト」ベートーヴェンの教会音楽
 1 「見せかけのミサ曲」としての《ミサ・ソレムニス》
 2 音楽の「錯誤」としての「超越」
 3 「フモリスト」としてのベートーヴェン
 4 《ミサ・ソレムニス》は“教会音楽”ではなく“芸術音楽”?

第II部 カトリックによる《ミサ・ソレムニス》論
第四章 “未来のドラマ”としての《ミサ・ソレムニス》
 1 《ミサ・ソレムニス》論とヘーゲル哲学
 2 《ミサ・ソレムニス》による「新しい道」
 3 “未来のドラマ”としての《ミサ・ソレムニス》
第五章 《ミサ・ソレムニス》の“弁証学”
 1 ベートーヴェンの音楽の三分類
 2 《ミサ・ソレムニス》の“弁証学”
 3 「真の教会様式」としての《ミサ・ソレムニス》
第六章 「教会音楽」と「宗教音楽」
 1 「教会音楽」と「宗教音楽」との区分け
 2 「教会音楽」ではないウィーン古典派の三巨匠の教会音楽
 3 宗教的な感情と礼拝
第七章 音楽における「教会的」とは何か
 1 「非教会的」なハイドンとモーツァルトのミサ曲
  ほか

商品詳細

出版社名
春秋社
サイズ
20cm
フォーマット
単行本

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