神と黒蟹県
発売日:2023年11月
- ページ数
- 232p
- ISBN
- 978-4-16-391775-7
- 著者情報
- 絲山 秋子(イトヤマ アキコ)
1966年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。住宅設備機器メーカー勤務を経て、2003年「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞してデビュー。04年「袋小路の男」で川端康成文学賞、05年『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、16年『薄情』で谷崎潤一郎賞を受賞
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商品説明
「黒蟹とはまた、微妙ですね」。日本のどこにでもあるような「地味県」の黒蟹県。そこで暮らす、そこを訪れる、名もなき人々や半知半能の神がすれ違いながら織りなす、かけがえなく、いとおしい日々。まだ名付けられていない人間関係を描き続けてきた著者真骨頂の連作小説集。
「黒蟹とはまた、微妙ですね」
微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。
県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。
つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。
この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
商品詳細
- 出版社名
- 文藝春秋
- サイズ
- 20cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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