臨床に生きる
発売日:2026年3月
- ページ数
- 198p
- ISBN
- 978-4-344-69453-8
- 著者情報
- 宮田 和典(ミヤタ カズノリ)
医療法人明和会 理事長/眼科。1977年ラ・サール高等学校、1984年久留米大学医学部卒業。東京大学医学部眼科学教室に入局し、助手・講師を経て1991年に医学博士号(東京大学)を取得。カリフォルニア大学サンフランシスコ校への留学を経て、医療法人明和会宮田眼科病院に戻り、副院長、院長を歴任。2008年より理事長を務める。1990年代前半からエキシマレーザーの基礎研究に携わり、白内障の検査法、眼内レンズ、人工角膜の分野におけるスペシャリストとして国内外で高い評価を受けている。東京大学医学部非常勤講師、宮崎大学医学部臨床教授なども歴任し、研究・臨床・教育の各分野で幅広く活躍している
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商品説明
医学書に載っていない答えを求めて。目の前の病気を治したい一心から、患者と向き合い、研究で治療法を導き、回復へ実現する。その営みこそ臨床の醍醐味。膨大な患者データから導かれた、新たな医療概念「PBM」誕生までの挑戦。
住んでいる地域特性や民族遺伝子で症状の進行は異なる――
目の前の患者と向き合うことで生まれた新しい概念“PBM”
そこに至る過程を追うことで見えてくる臨床医の意義と魅力
医療の世界では、エビデンス・ベイスド・メディスン(EBM)――「根拠に基づく医療」が重要だとされています。しかし、そのエビデンスは多くの症例から導かれた“平均値”であり、必ずしも目の前の患者一人ひとりにそのまま当てはまるとは限りません。生活習慣や遺伝的要素など、患者の数だけ異なる条件があり、同じ病気でも最適な治療は変わり得ます。
年間約10万人の外来患者を診察する宮田眼科病院の院長として、著者は40年以上にわたり臨床の第一線に立ち続けてきました。そのなかでEBMだけでは応えきれない症例に数多く向き合ってきました。そうした経験の積み重ねからたどり着いたのが「ペイシェント・ベイスド・メディスン(PBM)」という新たな概念です。膨大な患者データを基に、出身地や生活歴、遺伝情報などに着目し、治療を個々人に最適化していく――それが「人間に基づいた医療」であるPBMです。
2022年刊行の前著ではPBMとは何かを解説しましたが、本書では改めてPBMに至るまでに経験してきた多くの臨床実例を具体的なエピソードとともにまとめています。臨床の現場では、毎日の大学の講義や医学の教科書からは決して知ることのできない、想定外の出来事が起こります。そしてそれを解決する唯一の手段は、患者と徹底的に向き合うことです。 今回、焦点を当てるのは知識や技術の細部ではなく、むしろ「臨床という現場の意義と魅力」です。臨床の現場で患者から学び、研究し、その成果を再び臨床に還元する――この循環が、人を救う医師としてのやりがいだと思います。
これからの医療を担う若い世代にこそ届けたい、臨床の価値と可能性を再発見する一冊です。
目次
はじめに
第1章 臨床は常に学びと発見の場
医学にはいまだ無数の未知がある
屋久島で見た、自然の驚異
イソギンチャクを持って診察室に現れたAさん
イソギンチャクの毒による障害を12年かけて論文に
目の前の患者から学ぶことで新たな着想を得る
医師としての成長とその使命を果たすために
患者の光を取り戻すことができるのは眼科医だけ
第2章 治療のヒントは目の前の患者が教えてくれる――
医学書に載っていない答えを模索する日々
軍人上がりの父が開いた6床の眼科病院
母の病が教えてくれた眼科の力
麻雀に夢中になって成績が急降下した中高時代
車にはねられ意識不明の重体、浪人生活を余儀なくされる
若手にも開かれていた挑戦の舞台、東京大学眼科学教室
患者との出会いが導いたフィブロネクチン研究
他大学での学びを後押ししてくれた上司への感謝
視力を守るために張り巡らされた巧妙な仕組み
角膜内皮細胞は増殖しないのか? 新たな真実に挑む
自宅にまで顕微鏡を持ち込んだ修練の日々
常識を覆した「角膜内皮細胞は増殖する」という発見
40年越しに実現した大きな夢
入局6年で異例の講師に
恩師の教えと人との出会いが研究を育てた
異分野との協力が医学を前に進める力
失敗もまた財産となる
エキシマレーザー研究にかけた夢と挫折
患者に学び、患者に還す
救えなかった患者の記憶が残したもの
眼科という「幸せな病棟」で経験した喪失
一通の手紙から始まった私のライフワーク
治療できる手段があるのに実行できない
忘れ得ぬ1996年4月――らい予防法廃止の衝撃
親子二代でつむいだハンセン病患者との関わり
「いつか治したい」という誓い
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 幻冬舎メディアコンサルティング
- サイズ
- 19cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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