唐宋八大家古文の計量文体学 データで解き明かす名文家たちの文体的特徴
発売日:2026年2月
- ページ数
- 230p
- ISBN
- 978-4-7629-6768-9
- 著者情報
- 東 英寿(ヒガシ ヒデトシ)
1960年、福岡県生まれ。1989年九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。九州大学助手、鹿児島大学講師、助教授、教授を経て、現在は九州大学比較社会文化研究院教授。専門は中国古典文学
久保山 哲二(クボヤマ テツジ)
1970年、和歌山県生まれ。1992年九州大学工学部情報工学科卒業。1997年同大学大学院システム情報科学研究科博士課程単位取得退学。博士(工学)。東京大学国際・産学共同研究センター助手・助教、学習院大学計算機センター准教授をへて同教授。2019年より同大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻教授を兼任。専門は離散データ構造(文字列・木・グラフ)の機械学習とその応用、計算アーカイブズ学
セブン-イレブン受取り(送料無料)
発送目安
発売日(発売日以降は当日)~2日で発送
宅配(送料¥550税込)
発送目安
発売日(発売日以降は当日)~2日で発送
交通状況・天候の影響や注文が集中した場合等、お届けにお時間をいただく場合がございます。
商品説明
【「本書の目的と構成」より】(抜粋)
本書『唐宋八大家古文の計量文体学――データで解き明かす名文家たちの文体的特徴――』は、中国文学史に大きな足跡を刻んだ唐宋八大家――韓愈、柳宗元、歐陽脩、蘇洵、曾鞏、王安石、蘇軾、蘇轍――の古文を対象に、計量文体学的アプローチを駆使して、その文体的特徴を解明することを目的としている。彼ら八大家は、単なる散文の名手にとどまらず、古文復興という文体改革の原動力となり、中国文学史の流れを大きく変えた存在である。しかし、これまで八大家の個別研究は数多く積み重ねられてきたものの、8人の文体を横断的かつ統合的に分析し、その共通点や相違点を客観的に浮かび上がらせた研究は驚くほど少なかった。本書は、まさにこの研究上の空白地帯に光を当て、計量文体学的手法を駆使して新たな知見を提示することを目指している。
計量文体学(stylometry)とは、テキストの言語的特徴を数値化し、統計学的手法によって分析する学問である。本書は、この科学的アプローチを中国古典文学研究に適用し、従来の印象批評や主観的な考察では捉えきれなかった唐宋八大家の文体的特徴を定量的に把握し、客観的データに基づいた新たな視点を提供することを目指している。このような計量的な分析によって、人文学研究に実証的な基盤を与え、中国文学研究の可能性を広げることが本書の狙いでもある。
本書は千年以上の歴史を持つ中国古典文学という研究対象に、計量文体学というデータ駆動型のアプローチを適用することで、人文学研究の新たな地平を切り拓くことを目標とした。唐宋八大家という文学史上の巨匠たちの文体を、主観的・印象的な評価から解放し、虚詞の使用頻度や分布パターンという客観的指標によって捉え直すという試みは、文学研究に科学的厳密さをもたらすとともに、従来見過ごされてきた新たな文体的特徴や関係性を浮かび上がらせている。
計量文体学、統計学、AIなどの異分野の手法を中国古典文学研究に導入することは、単に研究の「道具」を増やすことにとどまらない。それは、文学をどのように読み、理解し、評価するかという根本的な問いに新たな視点をもたらし、人文学研究の本質にも関わる挑戦と言えるかもしれない。数値と主観、計量と直感、科学と人文――これらは対立するものではなく、相補的な関係にある。本書が提示する方法論と知見が、中国文学研究のみならず、広く人文学全体の発展に寄与し、伝統的な学問と最先端の科学技術が融合する新たな学術の地平を切り拓く一助となることを確信している。
目次
序 文 ――新たな文学研究の地平――
第I部 計量文体学的アプローチ
第1章 本書の目的と構成
第2章 「虚詞」から迫る唐宋八大家――方法論の確立――
第3章 唐宋八大家古文コーパス収録作品
第II部 データが映し出す唐宋八大家古文の全体像
第4章 唐宋八大家古文の計量文体学的考察――階層クラスタリングによる分析――
第5章 韓愈・柳宗元vs宋六大家(歐陽脩、蘇洵、曾鞏、王安石、蘇軾、蘇轍)――唐宋八大家古文比較考――
第6章 大規模言語モデルを用いた唐宋八大家古文の内容分析
第III部 名文家たちの個性を探る――作者別文体分析――
第7章 歐陽脩「啓」文体の特色――歐陽脩四六文と『文選』四六文との比較――
第8章 曾鞏の散文文体の特色(修訂版)――歐陽脩散文との類似点――
第9章 王安石古文文体の実証的考察
第10章 蘇軾の尺牘文に用いられた「呵呵」について
第11章 蘇軾と蘇轍――大規模言語モデルを用いた「論」の内容比較――
附録 クボヤマ教授の統計学講義――本書の分析手法に関する講義形式の解説――
あとがき(東 英寿)
索 引
商品詳細
- 出版社名
- 汲古書院
- サイズ
- 22cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
- 本の帯に関して
- 帯つきでの出荷はお約束しておりません。
商品ページに、帯のみに付与される特典物等の表記がある場合でも、確実に帯つきでの出荷はお約束しておりません。
また、帯は商品の一部ではなく「広告扱い」のため、帯の有無・破損による交換や返品は承っておりません。 - 版・表紙について
- 版・表紙(カバー)のご指定は承っておりません。ご注文いただくタイミングによっては、お届けする商品の版や表紙が商品ページ上のものとは異なる場合がございます。
また、初版にのみにお付けしている特典(初回特典、初回仕様特典)がある商品は、商品ページに特典の表記がされている場合でも、無くなり次第終了となります。