中国現代哲学の探究
発売日:2026年2月
- ページ数
- 408,23p
- ISBN
- 978-4-87354-809-8
- 著者情報
- 吾妻 重二(アヅマ ジュウジ)
1956年、茨城県生まれ。関西大学文学部教授、泊園記念会会長、東西学術研究所研究員。早稲田大学第一文学部卒業。博士(文学)、博士(文化交渉学)
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商品説明
中国の現代哲学はどのような軌跡をたどったのか。民国期から人民共和国期に至る中国哲学の歩みを馮友蘭、熊十力、瞿世英(菊農)、『哲学評論』、中国哲学会、ジダーノフ理論を柱に探究する。救国と啓蒙、統制と自由、政治と学術の間で思想家たちは苦闘し創造する。
これまで私は中国現代哲学の研究を断続的に行なってきた。本書はそれを一書にまとめたものである。
本書をまとめようと考えたのは、近年、若手研究者の方々が馮友蘭や熊十力について論じ、学会で私がその司会者やコメンテーターを務めたのが直接のきっかけである。その準備をする中で、かつて書いた旧稿を読み返してみると、それらがなお一定の価値を持つように、くだいていえば「あまり古びていない」ように、思われたのである。もしそうであれば、それは中国現代哲学の研究がここ三、四十年ほどの間、十分進展してこなかったのが一因であろう。少なくとも日本ではそうであったと思われる。
そこで従来の関連旧稿を集めてみると一定の分量になった。そして、この機会にこれまで気にかかっていたテーマ――瞿世英とジダーノフ理論――につき新たに文章を書き起こし、一応の体裁を整えることにしたのである。もちろん本書は中国現代哲学の全体を覆うものではなく、体系的な著作でもない。私なりの関心に沿ってこの分野を探索してきた結果であって、民国期以降、現在に至る中国現代哲学のありようを少しでも照射できればと考えた次第である。書名に「探究」と題したのはそのためである。(「はじめに」より)
目次
はじめに
I 民国期における哲学界
中国における非マルクス主義哲学──「新儒家」と「文化熱」をめぐって
はじめに
一 文化熱と新儒家
二 新儒家の系譜
三 新儒家をめぐる研究
おわりに
近代中国におけるアカデミー哲学の成立──『哲学評論』と中国哲学会
はじめに
一 『哲学評論』
二 中国哲学会
おわりに
瞿世英(菊農)ノート
はじめに
一 略歴と貢献
二 瞿世英著訳目録
II 馮友蘭
馮友蘭──中国哲学の近代的理論化
一 馮友蘭哲学の形成
二 『新理学』──実在の形而上学
三 『新原人』──東洋的境地の理論化
四 人民共和国以後
〈新理学〉の形成──馮友蘭と新実在論
はじめに
一 〈新理学〉の基礎理論
二 新実在論の特徴
三 新実在論まで
四 〈新理学〉と新実在論
五 ラッセルとモンタギューの実在論
六 新実在論を越えて
『馮友蘭自伝──中国現代哲学者の回想』訳注解説
一 馮友蘭の歩み
二 学問上の仕事について
三 『三松堂自序』について
四 『三松堂全集』について
五 馮友蘭評価をめぐって
あとがき
馮友蘭年譜・著述目録稿(一八九五─一九四八)
馮友蘭著作目録
著書
論文・新聞記事など
III 熊十力
『新唯識論』訳注解説──仏教哲学の中国的止揚
一 熊十力について
二 生涯とその哲学
三 著作の書誌
四 先行研究
おわりに
民国期中国における「哲学」と「玄学」──熊十力哲学の射程
一 中国における「哲学」の定着
二 熊十力の「玄学」
三 「体認」と西谷啓治
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 関西大学出版部
- サイズ
- 22cm
- フォーマット
- 単行本
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