絡まり合う「血の紐」と「恩の紐」 インドネシア・ミナンカバウ村落社会における親族と社会関係
発売日:2026年2月
- ページ数
- 395p
- ISBN
- 978-4-8140-0627-4
- 著者情報
- 西川 慧(ニシカワ ケイ)
石巻専修大学人間学部准教授。1989年仙台生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年修了。博士(文学)。在インドネシア日本大使館専門調査員、東洋大学社会学部国際社会学科助教を経て2023年4月より現職
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商品説明
ミナンカバウ社会における親族関係や社会実践には、母系制とイスラーム、血縁と感情、統合と分離といった複数の価値が交錯し、しばしば矛盾を孕む。だが、そうした矛盾は断絶や崩壊をもたらすのではなく、人びとの中に息づく「しなやかさ」によって調整され、受け止められている。「恩の紐」と「血の紐」、そしてハティの観念を軸に、矛盾に満ちた構造の中で営まれる日常の関係性を描き出す民族誌。
ミナンカバウ社会における親族関係や社会実践には、母系制とイスラーム、血縁と感情、統合と分離といった複数の価値が交錯し、しばしば矛盾を孕む。だが、そうした矛盾は断絶や崩壊をもたらすのではなく、人びとの中に息づく「しなやかさ」によって調整され、受け止められている。「恩の紐」と「血の紐」、そしてハティの観念を軸に、矛盾に満ちた構造の中で営まれる日常の関係性を描き出す民族誌。
目次
序章 「一人になれない」村で
第1節 「統合と分離」のダイナミズム
第2節 親族研究における統合と分離
第3節 ミナンカバウのフロンティア
第4節 「強制的な包摂」の過程:調査の概要
第5節 ミナンカバウの「2つの紐」を読み解く:本論の構成
第I部 ミナンカバウのアダットと村落世界
第1章 ミナンカバウのアダットを取り巻く変化と持続
第1節 アダット研究の2つの系譜
第2節 ミナンカバウにおけるアダットとイスラームの共存:歴史と現代の展開
第3節 DIM運動におけるアダット
第4節 アダットの魔力
第2章 テルック・ダラム村の生活
第1節 村の風景
第2節 テルック・ダラム村の生活とライフステージ
第3節 テルック・ダラム村の社会組織
第4節 分割されるナガリ、息づくアダット
第II部 つながりと自律の論理
第3章 民俗生殖理論:血とハティの観念
第1節 ミナンカバウにおける民俗生殖理論
第2節 テルック・ダラム村における民俗生殖観念
第3節 親族名称に見る縦横に広がる親族構造
第4節 小括:テルック・ダラム村の親族世界
第4章 キョウダイとして家に暮らす
第1節 軒下から台所へ:テルック・ダラム村の家屋構造とジェンダー秩序
第2節 家を建てる
第3節 包摂する家
第4節 家に迎え入れられる他者――ビマの場合
第5節 家に住まう人びと:女性を中心にめぐる核家族・直系家族・拡大家族のサイクル
第6節 小括:テルック・ダラム村における女性がつなぐ家
第5章 親族への統合の力学
第1節 忘却される系譜
第2節 クトゥルナンへの統合
第3節 カンプァンへの統合
第4節 小括:クトゥルナンの地縁化とカンプァンの母系出自化がかたちづくるテルック・ダラム村の親族関係
ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 地域研究叢書 49
- 出版社名
- 京都大学学術出版会
- サイズ
- 23cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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