日本の識字率はほんとうに高いのか? 「当たり前」を問い直すために

野山広/〔ほか〕著

発売日:2026年2月

  • 日本の識字率はほんとうに高いのか? 「当たり前」を問い直すために
  • 日本の識字率はほんとうに高いのか? 「当たり前」を問い直すために
ページ数
94p
ISBN
978-4-86766-102-4
著者情報
野山 広(ノヤマ ヒロシ)
国立国語研究所研究系・准教授。研究分野は社会言語学、日本語教育学、基礎教育保障学等

朝日 祥之(アサヒ ヨシユキ)
国立国語研究所研究系・教授。研究分野は社会言語学、言語接触

横山 詔一(ヨコヤマ ショウイチ)
国立国語研究所研究系・名誉教授。研究分野は社会言語心理学

竹本 直也(タケモト ナオヤ)
国立民族学博物館人類基礎理論研究部、東京湾岸リハビリテーション病院・研究員。研究分野は失語症学、リハビリテーション医学

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商品説明

「日本人の識字率は世界でもトップレベル」。長年そう信じられてきたこのイメージの起点は、1948年、戦後間もない時期に行われた日本で唯一の全国的な識字調査にあります。しかし、それからおよそ80年がたった現在に至るまで、日本では同規模の識字調査は一度も実施されていません。高度経済成長、IT化、そして社会の多様化を経た現代において、本当にすべての人が「問題なく読み書きができている」と言えるでしょうか。

日本人の識字率は世界トップレベル?
「日本人は読み書きができる民族」という自己認識は、実は1948年、戦後間もない時期に行われた、日本で唯一の全国的な識字調査で、「非識字率は約2%」という数値で報じられたことによります。ですが実はそれ以来、同規模の識字調査は一度も実施されていません。

現代では実はどうなのでしょうか。

そもそも「識字」とは何なのか。日本に住む人たちの識字の実態を把握するには、いつ・どこで・誰が・誰を対象に・どのように調査をすればよいのか。

日本語が母語ではない人や、視覚障害・聴覚障害をもつ人、義務教育の学びの機会をもたなかった人など、社会の中で見えにくい立場にある人々の言語使用の実態は、どう把握すればいいのか。

誰もが使う文字。誰もが「読める・書ける」ことを前提として生活している社会。しかし、その「当たり前」が本当に全員にとって当たり前なのか。

多様な日本語使用者がいる現在の日本。その日本で「リテラシー」をどう考えるのか。基本となる書です。

[本シリーズについて]

現在の社会では、言語だけではなく、さまざまな特性によりコミュニケーションがとりづらい人たちがいます。
みんながストレスなく生活していくだけでなく、すべてのひとに力を発揮してもらえる社会にするために、いまどんな課題があり、それをどうやって解決していけばよいのでしょうか?
それを考えるのが新しい学問分野「コミュニケーション共生科学」です。

目次

はじめに──「当たり前」を問い直すために(小磯花絵・朝日祥之)
 日本人の識字率は世界トップレベル?
 誰もが「読める・書ける」は当たり前か?
 1948年の識字調査を「解いて」みると
 共生社会への一歩

第1部 「日本人の識字率は高い」は共同幻想?
──約80年ぶりの識字調査への挑戦と課題(野山 広)

1 自分の識字率を測ってみたい──夜間中学生徒の要望
2 日本では全国識字調査は一度しか行われていない
3 1948年の識字調査で出された問題とその方法
4 世界の識字調査に目を向けてみると
5 新しい識字調査の問題をどう作るのか
6 多様な日本語使用者がいる現在の日本
7 どのように調査を実施するのか
8 調査後のサポート方法
9 みんなに調査を受けてもらうために
10 識字調査を行う意義──現在の日本で「リテラシー」をどう考えるのか
11 質疑応答
Q1 識字「率」はどうやって出すのか?
Q2 脳は漢字のほうが覚えやすい?
Q3 読み書き以外の能力を見る必要はないのか?
Q4 識字調査は日本語だけでいいのか?
Q5 ろう者の識字の実態は?
Q6 技術と人はどのように発展できるのか?

第2部 これまでとこれからの日本の識字を考えるために

コラム1 1948年の識字調査の結果はどう分析されたのか(朝日祥之)
1 平均点は高いのにリテラシーが悲観的に評価されたのはなぜ?
2 調査で見られた8つの能力から、結果に差が出た理由を分析する
3 日常の言語生活で活字に接しているかが結果の分かれ目

ほか

商品詳細

シリーズ名
コミュニケーションの未来を創る vol.2
出版社名
文学通信
サイズ
21cm
対象年齢
一般
フォーマット
単行本

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