太宰治弱さを演じるということ
発売日:2025年12月
- ページ数
- 228p
- ISBN
- 978-4-00-602377-5
- 著者情報
- 安藤 宏(アンドウ ヒロシ)
1958年東京生まれ。東京大学名誉教授。専攻は日本近代文学。著書に『太宰治論』(東京大学出版会、日本学士院賞)『近代小説の表現機構』(岩波書店、のちちくま学芸文庫、やまなし文学賞、角川源義賞)ほか多数
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商品説明
太宰治は何よりも、「人間関係における悲劇」や「傷つくことへの恐怖」を誰より巧みに表現した、類い稀なことばの使い手であった。無頼派の旗手という「神話」から作家を解放し、『人間失格』『晩年』『斜陽』他の「文体」や創作の「方法」を詳細に分析するところから、きわめて現代的な魅力を鮮やかに描き出す。太宰に関心をもつすべての読者にその作品世界を伝える道案内の書。
太宰は何よりも、「人間関係における悲劇」や「傷つくことへの恐怖」を誰より巧みに表現した、類い稀なことばの使い手であった。無頼派の旗手という「神話」から作家を解放し、『人間失格』『晩年』『斜陽』他の文体や方法を詳細に分析するところから、きわめて現代的なその魅力を鮮やかに描き出す、道案内の書。
目次
まえがき
もはや無頼派ではない
現実との疎隔感
「孤独」の意味の変化
太宰治シンドローム
傷つけあうのはやめておこうよ症候群
自分がいかにダメであるか
いかに「へだたり」をつくるか
第一章 なぜ「太宰治」なのか
「青春」の文学
一人だけちがうという不安
「語り」のトリック
対人的な「不安」と「恐怖」
コミュニケーションの悲劇
距離を創るためのことば
興味深い草稿
「大庭葉蔵」をいかにつくるか
現実逃避の美学
悲劇から疎外される男
「失格者」になれなかった「人間」の物語
「太宰治」という神話
「無頼派」とは何か
現代の再生にむけて
第二章 メタ・メッセージの希求
「愛」の二律背反
「饒舌」と「寡黙」
「自己」を否定するということ
「個性」とは何か
「客観性」の持つ欺瞞
メタ・メッセージの希求
パロディの精神
実生活の演出者
「描く」ことと「語る」こと
現代における「語り」の復権
事実とフィクションの境界
「小説家」をいかに演じるか
第三章 「太宰治」の誕生
「作者」とは何か
津島家のルーツ
「百姓」であり、「貴族」でもあるということ
〈自尊心〉ということば
〈自分をつまみ出せるやうな強い兄を持ちたい〉
まなざしの反転
時代思潮との葛藤
〈放蕩の血〉という物語
創られた“疎外”
「太宰治」の誕生
第一創作集『晩年』の世界
ひしがれた自尊心
〈死ぬるとも、巧言令色であらねばならぬ〉
第四章 「ナンセンス」の美学
かけちがいの感覚
ナンセンスとは何か
荒唐無稽なるもの
演技の意識
現実逃避の先取り
小説家の吐く「噓」
ヴァイオリンよりヴァイオリンケエスが大事
「道化」と「罪」の相関関係
アリバイとしての「罪」
演技としての「告白」
ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 岩波現代文庫 文芸 377
- 出版社名
- 岩波書店
- サイズ
- 15cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 文庫
注意事項
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