生命操作と人間の尊厳
発売日:2025年10月
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商品説明
人生の最期をどのように迎えるかを重視して、安楽死や尊厳死を法制化する声が強まっている。また終末期を迎えるまえに、本人、家族や医療、福祉の関係者と話し合い、人生の終焉を準備することも提唱されている。本書では、安楽死の法制化に伴う課題について海外のケースも紹介し、また死の自己決定について確認を求められる患者や家族、医師など関係者の対応、また家族の負担軽減や無益な延命治療の拒否について考察する。「いのち」を自己決定により操作する倫理的な問題、安楽死・尊厳死だけでなく、胎児の操作や生殖補助治療など生命技術の使用と制御についても広く考える。本論では終末期の人の権利保護を明らかにし、死の原因を哲学的に分析するとともに、ヤスパースを手掛かりに、生と死の自己決定と実存について考察する。また蘇生処置停止指示をめぐる本人の意思確認や、子どもの命と医師はどう向き合うのか、さらに代理出産など生殖技術とそれが使われる人々の現状を明らかにする。わが国のハンセン病の歴史や現実について差別と公益の観点から分析する。また急速に先端化する生命科学に対応できない倫理の問題を解明する。これらの生命操作と人間の尊厳の状況に対し、キリスト教と仏教の立場から問題の本質に迫る。映画『PLAN75』で描かれた安楽死について市民の意見を検討し、哲学科の学生と筋萎縮性側索硬化症の患者との対話により臨床哲学対話の可能性を探求する。生命倫理から現代における多様な人間観を問うた12編。
人生の最期をどのように迎えるかを重視して,安楽死や尊厳死を法制化する声が強まっている。また終末期を迎えるまえに,本人,家族や医療,福祉の関係者と話し合い,人生の終焉を準備することも提唱されている。
本書では,安楽死の法制化に伴う課題について海外のケースも紹介し,また死の自己決定について確認を求められる患者や家族,医師など関係者の対応,また家族の負担軽減や無益な延命治療の拒否について考察する。
「いのち」を自己決定により操作する倫理的な問題,安楽死・尊厳死だけでなく,胎児の操作や生殖補助治療など生命技術の使用と制御についても広く考える。
本論では終末期の人の権利保護を明らかにし,死の原因を哲学的に分析するとともに,ヤスパースを手掛かりに,生と死の自己決定と実存について考察する。また蘇生処置停止指示をめぐる本人の意思確認や,子どもの命と医師はどう向き合うのか,さらに代理出産など生殖技術とそれが使われる人々の現状を明らかにする。わが国のハンセン病の歴史や現実について差別と公益の観点から分析する。また急速に先端化する生命科学に対応できない倫理の問題を解明する。これらの生命操作と人間の尊厳の状況に対し,キリスト教と仏教の立場から問題の本質に迫る。映画『PLAN75』で描かれた安楽死について市民の意見を検討し,哲学科の学生と筋萎縮性側索硬化症の患者との対話により臨床哲学対話の可能性を探求する。
生命倫理から現代における多様な人間観を問うた12編。
目次
はじめに(田坂さつき)
各章要約
1 終末期の人々の「脆弱性」と医療との関係における権利保護(建石真公子)
はじめに――終末期の患者の権利と脆弱性
1 脆弱性とはどのような概念か
1)語源に基づく一般的な内容
2)生命倫理における脆弱性の概念の登場――アメリカ,欧州評議会,EU,日本
3)脆弱性に関する二つの捉え方
2 終末期の人の権利――保護に関する法の不在という問題
1)行政的指針及び学会の指針
2)患者の権利の欠如
3 法の不在――裁判所による安楽死および治療の中止に関する合法性の法的基準の判断
1)積極的安楽死が合法となる4要件
2)医師による治療の中止は合法か――患者の自己決定権に関する判断
3)治療行為以外におけるALS患者に対する自殺幇助事件における自己決定権
4)日本における憲法上の自己決定権
4 フランスにおける「死の援助を受ける権利」法案の課題
1)2025年法案以前の終末期医療に関する法制度
2)国家倫理諮問委員会の終末期医療に関する「意見Avis」(2022年)における議論
3)終末期に関する市民会議の報告書
4)法案――権利の定義と正当化理由
5)法案――死の支援の権利へのアクセスの要件
6)法案――死の支援を受ける権利の手続き
7)法案――良心条項
8)法案――異議申し立てと監視条項・追跡可能性
9)法案――妨害罪
10)法案の課題――患者の脆弱性および緩和ケアの不十分性
結論にかえて――日本の終末期法制における「脆弱性」への配慮と民主的プロセスの必要性
参考文献
2 「死に方」の諸相をめぐる哲学的覚書――「死因」概念を軸に(一ノ瀬正樹)
1 生きとし生けるもの
2 死の情景――と殺と死刑
3 死の情景――獣害と孤独死
4 「死因」による「死に方」の分類
5 反事実的条件分析の迷路
6 「死因」概念は機能するか
7 安楽死と孤独死
8 自然死と非意図的「死に方」
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 知泉書館
- サイズ
- 23cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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