日本文化と宗教 「和」の伝統の功罪
発売日:2025年9月
- ページ数
- 343,7p
- ISBN
- 978-4-86285-448-3
- 著者情報
- 岡野 治子(オカノ ハルコ)
1941年、東京に生まれる。1964年上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。1974年ドイツ/ボン大学哲学部比較宗教学科卒業(哲学博士Dr.phil)。広島大学大学院倫理学教室教授を経て、清泉女子大学教授・学長を務め、同大学名誉教授。1995年フランクフルト大学カトリック神学部、1997年ザルツブルク大学神学部、2000年オランダ/ティルブルク大学神学部の「宗教間対話プロジェクト」において客員教授を務める。比較宗教学、フェミニスト神学、社会倫理学を専門領域とする
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商品説明
著者は「宗教間対話」を主題とするフランクフルト大学主宰の集中講義を行った。日本社会の「和」についての講義に対する、学生や教授陣、市民など多くのドイツ人受講生との質疑応答を通して、日本とは違い、個人の主体性や社会倫理を重んずるキリスト教文化圏の特徴を痛感した。今日、価値観や宗教観が多様化し、交通手段や情報システムの発達で異文化圏の人々が互いに交流する機会が増えた。それとともに社会的な危機意識が高まり、異文化間における対話の重要性が強まっている。本書は社会の規範を支える「宗教」の力と、個人をつなぐ「和」の原理を、キリスト教を踏まえて分かり易く叙述する。個人や社会、そして宗教に関心のある読者には必読の一書である。第1部では、諸宗教が共存するわが国の特殊な文化的風土を考察する。日本の民族宗教である神道、日本化した仏教、政治哲学の流れで受容された儒教、戦国時代のキリスト教宣教師やキリシタンへの迫害、細川ガラシアや「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝など、多くの事例をもとに、日本と宗教の関わりを考える。第2部では、宗教を生活の視点から見直す。日本人として相応しい人間像と宗教の関わり、倫理観や死生観、そして高齢者や「いのちの選別」という現代的な問題を扱う。第3部では、フェミニスト神学、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマの平和構築、諸宗教とキリスト教との対話などから、わが国が抱える宗教の役割や問題点を明らかにする。著者はキリスト教をはじめ、わが国の宗教を広範に考察して、「和」と信心とともに生きてきた日本人の姿を通して「宗教の意味」や「人間とはなにか?」を問いかける。
著者は「宗教間対話」を主題とするフランクフルト大学主宰の集中講義を行った。日本社会の「和」についての講義に対する,学生や教授陣,市民など多くのドイツ人受講生との質疑応答を通して,日本とは違い,個人の主体性や社会倫理を重んずるキリスト教文化圏の特徴を痛感した。
今日,価値観や宗教観が多様化し,交通手段や情報システムの発達で異文化圏の人々が互いに交流する機会が増えた。それとともに社会的な危機意識が高まり,異文化間における対話の重要性が強まっている。本書は社会の規範を支える「宗教」の力と,個人をつなぐ「和」の原理を,キリスト教を踏まえて分かり易く叙述する。個人や社会,そして宗教に関心のある読者には必読の一書である。
第Ⅰ部では,諸宗教が共存するわが国の特殊な文化的風土を考察する。日本の民族宗教である神道,日本化した仏教,政治哲学の流れで受容された儒教,戦国時代のキリスト教宣教師やキリシタンへの迫害,細川ガラシアや「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝など,多くの事例をもとに,日本と宗教の関わりを考える。
第Ⅱ部では,宗教を生活の視点から見直す。日本人として相応しい人間像と宗教の関わり,倫理観や死生観,そして高齢者や「いのちの選別」という現代的な問題を扱う。
第Ⅲ部では,フェミニスト神学,ヒロシマ・ナガサキ・フクシマの平和構築,諸宗教とキリスト教との対話などから,わが国が抱える宗教の役割や問題点を明らかにする。
著者はキリスト教をはじめ,わが国の宗教を広範に考察して,「和」と信心とともに生きてきた日本人の姿を通して「宗教の意味」や「人間とはなにか?」を問いかける。
目次
はじめに
第I部 諸宗教が共存する日本という文化
第一章 諸宗教の共存する文化土壌
1 外来普遍宗教の日本的受容の様態
2 神道――神聖視される国家共同体と家族共同体の創出
3 日本化した仏教――王法護持と非出家主義
4 儒教――「家」制度及び封建制度安定化のイデオロギー
5 新宗教――その保守的共同体の社会観の継承と性別役割の正当化
6 宗教的ルーツをもつ「和」の社会日本とキリスト教
第二章 キリスト教の日本的展開及び海外で知られたクリスチャン
1 キリスト教の日本的展開
(1)「キリシタンの世紀」(1549-1638)とフランシスコ・ザヴィエルによる土着文化・習俗に適応した宣教
(2)教会・共同体の形成
(3)宣教のあり方と入信の動機
(4)巡察師アレッサンドロ・ヴァリニァーノと土着文化摂取というイエズス会宣教のクライマックス
(5)キリシタン禁止令と迫害
(6)開国と新たな宣教の始まり
2 細川ガラシア(1563-1600)の虚像と実像
(1)ガラシアの生い立ち
(2)キリスト教への道
(3)ガラシアの死
(4)ガラシアのイメージと評価――西洋と日本
3 杉原千畝(1900-86)の挫折と栄光
(1)6000人のユダヤ人を救った経緯
(2)杉原の行為に対する評価と日本政府との和解
第II部 宗教を生活の視座からとらえる
第三章 日本文化においてどのような人間が望まれるのか?
1 神道文化の脈絡で「人間になる」とは?
2 儒教文化の脈絡で「人間になる」とは?
3 仏教文化の脈絡で「人間になる」とは?
4 「関係性」重視の日本社会において「人間になる」とは?
5 日本社会での人間像の形成――キリスト教は日本宗教の補完かアンチテーゼか?
6 理想の人間像とは?――日本とドイツの例
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 知泉書館
- サイズ
- 20cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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