シェリング講義 同一哲学の鍵としての「反復的同一性」

  • シェリング講義 同一哲学の鍵としての「反復的同一性」
  • シェリング講義 同一哲学の鍵としての「反復的同一性」
ページ数
663p
ISBN
978-4-86285-447-6

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商品説明

本書はテュービンゲン大学で2008年と2009年に行われたシェリング講義の主要部分の翻訳である。著者のフランクはドイツ観念論やドイツロマン主義の研究で知られているが、実際には自己意識論、分析哲学、解釈学、文学論、さらには最近のフランス哲学などにも造詣が深く、広い関心を踏まえた貴重な講義である。彼の講義にはいくつかの主題がある。まず意識的自我では処理できない質料的な基礎を、「絶対的自我」の地平のうちに見出す。この実在論的原理から存在論的な実在論や実存主義への道が開かれる。次に「精神と自然の同一性のテーゼ」である。それは「述定の同一性の理論」と結び付けられており、現代の心身同一性論とつながる可能性がある。さらにフランクはドイツ観念論の影響史の観点から、シェリングが「ドイツ観念論の最も統合的な像」を形成したとして、シェリングの著作を学ぶことにより、フィヒテとヘーゲルの本質と出合えることを示す。初期には「観念論の輝かしい擁護者」として登場したシェリングだが、後期になると「観念論」からの「出口」を模索し見出す。その結果、フォイエルバッハ、ルーゲ、マルクス、バクーニン、キルケゴールらの世代に影響を与えた。シェリングは「無制約者を人間の主観(自我)のうちで考える」という「一つの思想」を初期から後期にかけて展開した。その明確化の過程は本書の主題に即して考察される。本講義を通してシェリングのみならずドイツ観念論の意義を知る上でも、読者は貴重な示唆を与えられるに違いない。

本書はテュービンゲン大学で2008年と2009年に行われたシェリング講義の主要部分の翻訳である。
著者のフランクはドイツ観念論やドイツロマン主義の研究で知られているが,実際には自己意識論,分析哲学,解釈学,文学論,さらには最近のフランス哲学などにも造詣が深く,広い関心を踏まえた貴重な講義である。
彼の講義にはいくつかの主題がある。まず意識的自我では処理できない質料的な基礎を,「絶対的自我」の地平のうちに見出す。この実在論的原理から存在論的な実在論や実存主義への道が開かれる。
次に「精神と自然の同一性のテーゼ」である。それは「述定の同一性の理論」と結び付けられており,現代の心身同一性論とつながる可能性がある。
さらにフランクはドイツ観念論の影響史の観点から,シェリングが「ドイツ観念論の最も統合的な像」を形成したとして,シェリングの著作を学ぶことにより,フィヒテとヘーゲルの本質と出合えることを示す。
初期には「観念論の輝かしい擁護者」として登場したシェリングだが,後期になると「観念論」からの「出口」を模索し見出す。その結果,フォイエルバッハ,ルーゲ,マルクス,バクーニン,キルケゴールらの世代に影響を与えた。
シェリングは「無制約者を人間の主観(自我)のうちで考える」という「一つの思想」を初期から後期にかけて展開した。その明確化の過程は本書の主題に即して考察される。
本講義を通してシェリングのみならずドイツ観念論の意義を知る上でも,読者は貴重な示唆を与えられるに違いない。

目次

凡例
略号
まえがき

第1講 神学寮時代の「学位論文」とディーツの存在
 シェリングの哲学の学びの始まり
 シェリングのカント受容とディーツが果たした役割
 ラインホルトの基本思想
 ディーツのラインホルト批判

第2講 『形式論』の根元哲学的「学」の企て
 『形式論』の諸前提
 「学の原形式」への要求
 成熟期シェリングに連続する思想の萌芽
 フィヒテ的な三つの根本命題と「不合理な帰結」
 「第三のもの」としての「原形式」

第3講 哲学の最高点と観念論の出発点としての「自己意識」
 ドイツ観念論に共通する確信
 カントの三つの『批判』
 『批判』の著者によるカント主義への抗議
 「判断」を基礎づける「自己意識」の明証性

第4講 『自我論』による知の基礎づけの試み
 根本命題から知的直観へ
 自我の「存在」がもつ両義性
 ヘルダーリンへの接近 1――自我と自己意識
 ヘルダーリンへの接近 2――知的直観

第5講 「自己意識」の認識可能性とカントの「知的直観」批判
 最高原則としての自己意識の位置づけ
 カントにおける知的直観の可能性
 シェリングへの知的直観論の受容

第6講 フィヒテの「非-対象的な自己知」に対するヘルダーリンの疑念
 自己意識の対象的意識への還元不可能性
 反省理論の誤りに対するフィヒテの基礎的洞察
 フィヒテによる前反省的な自己-知の定式化の試み
 フィヒテのジレンマからの脱出

第7講 『知識学の観念論の解明のための諸論文』の「精神」の構造
 「知識学の観念論」と「自然」のモチーフ
 フィヒテからの「自然哲学」の乖離
 『初案』と『体系』における二つの活動
 自己意識に併存する「自然」
 自己意識の「歴史」をともなう精神

第8講 『自然哲学に関する考案』における観念論から有機的自然への移行
 『考案』の成立事情および背景
 自然と精神の根源的同一性
 主観性の観念論への後退
 機械論から有機体へ

ほか

商品詳細

シリーズ名
知泉学術叢書 41
出版社名
知泉書館
サイズ
19cm
フォーマット
単行本
原題
原タイトル:Schelling‐Vorlesungの抄訳

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