資産格差の経済史 持ち家と年金が平等を生んだ
発売日:2025年5月
- ページ数
- 214,40p
- ISBN
- 978-4-622-09781-5
- 著者情報
- ヴァルデンストロム,ダニエル(ヴァルデンストロム,ダニエル)(Waldenstr¨om,Daniel)
スウェーデン、ストックホルムにある産業経済学研究所(Research Institute of Industrial Economics:IFN)経済学教授。同研究所では「課税と社会」研究プログラムを主導している。2009年、ストックホルム経済大学で経済学のPh.D.を取得後、ルンド大学で経済史のPh.D.も取得。その後、ウプサラ大学、パリ経済学校、UCLAで教鞭をとる。専門は経済的不平等、財政政策、経済史
立木 勝(タチキ マサル)
翻訳家
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商品説明
「わたしたちが生きている時代は比類のない不平等の時代なのではないだろうか?広く受け入れられているナラティブは、そう、そのとおりだと主張する。その道筋は19世紀ヨーロッパから始まり、低い税率と最小限の市場規制によって野放しの資本蓄積が可能となって、それが二つの世界大戦まで続いたのち、累進課税政策によって富裕層の財産が減少した。しかし、と物語は続き、20世紀後半になってこの流れが押し返され、富の不平等は歴史的な高水準へと押し上げられてしまった…このお話は、魅力的ではあるが、大きな欠陥をかかえている。この本の目的は、富の歴史にまつわる枠組みを作り直すことにある。最新の歴史的データをてこに、既存の研究も踏まえながら、富の平等化の主たる触媒は戦争による破壊でも累進課税制度でもない、と主張する。…本当のゲームチェンジャーはふつうの市民のあいだでの資産所有の拡大であり、その原動力の大半が自宅所有と年金貯蓄だった」(はじめに)。
ピケティ『21世紀の資本』のナラティブを超える、格差研究の最前線。
「本書は、格差が自然の法則でも、経済の法則でもないことを示している」
ダロン・アセモグル(2024年ノーベル経済学賞受賞)
「本書を無視できる者はいない」
ブランコ・ミラノヴィッチ(ニューヨーク大学教授)
「豊富な新データで、不平等をめぐる新たな歴史を提示している」
グレゴリー・クラーク(カリフォルニア大学デイヴィス校教授)
「ここ数十年で、西欧世界の私有財産は何倍にも増えて、わたしたちはかつてなく豊かになった。しかし、億万長者(その一部は同時に国際的な有名人)の急増を目にすると、すぐにこんな疑問が浮かんでくる――わたしたちが生きている時代は比類のない不平等の時代でもあるのではないだろうか?
広く受け入れられているナラティブは、そう、そのとおりだと主張する。このストーリーは、富を権力と不平等の道具として描き出す。その道筋は19世紀ヨーロッパから始まり、低い税率と最小限の市場規制によって野放しの資本蓄積が可能となって、それが二つの世界大戦まで続いたのち、累進課税政策によって富裕層の財産が減少した。しかし、と物語は続き、20世紀後半になって市場に優しい政策の波がくるとこの流れが押し返され、富の不平等は歴史的な高水準へと押し上げられてしまった、となる。
このお話は、魅力的ではあるが、大きな欠陥をかかえている。
この本の目的は、富の歴史にまつわる会話の枠組みを作り直すことにある。最新の歴史的データをてこに、既存の研究も踏まえながら、富の平等化の主たる触媒は戦争による破壊でも累進課税制度でもない、と主張する。こうした要素にも効果はあったが、それでは富の形成に働くもっと幅広い、強い力を説明できない。本当のゲームチェンジャーはふつうの市民のあいだでの資産所有の拡大であり、その原動力の大半が自宅所有と年金貯蓄だったことを示していく」(はじめに)
目次
はじめに
1 前向きなストーリーを掘り起こす
新しいデータは古いナラティブに異を唱えている
戦争ではなく住宅と年金
ゼロサムゲームに別れを告げる
1-1 これまでのナラティブは、戦争と累進課税が1世紀の富の不平等の形を決めたと主張している
1-2 新しい歴史的ナラティブ――ずっと豊かに、平等に
3つの事実というかたちでの新しい富のナラティブ
制度の変化と富の定義の拡張
1-3 富の不平等の測定――展望と落とし穴
富の定義
現在と過去の家計の富の測定
富の不平等の推定
富裕層を研究する理由
富豪リストは信用できるのか
1-4 ほかの指標でも不平等は縮小している
4つの社会的・経済的次元での不平等の縮小
所得不平等を長期的に見る――政府の役割の増大
グローバルな視点
1-5 政策立案者が富の歴史から学べること
1-6 この本の概略
第I部 富の構築
2 富の蓄積の歴史
2-1 1人当たり実質純資産の軌跡
戦後の急上昇
2-2 富/所得比率の進化
富/所得比率は国ごとのばらつきが大きい
2-3 19世紀の資本――新しい図式
イギリス――これまで考えられていたほど極端ではなかった
ドイツ再考――スペインとスウェーデンが明らかにする新たな洞察
家庭内生産――歴史的な国民経済計算から漏れた所得
2-4 富/所得比率の歴史を再評価する
第一次世界大戦前の富についての見方は変わったが戦後のシリーズに変化はない
消える大陸間格差――ヨーロッパとアメリカ
2-5 資本/所得比率で見ると長期的な傾向は安定している
資本を使うか富を使うか
資本/所得比率を用いると傾向がおだやかに
3 変わりゆく富の性質
3-1 1世紀前の富の構成――農業用地と法人証券
農業時代の富
工業の拡大と金融資産の役割
3-2 大衆の富の増大
富の成長の経済学――貯蓄とキャピタルゲイン
西欧の富の成長を分解する――貯蓄かキャピタルゲインか
戦後期の富の民主化
ほか
商品詳細
- 出版社名
- みすず書房
- サイズ
- 20cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
- 原題
- 原タイトル:RICHER AND MORE EQUAL
注意事項
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