デカルトの知性主義 分析的方法の精神化とその基づけ

小沢明也/著

発売日:2025年2月

  • デカルトの知性主義 分析的方法の精神化とその基づけ
  • デカルトの知性主義 分析的方法の精神化とその基づけ
ページ数
339p
ISBN
978-4-86285-427-8
著者情報
小沢 明也(オザワ トシヤ)
1962年生。北海道大学文学研究科博士後期課程単位取得。修士(文学)。東洋大学非常勤講師。専門は中世・近世哲学

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商品説明

デカルトは「近代哲学の父」と言われるが、それはなぜであろうか。「コギト」という近代哲学の原理を打ち立て、近代科学を産み出す幾何学的方法の発見、前時代の学を根本的に壊滅させ、物体の本質を延長とみなす機械論的科学論などがその理由である。しかし現代においてヨーロッパ哲学はデカルト哲学というアイデンティティを失い自己喪失に陥っている。本書はデカルト研究を通して再び「哲学すること」を問いかける。デカルト研究、哲学史研究を、たんなる対象研究に終わらせるのではなく、自らの「哲学の実践」とすることを示した労作。

デカルトは「近代哲学の父」と言われるが,それはなぜであろうか。「コギト」という近代哲学の原理を打ち立て,近代科学を産み出す幾何学的方法の発見,前時代の学を根本的に壊滅させ,物体の本質を延長とみなす機械論的科学論などがその理由である。しかし現代においてヨーロッパ哲学はデカルト哲学というアイデンティティを失い自己喪失に陥っている。本書はデカルト研究を通して再び「哲学すること」を問いかける。
第I部では,まずプラトンからベイコンへ至る方法論の歴史をたどり,その上でデカルトが見出した,既知の規則に縛られることのない,精神を未知の問題解決の極意へと導く,数学をモデルとした普遍学の「方法」の純粋で単純な性質を提示する。
第II部では,方法に則った「懐疑」の意図とその対象,妥当性を考察する。デカルトの懐疑が,既存の知を疑い,新たな形而上学の原理を発見し,さらにそれを基に機械論的な自然学への途を開く。
第III部では,真に疑えないもの「コギト」が見出される過程を追う。〈コギト・エルゴ・スム(私は思惟する,それゆえ,私はある)〉の内部構造と方法主体「エゴ」の分析的方法に支えられたあり方を見ていく。
第IV部では,第一哲学(存在論)と方法,さらに第一哲学の方法の主体を掘り下げる。デカルト形而上学の知性弁護論的性格や,方法と第一哲学との互いに基づけ合う循環構造といった仕組みが明らかとなる。
本書はデカルト研究,哲学史研究を,たんなる対象研究に終わらせるのではなく,自らの「哲学の実践」とすることを示した労作。

目次

略記号
はじめに

 序章 哲学者研究の哲学
  序
  1 社会思想史説
  2 科学者vs. 形而上学者
  3 解釈の実在論――哲学的経験としての哲学
  4 経験か体系か――科学・芸術・形而上学
  5 マリオン説――解釈の否定神学論,ないしは「存在?神?論」のプリズム
  結

第I部 方法

 第1章 方法の誕生――方法の新たな精神化の歴史
  序
  1 自由七科の消失と論証法としての論理学(dialectica)
  2 自由七科としての論理学と論理学の起源
  3 方法への意志――弁証的方法・普遍的理性
  結
  参考資料

 第2章 数学のモデル――数学的方法と方法の精神
  序
  1 デカルト以前の数学的記号と普遍数学
  2 デカルトの数学的方法の方法化
  結

 第3章 推論と理性――デカルトの三段論法批判から形而上学の方法へ
  序
  1 外延説
  2 形式説
  3 数学モデル
  結
  第I部 結論

第II部 懐疑

 第4章 作者の発作ないしは方法の危機
  序
  1 「蒸気」の歴史
  2 作者の発作,もしくは作者の危機
  結

 第5章 精神を感覚から引き離すこと――トマスの抽象とデカルトの懐疑
  序
  1 数学の懐疑をめぐる諸見解
  2 トマスの抽象
  3 デカルトの数学の懐疑
  4 デカルト的理性の誕生
  結
  第II部 結論

第III部 コギトとエゴの存在

 第6章 『規則論』における“Ego sum”と“Ego cogito”の順序関係について
  序
  1 直観(intuitus)と導出(deductio)
  2 セールによる順序
  3 セール説の検討と展開
  4 形而上学
  結

 第7章 ソクラテス的反転――ドゥビトの確実性からスムの必然性へ
  序
 ほか

商品詳細

出版社名
知泉書館
サイズ
23cm
フォーマット
単行本

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