親和的感性に拠る知と相生 愛と醜悪の間にて

宮本久雄/著

発売日:2024年11月

  • 親和的感性に拠る知と相生 愛と醜悪の間にて
  • 親和的感性に拠る知と相生 愛と醜悪の間にて
ページ数
206,6p
ISBN
978-4-86285-421-6
著者情報
宮本 久雄(ミヤモト ヒサオ)
1945年、高田(現上越市)に生まれる。東京大学大学院人文科学哲学研究科を経て、カナダ、エルサレム、パリなどに遊学。東京大学大学院総合文化研究科教授、上智大学神学部教授、東京大学名誉教授。2015年にSacrae Theologiae Magister(聖なる神学のマギステル)号を授与さる。主要著作『パウロの神秘論』東京大学出版会、2019年(第33回和辻哲郎文化賞)。その他多数

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商品説明

愛の親和性の働き(エヒイェ)と時熟(カイロス)による親和的感性の成立を通して相生の地平を披く。人やグループにおける愛の受難や利己心がもたらす葛藤、愛と醜悪に満ちた歴史と現実世界の中で相生は如何にして可能か。親和的認識とは、愛によって本性を共有し互いに認識しあうことである。古代から近代に至る代表としてアウグスティヌスの愛の遍歴、トマスの知恵の賜物を核心とする親和的神学、J.マリタンの詩や芸術および神秘体験、さらに芭蕉の旅の詩、『雅歌講話』の伝統における親和性などを考察する。また現代におけるフッサールやレヴィナスの存在志向についても透徹した分析を展開する。哲学・思想に深く根差す実体的存在論は、その頂点に第一原因として形而上学的な神である「不動の動者」をすえ、すべての存在を因果律により全体主義的に支配する存在神論を展開して、思索と思想史を伝統的に牛耳ってきた。神とは常に動く者であり、「生成する、有らしめる、働く、在る」を一如とする動的歴史的創造の性格を帯びている。古代から現代までの宗教と思想の多様な営みを分析して、伝統的な神概念の壁を超えて、真の救いと恵みに出会う世界を親和的感性の媒介により発見する試みである。第1章では親和的認識、2章は旧約聖書の世界、3章は新約聖書の世界、4章は古典ギリシア世界から近代を通し現代に至る思想史や歴史的変遷を語り、そして最後に愛の親和的感性とその根拠となるエヒイェの体現者、キリストの生き方について考察する。該博な知見を駆使し、大パノラマを想起させる論述に、読む者は圧倒されるに違いない。

目次

第1章 親和的愛の認識から始める(アウグスティヌス(三五四‐四三〇)
トマス・アクィナス(一二二五頃‐七四)
ジャック・マリタン(一八八二‐一九七三)
松尾芭蕉(一六四四‐一六九四)
『雅歌講話』の伝統における親和性)
第2章 旧約聖書が語る美・愛と醜悪の実相(創世記
出エジプト記
ホセア 前八世紀後半
エレミヤ(前六二七‐五八六年に活躍)
第二イザヤ 前六世紀)
第3章 新約聖書が語る美・愛と醜悪の実相(罪の女(ルカ七)
姦通の女(ヨハネ八)
香油の注ぎ(マタイ二六))
第4章 新約以降のキリスト教における典礼的修道的な展開(神学的典礼的展開
教会協働体現成の核心―エウカリスティア(聖餐)と記念・想起について
修道生活・修道制の成立と展開)
第5章 ギリシア哲学とキリスト教における親和と醜悪(古典ギリシア
近世以降)

商品詳細

出版社名
知泉書館
サイズ
20cm
対象年齢
一般
フォーマット
単行本

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