帝国日本と地方財政調整制度

矢切努/著

発売日:2024年3月

  • 帝国日本と地方財政調整制度
  • 帝国日本と地方財政調整制度
ページ数
352p
ISBN
978-4-87259-795-0

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商品説明

「地方自治」はどのようにして失われたのか。――地方財政調整制度は「国家総力戦体制」のもとで帝国日本の統治をいかに強化したのか。

戦後日本の地域経済、開発において重要な役割を果たした一方で、地方財政の自主性を奪ってきたとの批判も受けてきた地方交付税制度。本書では、元来地方自治体間の財政力の格差、都市部-農村部間の財政格差を是正するために誕生した地方交付税制度の意義を、その源流である昭和15(1940)年の地方分与税制度の成立と展開の過程から歴史的に解明する。また、先行研究に依拠しつつ、未公刊の一次資料も用いて地方自治のあり様や大正期以降の地方税財政政策、地方財政調整制度をめぐる官僚機構内部の動向、及び警察・軍隊の動向を内務省地方局やその政策理念を通じて検討することで、帝国日本における地方財政調整制度の歴史的意義と役割を考察した。

目次

序章 本書の意義と目的
第一章 郡制・郡役所の廃止と両税委譲案の消長
序 説  
第一節第一次世界大戦後の社会経済的状況と国税委譲論・郡制廃止要求の台頭  
第一項 地方財政膨張と国税委譲論の出現  
第二項 地方財政膨張と郡制廃止への動き  
第二節  郡制廃止と「両税委譲案」(臨時財政経済調査会特別委員会答申)  
第三節 「調査会答申」と両税委譲案  
第四節 両税委譲案の消滅と郡役所の廃止  
小 結  

第二章 地方財政調整制度構想出現の前史的考察
序 説  
第一節 1920年代後半における両税委譲案の挫折と税制整理  
第一項税制整理と両税委譲案の消長
第二項 田中義一(政友会)内閣における両税委譲案の再浮上  
第三項 内務官僚らの構想からみる田中義一(政友会)内閣の両税委譲法案  
第二節 濱口雄幸(民政党)内閣の昭和六年税制改正  
第一項 昭和6年税制改正の立案過程  
第二項 昭和6年税制改正の内容  
第三項 昭和6年税制改正と新たな地方税制改革論の登場  
小 結  

第三章 日本における地方財政調整制度の導入・構想過程
序 説  
第一節 財政調整制度の誕生と日本への紹介・導入  
第二節 研究者による独・英両国の財政調整制度に対する評価  
第一項 ドイツ財政調整法   
第二項 イギリス一般国庫交付金制度  
第三節 内務官僚らによる独・英両国の財政調整制度の紹介とその評価 
第一項 内務官僚・永安百治のイギリスの一般国庫交付金制度に対する評価 
第二項 内務官僚・三好重夫のドイツの財政調整法に対する評価  
第三項 1930年代後半におけるドイツの財政調整法研究  
第四節 内務官僚の地方財政調整制度構想 
第一項 地方財政調整制度構想の思想的基盤  
第二項 永安百治の地方財政調整制度構想  
第三項 三好重夫の地方財政調整制度構想  
小 結  

第四章 内務省「地方局案」と地方財政調整制度の立案過程
序 説   
第一節 地方税制改革論における内務省の台頭  
第一 ほか

商品詳細

シリーズ名
大阪大学法史学研究叢書 5
出版社名
大阪大学出版会
サイズ
22cm
フォーマット
単行本

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