幕末の社会変革と文芸 菊池・大橋家の文人たちの歩みを追って

佐藤温/著

発売日:2024年2月

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ページ数
510p
ISBN
978-4-86766-036-2
著者情報
佐藤 温(サトウ アツシ)
1980年生まれ。2003年東京大学教養学部超域文化科学科卒業。現在、日本大学経済学部専任講師、博士(学術)

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商品説明

激しく動揺する社会の有様をも詩中に詠み込み、その詩は志を同じくする文人たちへと伝播していく―。文芸に取り組むことが彼らにもたらしたものは一体何か。文人という存在の意味を探る。

幕末社会を生きた人々にとっての文芸の意味とは何か。
江戸後期から幕末にかけての「文人」と呼ばれる人々の実態はどのようなものだったのか。
文久2年(1862)1月、時の老中安藤信正が江戸城坂下門付近で攘夷や尊王を掲げる志士たちによる襲撃を受けた、後に坂下門外の変と呼ばれるこの事件に深い関わりを持つこととなった菊池・大橋家の人々の生き様を通して、その意味を明らかにしていく。
時代を下るにしたがって、文芸の大衆化による文人が増加していくなか、そのあり方と定義はどう考えればいいのか。文芸活動の実社会とのつながりはどうだったのか。幕末における文芸の社会的意義とは何か。
激しく動揺する社会の有様をも詩中に詠み込み、その詩は志を同じくする文人たちへと伝播していく??。文芸に取り組むことが彼らにもたらしたものは一体何だったのか。文人という存在の意味を探っていく書。

【はたして、同家の人々が幕末社会を生きる中で文芸を自身の中心に据え、自他共に認める文人として活動したことは何を意味するのか。そして、坂下門外の変へと通じるような時局観がなぜこの文人たちの中で醸成され、それが行動へと繋がっていくのか。これらの問題を検討することにより、本書では文人の結社が幕末の人々を動かした思想や言説の依拠する一つの場として社会的な意義を有していたこと、そして文人という概念が変革期を生き抜くためのアイデンティティの形成に寄与するものであったことを明らかにする。】......序章より

目次

凡例

序 章 幕末の「文人」の姿と菊池・大橋家の人々
1.菊池・大橋家の人々の足跡と横顔/2.幕末社会と文人/3.本書の構成


第一部 「文人」大橋淡雅の生きた幕末

第一章 富商大橋淡雅の文事と時局
1.はじめに/2.大橋淡雅の略歴/3.文事への傾倒と施行/4.菊池・大橋家の施行とその表象/5.幕末の文人たちと窮民救済/6.鑑定会と時局運動/7.おわりに

第二章 幕末の文人サークルと書画市場
1.はじめに/2.文人サークルと特権鑑定家の権威をめぐる衝突/3.古筆家の主張する特権と幕末の書画市場における文人サークルの活動/4.文人サークルの制作した書画鑑定帖/5.『書画展観略記』の制作者と安西雲煙/6.記録が物語る書画展観会の様子/7.幕末期書画市場の広がり/8.おわりに
付帯資料 『古筆了伴/安西雲煙 鑑定一件始末』翻印


第二部 菊池教中の文人意識と『澹如詩稿』

第一章 「文人」になることの意味?菊池教中『澹如詩稿』をめぐって
1.はじめに/2.菊池教中の略歴と『澹如詩稿』の成立および出版過程/3.教中の田園詩と閑居への憧憬/4.教中の文事とその「効用」/5.新田のもたらした閑境
6.時局に対する閑居からのまなざし/7.おわりに

第二章 詩人の夢見た理想郷?菊池教中の経世意識と『澹如詩稿』
1.はじめに/2.国難への対処と新田開発/3.家業の継承と当主としての自覚/4.時局への関心と施行/5.教中の領導意識と新田の詩/6.領導意識の高まりから勤王へと至る射程/7.おわりに

第三部 大橋訥庵の攘夷運動と文芸

第一章 「攘夷家」大橋訥庵像の形成過程
1.はじめに/2.訥庵の生涯/3.訥庵をめぐる研究動向/4.訥庵に対する評価の傾向/5.同時代人による訥庵評/6.おわりに

第二章 文人「閑居」の戦略性?大橋訥庵の小梅村移居の背景と目的 
1.はじめに/2.小梅村への転居とその通知引札/3.閑居のねらい/4.『闢邪小言』刊行をめぐる問題/5. ほか

商品詳細

出版社名
文学通信
サイズ
22cm
フォーマット
単行本

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