コレクションと歴史意識 十九世紀日本のメディア受容と「好古家」のまなざし

古畑侑亮/著

発売日:2024年2月

  • コレクションと歴史意識 十九世紀日本のメディア受容と「好古家」のまなざし
  • コレクションと歴史意識 十九世紀日本のメディア受容と「好古家」のまなざし
ページ数
356,35p
ISBN
978-4-585-32038-8
著者情報
古畑 侑亮(フルハタ ユウスケ)
1990年、長野県諏訪市生まれ。2021年、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。一橋大学大学院社会学研究科特任講師などを経て、現在、親鸞仏教センター嘱託研究員。専門は日本近世史・19世紀史学史

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商品説明

書籍や古器物の蒐集に明け暮れた「好古家」のコレクションから、十九世紀の歴史意識に迫る。ヒト・モノ・情報の流通が成熟していった十八世紀半ば、それらをひたすらに集め、記録し、事物の起源・沿革に想いを馳せる人々が各地に現れてきた―古いものに強いこだわりをもった彼らは、「好古家」と呼ばれるようになる。「好古家」たちは、明治の世を迎えてからも古いものへの関心を失うことはなかった。前時代の学者に憧れ、それまでの学問蓄積やネットワークを引き継ぎつつ、新しい学知やメディアをも使いこなすことで知識を深め、「江湖」に同好の士を求めていったのである。ときに新聞・雑誌に載って共有・発信されたその営為の痕は、いまも刊行物やコレクションとして遺され、歴史学をはじめとした人文学研究の基盤となっている。幕末・明治という転換の時代を生きた一人の「好古家」に視座を置き、彼が遺した書簡や紀行文、編纂物を手がかりとしてそのコレクションを紐解く。そこから見えてくるのは、蒐集活動の実態と古いものへ注がれた熱いまなざしである。大学という制度や学知が確立する以前の在野における歴史研究の実相とアカデミズムへの継承を描き出す画期的著作。

ヒト・モノ・情報の流通が成熟していった十八世紀半ば、それらをひたすらに集め、記録し、事物の起源・沿革に想いを馳せる人々が各地に現れてきた――古いものに強いこだわりをもった彼らは、「好古家」と呼ばれるようになる。
「好古家」たちは、明治の世を迎えてからも古いものへの関心を失うことはなかった。
前時代の学者に憧れ、それまでの学問蓄積やネットワークを引き継ぎつつ、 新しい学知やメディアをも使いこなすことで知識を深め、「江湖」に同好の士を求めていったのである。
ときに新聞・雑誌に載って共有・発信されたその営為の痕は、 いまも刊行物やコレクションとして遺され、歴史学をはじめとした人文学研究の基盤となっている。
幕末・明治という転換の時代を生きた一人の「好古家」に視座を置き、彼が遺した書簡や紀行文、 編纂物を手がかりとしてそのコレクションを紐解く。
そこから見えてくるのは、蒐集活動の実態と古いものへ注がれた熱いまなざしである。
大学という制度や学知が確立する以前の在野における歴史研究の実相とアカデミズムへの継承を描き出す画期的著作。

目次

序章 「好古家」のコレクションに歴史意識を探る
  一 「好古家」をめぐる用語と研究
  二 歴史意識をめぐる研究と史料
  三 番匠村の小室家とそのコレクション
  四 本書の構成

第一部 「好古家」の蒐集活動と近代メディア受容
第一章 随筆による知識の蒐集と活用
  一 抜書される随筆―幕末〜明治ゼロ年代
  二 スクラップブックの中の随筆―明治十年代
  三 活用される随筆の知識
  おわりに

第二章 新聞・雑誌の購読と読者共同体
  一 新聞の購読と情報の入手
  二 読まれない新聞と読まれる記事
  三 雑誌の購読と読者共同体
  おわりに

第三章 随筆からみえる歴史意識
  一 新聞を抜書する―読書ノートの形と目的
  二 抜書と書き込みにみる歴史意識
  おわりに

第四章 新井白石著作の蒐集と予約出版
  一 白石の著作を蒐める
  二 白石社との交流
  三 墓の探索と国への献本
  四 『新井白石全集』への結実
  おわりに

第二部 「好古家」のまなざしと歴史意識
第五章 考古学的知識の受容と遺跡・遺物へのまなざし
  一 「百穴」の調査とふたつの『穴居考』
  二 新井白石説への批判と『考古説略』
  三 『撥雲余興』と遺物への欲求
  おわりに

第六章 旅先でのまなざしと歴史意識
  一 紀行文の典拠と旅先での借写
  二 旅先で見たもの
  三 石造物と古器物へのまなざし
  おわりに

第七章 旧旗本領における交友と同時代認識
  一 ふたつの再会と東照宮への意識
  二 ふたつの建白書と歴史認識の齟齬
  三 仁田村からの書簡
  おわりに

第八章 小田原衆所領役帳をめぐる交友と歴史研究
  一 箱根への旅―明治ゼロ年代の出会い
  二 旅の後で―明治十年代の文通
  三 引き継がれる役帳研究の成果―夢の成就
  おわりに

終章 「好古家」のコレクションからみえる十九世紀の歴史意識

商品詳細

出版社名
勉誠社
サイズ
22cm
フォーマット
単行本

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