ウクライナ・ショック覚醒したヨーロッパの行方
発売日:2022年12月
- ページ数
- 307,4p
- ISBN
- 978-4-7942-2622-8
- 著者情報
- 三好 範英(ミヨシ ノリヒデ)
1959年生まれ。東京大学教養学科卒。読売新聞バンコク、プノンペン、ベルリン特派員、編集委員を経て、現在フリーランスのジャーナリスト。『ドイツリスク』(光文社)で山本七平賞特別賞受賞
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商品説明
ヨーロッパの分断につけこまれたのか。ロシアによる侵略以降、世界はすっかり変わってしまった。深刻化する人道危機、そして日本に問われているもの。ベルリン特派員を長く務めた著者がウクライナ戦争の実態と背景を描き出す。
本書は2022年2月24日に起こった「ウクライナ侵略」の背景を描き、その原因や影響を考察したノンフィクションである。著者は読売新聞のべルリン特派員を10年近くつとめ(現在はフリー)、『ドイツリスク』(光文社新書)で山本七平賞を受賞しているドイツ通のジャーナリストである。
今回、戦闘地そのものには取材できなかったがウクライナ西部の国境の街リヴィウや隣国ポーランドなどを著者は実際に訪れて取材している。また過去に何度もウクライナに取材したことがあり、とくにクリミア併合のあとの2015年にドンバス地方の内戦地で義勇軍の取材をしている。
この戦争により理想主義で夢見がちだったドイツが覚醒し、大胆に政策転換したことに著者はまず驚いている。ドイツ内部にあったロシアの民主化への甘い期待は裏切られ、経済的なつながりが平和を生み出すと考えられたメルケルにいたる戦後の融和策は抑止策へと変化した。
またそれに増してポーランドやバルト三国、北欧の2国などの抱える歴史的な恐怖心はすさまじい。ウクライナも含めて、第二次大戦でのナチドイツと共産主義ソ連の戦いに翻弄された過去がこの戦争には色濃く反映している。このあたりの各国の微妙な立ち位置を描く著者の分析は見事である。
つまるところポストモダンな西欧のリベラリズム(環境主義、エネルギー問題、過激な文化運動、移民政策など)が社会に分断を生み出し、ロシアに侵略の口実を与えたというのが著者の指摘の一つでもある。
最終章で著者は日本は明日のウクライナかドイツかポーランドかと問いかけている。
日本も覚醒せよということなのかもしれない。
目次
序章 日本に問われているもの
ウクライナで拘束される
平穏に伏在する緊張
国民は日々強くなっている
「野蛮」から「文明」へ
日本が防衛すべき国際秩序
国のために死ねるか
実感主義と相対主義
人命を超えた価値
一巡して出発点に
前進を見たリベラルな秩序
自由と民主主義の後退
第1章 「平和主義」をかなぐり捨てたドイツ
I「抑止」理念が復活した
歴史的転換を遂げた安保政策
ポストモダンは幻だった
ウクライナ侵略は植民地主義的
「平和ボケ」だった政治家たち
東西冷戦の最前線だった西ドイツ
II統一ドイツで傾いたバランス
「ミュンヘンの教訓」と「ベルリンの教訓」
「普通の国」か「文民国家」か
初めて友好国に囲まれた
「ためらう覇権国」は通用しない
日本より常識的な議論
自国を客観視した論文
現実主義の復権を
IIIロシアとの特別な関係
ドイツがロシアを作った
バルト貴族から反合理主義まで
野合するドイツとロシア
プーチンの下院演説
メルケルは警戒的だったが
歴代ドイツ指導者はロシアの共犯者か
シュレーダーの反米傾向
ウクライナに拒否された大統領
ノルトストリーム2を推進したメルケル
IV平和主義はどこへ
緑の党が重火器支援の最右翼
アウシュヴィッツを繰り返さない
伝統的な平和主義のSPD
エネルギー安保に覚醒
冬場に凍え死ぬ恐れ
原発稼働延長をめぐり与党分裂
変幻自在のドイツ人
第2章 ロシアの恐ろしさを熟知するポーランド
I避難民支援の最前線
ウクライナ国旗が至る所に
住居の斡旋ボランティア
NATO close the sky!
冷雨の国境の町へ
似通った食事や習慣
身近にいたウクライナ人
IIウクライナを守ることはポーランドを守ること
複雑な両国関係史
住民虐殺というトゲ
最大の軍事支援拠点に
ロシアは変わっていない
戦えるNATO部隊を望む
ドイツの政治思想は破綻した
ドイツへの「 ほか
商品詳細
- 出版社名
- 草思社
- サイズ
- 19cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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