帝国の残影 兵士・小津安二郎の昭和史
発売日:2022年10月
- ページ数
- 313p
- ISBN
- 978-4-16-813103-5
- 著者情報
- 與那覇 潤(ヨナハ ジュン)
評論家。1979年、神奈川県生まれ。2007年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。専門は日本近現代史。地方公立大学准教授として7年間教鞭をとった後、17年に病気離職。18年に『知性は死なない』(現在は文春文庫)で執筆活動を再開した。20年、『心を病んだらいけないの?』(斎藤環との共著、新潮選書)で小林秀雄賞
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商品説明
『東京物語』など、戦後に撮った家族映画の傑作で国際的に知られる監督・小津安二郎。しかし名作の狭間で創られた「失敗作」からはむしろ、徴兵され中国大陸で過酷な戦闘を体験した小津の、大日本帝国崩壊に寄せる懊悩が浮かび上がる。ミステリーのような謎解きの形で昭和と現在をつなぐ回路を見出し、映画評論と歴史学の融合を達成した著者の代表作に、関連する批評三点を増補した決定版。
『晩春』『麦秋』『東京物語』などの戦後の傑作で「日本の家族像」を確立したとされる監督・小津安二郎。しかし少壮気鋭の歴史学者は、「兵士・小津安二郎」の存在を、今ではあまり注目されない「失敗作」そして当時から現代にいたる膨大な文献を渉猟して炙り出した。中国大陸を転戦し、復員後、直接的には「戦争」を描写しなかったが、小津「らしくない」映画に、戦争の傷は生々しく刻印されていた。映画批評と歴史学が融合し、戦前、戦中、戦後を生き抜いた人々の思いが丸ごと伝わってくる、ユニークな、生きた歴史書。解説・古市憲寿
目次
序章 ピースの欠けたパズルー『晩春』批判
第1章 帝国の残影ー小津安二郎の『暗夜行路』
第2章 大陸の光景ー沈黙する前線
第3章 暴力の痕跡ー戦争の長い影
第4章 叛乱の季節ー中国化と日本回帰
終章 呪わしき明治維新ー『東京暮色』讃
増補1 田中眞澄氏の小津安二郎研究ー映画の歴史学
増補2 入れ替わることと一つになることーホー・ツーニェンの歴史実践
増補3 謎を謎のまま忘れないでいるためにー戦後映画史のなかの『火垂るの墓』
学藝ライブラリー版のあとがき 歴史とは「まわり道」
解説 忘れたことを忘れないために 古市憲寿
商品詳細
- シリーズ名
- 文春学藝ライブラリー 歴史 47
- 出版社名
- 文藝春秋
- サイズ
- 16cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 文庫
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