意味がよくわかるようになるための言語学 体系機能言語学への招待
- ページ数
- 309p
- ISBN
- 978-4-87424-872-0
- 著者情報
- 照屋 一博(テルヤ カズヒロ)(Matthiessen,Christian M.I.M.)
言語学博士。ニューサウス・ウェールズ大学(シドニー)、理化学研究所脳科学総合研究センター言語知能研究チーム非常勤研究員、香港理工大学副教授Associate Professorを経て、現在、在野の言語学・日本語学研究者。専門は、体系機能言語理論・言語記述、語彙文法論、言語類型論、ディスコース分析、言語教育。オーストラリア、中国、日本、北米、南米、ヨーロッパ、中東など、世界各地で教授、講演をおこなう
奥泉 香(オクイズミ カオリ)(Bateman,John A.)
日本体育大学児童スポーツ教育学部教授。教育学博士(早稲田大学)。専門は国語科教育学、特に母語教育におけるマルチモーダル・リテラシー教育。全国大学国語教育学会2020年度優秀論文賞受賞。カメラ映像機器工業会(CIPA)との補助教材『遊ぼう!写真はことば』協働開発
マティスン,クリスチャン(マティスン,クリスチャン)(Byrnes,Heidi)
言語学博士。湖南大学、北京師範大学、およびオーストラリア国立大学特別栄誉教授。マッコーリー大学、そして香港理工大学講座教授Chair Professorを経て現職、マドリード・コンプルテンセ大学教授。体系機能言語学理論・言語記述の第一人者。研究分野は多岐にわたり、編著多数
ベイトマン,ジョン(ベイトマン,ジョン)
人工知能学博士。京都大学長尾真が率いる自然言語処理プロジェクトや南カリフォルニア大学情報科学研究所「PENMAN」自然言語処理プロジェクトに参画、ドイツ国立研究センター多言語処理プロジェクト「KOMET」の指揮などをへて、現在ブレーメン大学応用言語学教授。専門は、オントロジー、自然言語処理、マルチモダリティ、体系機能言語学
バーンズ,ハイジ(バーンズ,ハイジ)
言語学博士。ジョージタウン大学特別栄誉教授George M.Roth distinguished professor of Germanを経て、現在同大学名誉教授。米国応用言語学学会(AAAL)の会長、『現代言語誌』Modern Language Journalの編集主幹など多くの指導的役職を歴任。ドイツ語を対象とした言語カリキュラム内における上級言語リタラシーの発達を探求・解明した編著多数
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商品説明
まえがきより(一部省略・修正)
第1章は,クリスチャン・マティスンの論考で,音声から日常のディスコースへと探究の領域を移動しながら体系機能言語理論を概観し,言語とかかわるための体系機能的なストラテジーを導入している。ストラテジーとして導入される音声ヨガやディスコース日記,ディスコース地理と意味の潜在性をとらえる理論が言語を探究するのに必要な「言語のセンス」を高め,後続する章の探究を支援している。
第2章では,日本語の体系機能文法を意味分析のリソースとしてもちいて,日本語の意味・文法システムとそのシステムの具現化をテクスト環境に位置づけ記述している。それは,テクストの底辺にある意味をあらわにするのに体系機能的なテクスト分析が有用であり,言語の専門家でなくともテクストの意味づくりを知ることができるということの一例でもある。
第3章は,照屋がマティスンと開発をすすめているレジスター研究の概要を示したものである。英語教育,日本語教育,言語学教育に実践応用している枠組みでもある。意味のまとまりとしてのテクストに焦点をあて,異なるコンテクストで展開する社会意義活動を8つのフィールド(活動領域)に類型化し,あるフィールドで展開するテクスト群があるレジスター的な意味文法的素性をもちながら,テクストタイプとして具現していることを例示している。
第4章は,ジョン・ベイトマンのマルチモダリティ理論と方法論に関する論考である。意味づくりの様式である意義モードを理論・実証的に再考し,意義モードを物質と形式,ダイナミックなディスコース意味論が密接に相関したまとまりとして定義づけ,それが存在論的基盤となってはじめてマルチモーダルメディアとジャンルの緻密なマルチモーダル分析が可能となることを提示した。
第5章の奥泉香の論考は,意味表現様式の異なるひとつ以上の様式,モードによって具現されたマルチモーダルテクストのなかから絵本を国語科教育の学習対象としてとりあげ,絵本のイメージと言語が相補的に,かつ独立してつくりだす意味を系統的に提示している。国語科の授業で示された中学生の意味づくりが,体系機能的なマルチモーダル研究とマルチモーダルリテラシーの必要性を示唆している。
第6章は,ハイジ・バーンズの論考で,第二言語発達を把握することに焦点をおきながら,公共一般や特殊な場面での言語使用に不自由を感じない第二言語の使用者を育成するために,指導による言語発達をどのように想定するべきなのかという疑問を専門家に投げかけ,それと同時に,体系機能理論をベースにした方法論だけでなく,教育実践につなげていく枠組みを提示している。
第7章は,公開講座のためにハリデー先生が準備なされた未出版の原稿を照屋が翻訳した。ハリデーは,言語の性質と機能についての意識を獲得することは,教育をうけた一般大衆でも可能であり,言語がもつ意味づくりの機能を理解することが21世紀への挑戦につながっていくことを,体系機能言語学的な観点から多言語を複雑な環境社会体系のなかに位置づけている。
商品詳細
- 出版社名
- くろしお出版
- サイズ
- 21cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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