ニーチェの文化的戦略 概念装置としての「生理学」
発売日:2022年2月
- ページ数
- 256p
- ISBN
- 978-4-657-22801-7
- 著者情報
- 前川 一貴(マエカワ カズキ)
1981年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科ドイツ語ドイツ文学コース博士課程満期退学、2019年に博士号(文学)取得。日本学術振興会特別研究員を経て、早稲田大学・大東文化大学・昭和音楽大学非常勤講師
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商品説明
謎に満ちたニーチェの実像が一九世紀の歴史的文脈のなかで解き明かされる。「生理学」というメタファーに込められた真意を読み解くこと。それは文化創造の源泉へとつながっていく―。ニーチェは我々をどこへ誘おうとしているのか?
なぜニーチェは専門家でないにもかかわらず、数多くの生物学書を読んでいたのか。著者はその問題に思想史的なアプローチで挑み、19世紀の生物学に関連する文献を渉猟しつつ、彼の刊行著作だけでなく遺稿まで分析する。とりわけ本書で注目されるのは、1880年代に頻繁に使われる「生理学」という用語である。それはニーチェ独自の比喩表現にほかならず、文化創造の快楽を具体的に構造化するための戦略であった―。当時の歴史的文脈のなかで彼の思想の核心に迫っていく意欲的な研究。
目次
はじめに
序 論
第一節 テーマと先行研究
第二節 研究方法について
第三節 本書に関連する研究
第一部 善悪の起源としての神、「物自体」、「意志」
第一章 キリスト教道徳に対する論難
第一節 「神の死」がもたらす問題
第二節 「奴隷道徳」と「主人道徳」
第三節 「反時代的な」文化論
第四節 ニーチェの「生理-心理学」
第二章 カントの道徳論への誹議
第一節 キリスト教の代用論
第二節 『純粋理性批判』の底意
第三節 行為の位置付け
第三章 意志形而上学からの離反
第一節 ショーペンハウアーの意志形而上学
第二節 ニーチェの「芸術の形而上学」
第三節 『悲劇の誕生』における科学批判
第四節 意志形而上学から自然学へ
第二部 一九世紀の生物学と「力への意志」
第一章 ニーチェの神経学批判
第一節 衝動の生成プロセス
第二節 一九世紀の神経学史
第三節 『唯物論史』と神経学
第四節 行為の成立過程
第二章 細胞の集合体としての身体
第一節 一九世紀の細胞学史
第二節 細胞の「自我-精神的なもの」
第三節 発生学者ルーからの影響
第四節 行為論への応用
第三章 能動的な適応性
第一節 ルーのダーウィン批判
第二節 外的環境の過剰評価
第三節 自己保存の位置付け
第三部 価値の創造過程
第一章 自然史から社会史へ
第一節 記憶のメカニズム
第二節 「金髪の野獣」の「芸術家-利己主義」
第三節 良心の疚しさから「自己の良心」へ
第二章 権力と文化
第一節 社会有機体説とポリス
第二節 「建築家」としての専制君主
第三節 民主主義という「劇場」
第三章 歴史主義の自己超克
第一節 ヴァーグナー ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 早稲田大学エウプラクシス叢書 032
- 出版社名
- 早稲田大学出版部
- サイズ
- 22cm
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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