強迫神経症 新装版
発売日:2022年2月
- ページ数
- 314,22p
- ISBN
- 978-4-622-09085-4
- 著者情報
- クレペリン,エーミール(クレペリン,エーミール)(Kraepelin,Emil)
1856‐1926。ドイツのノイシュトレリッツに生まれる。1874年、ヴュルツブルグとライプチヒ大学で医学を学び始め、その後ヴント、グッデンの教えを受ける。1883年『精神医学提要』Compendium der Psychiatrie(384頁)を出版。著者27歳のときであり、これが後年の『精神医学』の初版である。いらい版をかさね第8版(1909‐1915)では4巻3048頁となった。第9版の第2巻が出版されたのは1927年で、これで中絶した。30歳のとき精神医学の教授となり、ドルパト(エストニア、今日のタルトゥ)、ハイデルベルク、ミュンヘン大学を歴任した。フロイトとならび、現代精神医学の基礎を築いた一人である
遠藤 みどり(エンドウ ミドリ)
1936年生。1961年京都大学医学部卒業。島根医科大学名誉教授
稲浪 正充(イナナミ マサミツ)
1932年生。1955年京都大学医学部卒業。京都大学保健管理センター講師、島根大学教育学部教授を経て、同大学名誉教授
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商品説明
本書は、神経症・強迫神経症・衝動狂・性的倒錯・興奮者・軽佻者・欲動者・奇矯者・虚言者と詐欺師・社会敵対者(反社会的人格)・好争者などをテーマとしている。アメリカの最新の診断基準DSM‐3が主としてクレペリンに基づいているのは周知のとおりで、ここにとりあげた人格障害を例にすると興奮者・軽佻者・欲動者は、現在社会問題化している家庭内暴力を含む境界型および自己愛型人格障害にあてはまろう。(国際疾病分類ICD‐IOの最新案ではこの二型がなく、衝動性人格障害としてまとめられている。)これらの人格障害をはじめ、内因性・心因性の精神障害に関してアメリカを中心に最近進められた生物学的研究の多くは、クレペリンのこの教科書にさりげなく述べられているさまざまな経験的事実や、そこから導き出された仮説を最新の方法で科学的に洗い直すことであったといっても過言ではない。クレペリンの即物的で克明な描写は完璧といってよいほど、種々の臨床像の明細をとらえている。
本書は、神経症・強迫神経症・衝動狂・性的倒錯・興奮者・軽佻者・欲動者・奇矯者・虚言者と詐欺師・社会敵対者(反社会的人格)・好争者などをテーマとしている。
アメリカの最新の診断基準DSM-IIIが主としてクレペリンに基づいているのは周知のとおりで、ここにとりあげた人格障害を例にすると興奮者・軽佻者・欲動者は、現代社会問題化している家庭内暴力を含む境界型および自己愛型人格障害にあてはまろう。(国際疾病分類ICD-10の最新案ではこの二型がなく、衝動性人格障害としてまとめられている。)これらの人格障害をはじめ、内因性・心因性の精神障害に関してアメリカを中心に最近進められた生物学的研究の多くは、クレペリンのこの教科書にさりげなく述べられているさまざまな経験的事実や、そこから導き出された仮説を最新の方法で科学的に洗い直すことであったといっても過言ではない。クレペリンの即物的(ザハリヒ)で克明な描写は完璧といってよいほど、種々の臨床像の明細をとらえている。
質素な北ドイツ出身で勤勉だったクレペリンには、南ドイツやオーストラリアの都会の若者たちはすべて精神病質に見えたのではないかと思えるふしが多々ある。何といってもクレペリンはプロテスタントの支配する新興国プロイセンの有能な官僚で、ゾラの「ルーゴンーマッカール叢書」などに描かれた当時の時代風潮の枠をこえることも、難しかったのである。したがって、本書の特に後半部は今日のわれわれにとって、精神医学的というよりはむしろ、風俗的文化的歴史的な参考あるいは警告の書としてきわめて有益であるように思える。(訳者あとがきから)
目次
生得の病的状態
A 神経質
臨床像
知能/(易疲労性/転導性/記憶障害/想像力の活発さ/うぬぼれ/自信欠乏/現実意識の欠如/思考の影響されやすさ)/情緒興奮/不機嫌/不全感/心気症/世間からの逃避/衝動性/制約/作業の困難化/性生活
/(性的神経衰弱/倒錯)/身体的障害
経過
予後
原因
遺伝的変質/胚腫不調和/性別/身分/都会と田舎/職業/不運
輪廓づけ
克服と治療
文献
B 強迫神経症
概念規定
全般的病像
臨床型の分類
コッホの区分/フリートマンの区分/レーヴェンフェルトの区分/マニャンの区分/ジャネの区分/タンブリーニの区分/強迫観念と強迫恐怖/災難不安/責任不安/交際不安/強迫衝動
臨床的病像
単純な強迫表象
強迫的思考習慣
穿鑿癖と疑問癖
恐怖症
災難への不安/雷雨に対する不安/動物や人間に対する不安/事故に対する不安/刃物や針に対する不安/不潔や伝染に対する不安/状況恐怖/(高所恐怖/場所不安/閉所恐怖/閉所嗜好/夜間不安/旅行不安/静座不穏)/迷信的恐怖/疾病恐怖
責任不安
疑惑癖/手抜かり不安/注意強迫/回想強迫/人名マニア/職業不安/罪過不安/自殺不安/窃盗不安/紙不安/信仰上の疑惑
交際不安
試験不安/対人恐怖/醜形恐怖/衣服不安/赤面恐怖/排便および排尿の衝動/強迫的嫉妬
情緒障害
意欲と行動への影響
意志の拘束/用心/細事への拘泥/反復強迫/(反芻)/接触恐怖/洗滌強迫/防衛行動と防衛的まじない
経過
動揺/進展
予後
病気の原因と本質
遺伝/性別/情緒動揺/性生活/フロイトのコンプレックス/性的抑圧/感情の抑圧/非論理性/精神衰弱/統合の弱さ/不安な緊張/性格の幼稚さ
鑑別
ヒステリーとの関係/予期神経症との関係/躁鬱病との関係/早発性痴呆との関係
克服
教育/注意をそらすこと/思考訓練/精神分析/精神浄化/精神統合
文献
C 衝動狂
衝動行為
臨床型
放火癖(ピロマニー)/殺害衝動/毒物混入者/匿名の手紙を書く人/窃盗衝動(クレプトマニ ほか
商品詳細
- シリーズ名
- 精神医学 4
- 出版社名
- みすず書房
- サイズ
- 21cm
- フォーマット
- 単行本
- 原題
- 原タイトル:PSYCHIATRIE 原著第8版の抄訳
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