人間になるということ キルケゴールから現代へ
発売日:2021年8月
- ページ数
- 294p
- ISBN
- 978-4-7531-0363-8
- 著者情報
- 須藤 孝也(ストウ タカヤ)
1974年、青森県生まれ。1997年、一橋大学社会学部卒業。2000‐02年、日本学術振興会特別研究員(DC2)。2010年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士論文「キルケゴールと『キリスト教界』」により学位取得。この間、セント・オラフ大学キルケゴール・ライブラリー(アメリカ)。コペンハーゲン大学サブジェクティヴィティ研究センター(デンマーク)、ロンドン大学ヒースロップ・カレッジ(イギリス)にて客員研究員を歴任。2014-17年、日本学術振興会特別研究員。2015-16年、コペンハーゲン大学キルケゴール研究センターにて局員研究員。現在、一橋大学、立教大学、法政大学などで非常勤講師を務める
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商品説明
人間とは何か?西洋哲学が探究し続けたこの問いに、キルケゴールは答える。―人間とは惨めな存在である、と。だからこそ、人間には「いたわり」が必要なのだ。人間なき政治、経済、科学が蔓延る今日、「人間になる」ことはいかにして可能か。
西洋には伝統的に「人間になる」というテーマがあった。だが前世紀にはそれを否定して「人間の終焉」が言われるようになった。しかし私たちはほんとうに「人間になる」ということを放棄してしまってよいのだろうか。
人間不在の市場原理に基づく「新自由主義」が、同じく人間不在の「科学」と「政治」を携えて、ほとんど日常化してしまった現代の日本。無力感、虚無感、絶望に落ち込む人が増えている。このような時代において、はたして人間の「人格」や「尊厳」は何によって担保されるのか。
民主主義のひとつの形を体現してきた、現代の北欧社会にも息づくセーレン・キルケゴールの思想。
「実存の哲学者」として陰に陽に、サルトルやハイデガー、アドルノ、デリダ、ドゥルーズといった現代思想家たちに影響を与えたキルケゴールが私たちに送る「人間とは惨めな存在である」というメッセージ。だからこそ、人間には「いたわり(ケア)」が必要なのだ。
19世紀北欧の哲学者キルケゴールとともに、人間不在と人間疎外の経済、政治、科学、教育が私たちを飲み込まんとする今日において、「人間になる」ことはいかにして可能か。気鋭の哲学者による「現代の批判」。
目次
人間になるということ 目 次
前書き
第一章 単独者と超越
キルケゴールの生涯
第一節 単独性
自他の峻別
単独者の普遍性
第二節 主観性
主観性の真理
日本社会における真理の受けとめ方
第三節 内面性
内面性と外面性、時間性と永遠性
内面性と「心」
敬老の文化について
真理と心理
人間になるということ
第四節 真理の超越性
人間の真理と神の真理
超越性の効用
真理を欠く状況とは
人間恐怖
この世の善と救済
ありうべき赦し
単独者にとっての他者
第二章 人格とは何か
第一節 人格の生成と発展
実存の三段階とイロニーとフモール
イロニーから倫理へ
アルキメデスの点
懐疑と絶望
人格と責任
個人の文化と集団の文化
第二節 人格神との関わり
「人格神」信仰
キリストも人格をもつ
決断と臆病、信仰という期待
祈るとはどういうことか
振り返って理解するフモール
反復としての信仰
第三節 人格なき「現代」の諸相
諸宗教についてのキルケゴールの理解
キルケゴールの時代診断
客観性は人格を欠く
第四節 著作活動
どうして仮名著作を書いたのか
投影論批判
第三章 尊厳あるものへの関わり
第一節 父ミカエルとの関係
ミカエルの生い立ち
ミカエルの教育
ほか
商品詳細
- 出版社名
- 以文社
- サイズ
- 19cm
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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