小学生のための正書法辞典
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン/〔著〕 丘沢静也/訳 荻原耕平/訳
発売日:2018年12月
- ISBN
- 978-4-06-514094-9
- 著者情報
- ヴィトゲンシュタイン,ルートヴィヒ(ヴィトゲンシュタイン,ルートヴィヒ)(Wittgenstein,Ludwig)
1889‐1951年。オーストリアに生まれた哲学者。論理実証主義や分析哲学をはじめ現代哲学に多大な影響を与えた。生前に出版された著作は『論理哲学論考』と『小学生のための正書法辞典』の二冊のみ
丘沢 静也(オカザワ シズヤ)
1947年生まれ。首都大学東京名誉教授
荻原 耕平(オギワラ コウヘイ)
1975年生まれ。首都大学東京非常勤講師
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商品説明
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(一八八九‐一九五一年)が生前刊行した著書は、たった二冊。一冊は『論理哲学論考』(一九二二年)であり、これをもって彼は哲学の問題はすべて解決されたと確信した。ゆえに転身して教員生活を送っていた一九二六年、もう一冊の著書が書かれる。これまで軽視され、未訳のままだった幻の書、ついに全訳が完成。
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(1889-1951年)が生前に公刊した著書は、たった2冊である。1冊は『論理哲学論考』(1922年)、残る1冊はその4年後に刊行されている。それが『小学生のための正書法辞典』(1926年)であり、本書はその本邦初訳となる記念碑的訳業である。
よく知られているように、ヴィトゲンシュタインは『論理哲学論考』を完成させたことで、哲学の問題はすべて解決されたと確信した。それゆえ、哲学から卒業して転身しようと思いつく。第一次世界大戦に従軍したあとに彼が選んだ道は、小学校の教師だった。
養成学校に通って教員資格を得たヴィトゲンシュタインは、1920年9月にトラッテンバッハの小学校の臨時教員になった。その後、1922年にはプフベルクに、2年後にはオッタータールに移って教員生活を続ける中で、正書法辞典の必要を痛感するようになる。1924年10月の書簡には、こう書かれている。「辞書がこんなに高いとは考えもしなかった。長生きするなら、小学生のために小さな正書法辞典を編もうと思う」。
ヴィトゲンシュタインは、わずか3ヵ月弱で辞典の原稿を作成し、1926年に出版された。残念ながら、同年4月28日には依願退職していたため、彼が実際に教室でこの辞書を使うことはなかった。そして、そのまま誰にも顧みられることなく、本書は「幻の書物」となる。
本書を執筆するにあたってのヴィトゲンシュタインの方針は、アルファベット順を基準としつつも、「心理的な原則」(生徒がどこでこの単語を探すか、生徒が混同しないようにするにはどうするのがよいか)や「文法的な原則」(幹語や派生語)と折り合いをつけるために適宜妥協を重ねながら、使い勝手のよいものを実現する、というものだった。
日本語を母語とする私たちにとって、本書はそのまま実用に役立つわけではない。だからこそ、今に至るまで邦訳が実現しなかったのだろう。しかし、ここには『論理哲学論考』から『哲学探究』への転身が確かに予告されている。言語について考えるすべての人にとって、本書はヴィトゲンシュタイン自身がみずからの意思で出版した、たった2冊のうちの1冊であるという事実は、きわめて重いはずである。図版を多数掲載した「解説」とともに、ヴィトゲンシュタインを愛するすべての人に本書を送る。(「近刊情報」より)
目次
小学生のための正書法辞典(序文
本文)
商品詳細
- シリーズ名
- 講談社学術文庫 2504
- 出版社名
- 講談社
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 文庫
- 原題
- 原タイトル:Worterbuch fur Volksschulen
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