「自然」という幻想 多自然ガーデニングによる新しい自然保護

  • 「自然」という幻想 多自然ガーデニングによる新しい自然保護
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ISBN
978-4-7942-2342-5
著者情報
マリス,エマ(マリス,エマ)(Marris,Emma)
サイエンスライター。自然、人々、食べ物、言語、書籍、映画などについて執筆。数年間記者として勤務していたネイチャー誌のほか、ナショナルジオグラフィック、ニューヨークタイムス、ワイヤード、グリスト、スレート、オンアースなどの雑誌・新聞に寄稿している。ワシントン州シアトル出身、オレゴン州クラマスフォールズ在住

岸 由二(キシ ユウジ)
慶應義塾大学名誉教授。生態学専攻。NPO法人代表として、鶴見川流域や神奈川県三浦市小網代の谷で“流域思考”の都市再生・環境保全を推進。国土交通省河川分科会、鶴見川流域水委員会委員

小宮 繁(コミヤ シゲル)
慶應義塾大学理工学部講師。慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学(英米文学専攻)。専門は20世紀イギリス文学。1989〜91年、ケンブリッジ大学訪問講師。2012年3月より、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて、雑木林再生・水循環回復に取り組む非営利団体、日吉丸の会の代表をつとめている

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商品説明

外来種が在来種より優れている場合がある。「本来の生態系は安定している」というのは幻想。「手つかずの自然」への崇拝は米国で生まれた。地球の自然は、人間が運営・管理すべきだ。「手つかずの自然」なき現代の新しい自然保護を提案する。

自然を「元来の姿」に戻そうとしてきた自然保護活動。外来種を徹底的に駆除、手つかずの自然から人間を遠ざけ、人工物を撤去……。しかし、それで本当に、地球の自然が守れるのか? 著者は「手つかずの自然こそ至高、自然を元の姿に戻すべき」というこの価値観が、じつはアメリカでつくり出された「カルト」であり、科学的にも、費用対効果からも、実現不可能な幻想であると、世界各地の実例から示していく。
自然を「かくあるべし」と限定してきた過去の自然保護のあり方を批判し、自然をもっと多面的なものととらえ直して、多様な現実的目標設定の下で自然を創り出す「多自然ガーデニング」を提案する。

◎内容より
・外来種が在来種より優れている場合がある
・「本来の生態系は安定している」というのは幻想
・「手つかずの自然」への崇拝は米国で生まれた
・「過去の自然」を取り戻すのが不可能な理由
・米・豪の先住民も大量絶滅を引き起こした
・北米にライオンや象を導入する再野生化計画
・温暖化から植物を守るため、人の手で北へ移植
・人々が考える「川」は、実は人工物である
・「教義」から自由になり始めた生態学者たち
(「近刊情報」より)

目次

◎第1章 自然を「もとの姿に戻す」ことは可能か
自然は「遠きにありて思うもの」ではないはずだ
自然を「過去の状態に戻す」ことの矛盾
世界の絶滅首都=ハワイで移入種を除去したら……
ほか

◎第2章 「手つかずの自然」を崇拝する文化の来歴
イエローストーンが「母なる公園」と呼ばれる理由
ウィルダネスの征服の時代―――1860年代まで
自然保護運動家ミューアの時代――1860年代以降
ほか

◎第3章 「原始の森」という幻想
ウィルダネスの聖地・ビアロウィエージャ
実はビアロウィエージャは「手つかず」ではない
ビアロウィエージャには現在も人の手が入り続けている
ほか

◎第4章 再野生化で自然を増やせ
オランダの干拓地で太古の草原を再現する
「更新世再野生化」とは何か
北米の更新世再野生化計画に対する賛否両論
ほか

◎第5章 温暖化による生物の移動を手伝う
温暖化に適応する生物の移動は間に合うか
動植物は実際に極方向や高地へ移動している
生物の移動に手を貸すことを躊躇する研究者たち
ほか

◎第6章 外来種を好きになる
外来種は必ず生態系を崩壊させるか
外来種とそれに対する人間の対応の歴史
外来種駆除の現場では何が行われているか
ほか

◎第7章 外来種の交じった生態系の利点
外来種でできた生態系を持つ島
外来種が在来種より優れている場合がある
「新しい」生態系は生産性も多様性も高く健全かもしれない
ほか

◎第8章 生態系の回復か、設計か?
「川」は人工物であるという発見
生態系を回復するのでなく目的に合わせ設計する
生態系を「設計」する必要があるのはどんなときか
ほか

◎第9章 どこでだって自然保護はできる
重金属に汚染された川の改善の未来像
あらゆる方法で自然を増やし改善すべきだ
自然回廊で保全地域同士をつなぎ合わせる
ほか

◎第10章 自然保護はこれから何を目指せばいいか
「昔に戻す」以外の自然保護の目標を議論する
目標1――人間以外の生物の権利を守ろう
目標2――カリスマ的な大型生物を守ろう
ほか

商品詳細

出版社名
草思社
対象年齢
一般
フォーマット
単行本
原題
原タイトル:RAMBUNCTIOUS GARDEN

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