トトロの生まれたところ
発売日:2018年5月
- ISBN
- 978-4-00-061273-9
- 著者情報
- 宮崎 駿(ミヤザキ ハヤオ)
1941年生まれ。アニメーション映画監督。学習院大学政治経済学部卒。1963年、東映動画(現・東映アニメーション)に入社し、その後ズイヨー映像、日本アニメーションなどを経て、1979年『ルパン三世 カリオストロの城』を初監督。1984年に『風の谷のナウシカ』の原作・脚本・監督を担当。1985年にスタジオジブリの設立に参加
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商品説明
映画『となりのトトロ』の舞台となった所沢。四季折々の自然の魅力や植生を、所沢に住む草好きの宮崎朱美さんが美しいスケッチ日記で綴る。また、宮崎駿監督が描いた初期のトトロのイメージボードを、インタビューとともにお届けする。
はじめに
30年経って、ああ、そういうことだったのかとわかる話がある。去年のことだ。
梅雨の合間を縫って、
「トトロの生まれた場所を案内したい」
と宮さん(宮崎駿)が言い出した。
話は何度も聞いていた。宮さんが、日曜日ごとにゴミ拾いに出掛ける淵の森。そして、かみの山は素晴らしい、と。
話を詳しく聞くと、このままだとこのかみの山の開発が始まる。
それを何とか食い止めたい。
話しているうちに、それだけじゃ物足りなくなって、ぼくを案内すると言い出したのだ。
百聞は一見にしかず。
宮さんという人は、元を正すと、東京のど真ん中で生まれ育ったいわゆる"街っ子"だ。
それが結婚を機に、所沢に居を定める。いまから50年くらい前の話だ。
そして、家の近くを散策するうちに思いついたのがあの『となりのトトロ』だった。
それが証拠に、最初のタイトルは『所沢にいるとなりのおばけ』で、それが縮んで『となりのトトロ』になった。
新秋津の駅で待ち合わせ、まずかみの山を歩く。西武線に沿って真横に歩く。線路と道の真ん中を雑木林が遮る。
気がつくと自分の居場所がわからなくなった。同行した所沢市在住のKさんが自慢する。
「土地の人は、この道を軽井沢だと言っています」
大袈裟じゃない。もしかしたら、それ以上だ。
道の突き当たりを曲がると淵の森だ。宮さんから、耳タコで聞かされていた地名なので親近感が湧く。
そして、八国山へ。映画のなかでは、七国山と紹介されている。
松が丘を登ると、八国山へ出る。ぼくは、そこで不思議な感覚に襲われた。緑の美しさに現実感を喪う。
そこは、まるで"神さまの住処"のような一遇だった。そして、ふと思った。
かみの山、淵の森、八国山は、宮さんの身体の一部になっている。それを喪うということは、宮さんにとっては文字通り、身を切られる出来事なのだ。
散歩の途中で、宮さんが洩らした。
「所沢に住んでいなければ、『トトロ』は生まれなかった」
ぼくは、宮さんに対して、はじめて畏敬の念を抱いた。歩いて、観察して、感じたであろうその感受性に対して。
スタジオジブリ 鈴木敏夫
(公式HPより)
目次
ふるさとスケッチ日記
八国山
所沢の風景のなかで生まれたトトロの世界
未来に残したいふるさとの景色―狭山丘陵
トトロの生まれたところMAP
商品詳細
- 出版社名
- 岩波書店
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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