憲法の良識 「国のかたち」を壊さない仕組み (朝日新書)

長谷部恭男/著

発売日:2018年4月

  • 憲法の良識 「国のかたち」を壊さない仕組み (朝日新書)
  • 憲法の良識 「国のかたち」を壊さない仕組み (朝日新書)
ISBN
978-4-02-273764-9
著者情報
長谷部 恭男(ハセベ ヤスオ)
1956年、広島県生まれ。早稲田大学法学学術院教授。専門は憲法学。東京大学法学部卒業。学習院大学法学部助教授、東京大学教授などを経て2014年より現職。15年、衆議院憲法審査会で安保法案を「憲法違反」と発言し物議をかもした

¥792 税込

3 nanacoポイント

3 セブンマイル

セブン-イレブン受取り(送料無料)

発送目安

発売日(発売日以降は当日)~2日で発送

宅配(送料¥550税込)

発送目安

発売日(発売日以降は当日)~2日で発送

交通状況・天候の影響や注文が集中した場合等、お届けにお時間をいただく場合がございます。

商品説明

憲法に関するおかしな言説が世にはびこっている。人びとがそれを信じるようになると、憲法がおかしな方向に変えられるリスクがある。条文自体も、解釈や運用も、ねじ曲げられる可能性があるのだ。その結果、起こるおかしな事態に巻き込まれるのは、日本人にほかならない。憲法学の第一人者が、見当ちがいの議論を一から解きほぐす。

2012年の自民党改憲草案は「戦力不保持」を定めた9条2項を全面改正し、
国防軍の創設や緊急時に国民の権利を制限する緊急事態条項の新設を謳っています。
それとは別に、2項を残したまま「自衛隊明記」という首相案まで飛び出しました。

著者の長谷部教授は本書の中でこう言います。
〈手続きのうえでもいい加減なやり方をして憲法のしばりを不明瞭にしておいて、
しかも、実際に憲法九条を変えたとしても、
九条の「政府解釈を一ミリも動かさない」(保岡興治・前自民党憲法改正推進本部長)
というわけですから、まったく意味がわからない。

けれども、九条の政府解釈がほんとうに動かないのか? という点で疑問がのこります。
というのも、歴代の政府が「変えない、変えない、絶対みとめない」といっていた
集団的自衛権を部分的に行使できると変えてしまう政権だったことが二〇一四年、
あきらかになったからです。

近代ヨーロッパで生まれた立憲主義の意味や、安倍改憲案のおかしさを、憲法学の第一人者がシンプルに語る。
(「近刊情報」より)

●なぜ今、憲法改正が話題になるのか?
●そもそも憲法は何のためにあるのか?
●どのように読むのが正解か?
●憲法に「これは一般国民の義務です」と書くことに意味はない。
●ふつうの法律(民法や刑法など)に違反したとき科される制裁(ペナルティー)
とともに書かれて初めて国民の義務は意味をもつ。
●憲法学者のすべてが「自衛隊は違憲だ」と考えているわけではない。
●代々の政府解釈を受け入れている憲法学者も多数いる。
●法律のとおりにすることが良識に反するときがある。
●そんなとき「人が本来やるべきことは何か、良識に立ち戻って考え直してくれ」
と呼びかけるのが憲法の役割であり、法の解釈のしどころである。
●憲法とふつうの法律(民法、刑法など)は別もの。
●憲法は国家が従うべきことを書くものであり、心の持ちようや生きる目標に
ついての国家の指令を書くべきものではない。
●憲法は、特定の人びとの理想の姿を語るべきものではない。
●大日本帝国憲法は、君主が人民に押しつけた典型的な「押しつけ憲法」であり、
ドイツからの直輸入品である。
●「首相案」といわれる憲法九条に自衛隊を明記するためには、「自衛隊のできること」
が何かを明確にしなくてはならない。
●「既存の法では処理できない出来事は起こるもの」を前提に、覚悟をもって
ぎりぎりの判断をするのが為政者の役目である。
●日本国憲法に定めてある条文の一つ一つは、過去にしてきたことの失敗が
教訓になっている側面がある。

目次

序章 九条をめぐる不思議な議論
第1章 憲法とは何だろうか
第2章 プロジェクトとしての立憲主義
第3章 改憲問題の本質とは何だろうか
第4章 「緊急事態条項」のあぶない実態
第5章 平和主義は単純じゃない
第6章 民主主義の核心とは何だろうか
第7章 憲法と戦争の意外な関係
終章 個人的体験からつかんだもの

商品詳細

シリーズ名
朝日新書 664
出版社名
朝日新聞出版
対象年齢
一般
著者コメント
そうであれば、「変わらない、変わらない、絶対変わらない」と政府がいったとしても、
実際に憲法の条文が変わってしまったら、解釈が変わらないという態度をつづける
保証はない。条文が変わった時点で、集団的自衛権は全面的に(フルスペックで)
行使できることになりました、と政府が言い出さない保証はないわけです。

憲法に関するおかしな言説が世にはびこって、それを多くの人々が信じるようになると、それに沿って憲法がおかしな方向に変えられてしまうリスクがあります。
条文自体が変えられることも、条文の解釈や運用がねじ曲げられることもあるでしょう。
その結果として起こるおかしな事態は、最初におかしな言説をとなえた人たちだけに
悪い影響をもたらすわけではありません。日本の社会全体に悪影響が及びます。
間違えたと思っても、そう簡単に後戻りはききません。

憲法に限らず、法律学は、お医者さんの仕事と似たところがあります。
お医者さんの仕事は、この病気にはこのクスリを処方すればいい、ですむことはありません。
この患者さんにはアレルギーはないか、ほかに持病はないか、
別のクスリを常時服用してはいないか、クスリが効かない特異体質ではなど、
いろいろなことに注意する必要があります。一般論としてはこうすればいい、という話が、具体の状況ではあてはまらないこともしばしばです。

憲法の専門家の仕事もそうしたところが大いにあります。表向きの一般論で問題が
解決することは、まずありません。国によっても違う、政治状況も見る必要がある。
経た歴史が違うとあてはまる憲法原則も違う。
なにより、具体の問題ごとに何が適切な解決かを、一つ一つ考える必要がある〉

そんな複雑で高度な専門性が要求される憲法問題の内実について、
憲法学の第一人者が一から解きほぐし、世界水準の見方・考え方を伝えてくれる
最良の入門書! 長谷部教授の学問的原点も大公開。
フォーマット
新書・選書

注意事項

本の帯に関して
帯つきでの出荷はお約束しておりません。
商品ページに、帯のみに付与される特典物等の表記がある場合でも、確実に帯つきでの出荷はお約束しておりません。
また、帯は商品の一部ではなく「広告扱い」のため、帯の有無・破損による交換や返品は承っておりません。
版・表紙について
版・表紙(カバー)のご指定は承っておりません。ご注文いただくタイミングによっては、お届けする商品の版や表紙が商品ページ上のものとは異なる場合がございます。
また、初版にのみにお付けしている特典(初回特典、初回仕様特典)がある商品は、商品ページに特典の表記がされている場合でも、無くなり次第終了となります。