動物の声、他者の声 日本戦後文学の倫理

村上克尚/著

発売日:2017年9月

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ISBN
978-4-7885-1537-6
著者情報
村上 克尚(ムラカミ カツナオ)
1978年、神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)。青山学院大学、共立女子大学非常勤講師

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商品説明

戦後文学の陥穽を衝く!人間性=主体性の回復をめざした日本戦後文学。しかし、そこに今次大戦の根本原因があるのだとしたら?武田泰淳・大江健三郎・小島信夫の作品に表われた「動物」の表象を手がかりに、文学そして共同体の再生を企図する、気鋭の力作。

◆「動物」とは何か、戦後文学の「倫理」を問う
七〇年前の「大東亜」を呼号した戦争は自国はもとより東アジアと太平洋地域に多大の殺戮・破壊をもたらしました。その反省から戦後文学においても「人間性・主体性の回復」が叫ばれました。しかし(この)戦争そのものが、「人間の尊厳の名の下に」それを持たない存在を排除し殺害していくものだったとしたらどうなのでしょうか。「あいつらは人間ではない(動物と同じだ)」として暴力が横行する。そう考えて振り返ると、日本の戦後文学には動物の表象・声がいたるところに響いています。本書は特に武田泰淳、大江健三郎、小島信夫の作品を取り上げて、人間/動物の境界がいかに作られ、暴力の源となっているか、をたどり、クッツェー、アガンベン、デリダなども援用しつつ、「多様なものたちの共生」の道を探ろうとします。大型新人批評家の登場です。

目次

なぜ動物なのか?
第1部 武田泰淳―国家の戦争と動物(「審判」―「自覚」の特権性を問う
『風媒花』―抵抗の複数性を求めて ほか)
第2部 大江健三郎―動物を殺害する人間(「奇妙な仕事」―動物とファシズム
「飼育」―言葉を奪われた動物 ほか)
第3部 小島信夫―家庭を撹乱する動物(「馬」―戦後家庭の失調
『墓碑銘』―軍事化の道程 ほか)
第4部 動物との共生へ(『富士』―狂気と動物
『万延元年のフットボール』―傍らに寄り添う動物 ほか)
非対称的な倫理

商品詳細

出版社名
新曜社
フォーマット
単行本

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