精神医療 no.87(2017)「特集多機能型精神科診療所を考える 地域包括ケアの未来像」

  • 精神医療 no.87(2017)「特集多機能型精神科診療所を考える 地域包括ケアの未来像」
  • 精神医療 no.87(2017)「特集多機能型精神科診療所を考える 地域包括ケアの未来像」
巻の著者
古屋龍太/責任編集 高木俊介/責任編集
巻の書名
特集多機能型精神科診療所を考える 地域包括ケアの未来像
ISBN
978-4-8265-0665-6

¥1,870 税込

8 nanacoポイント

8 セブンマイル

セブン-イレブン受取り(送料無料)

発送目安

発売日(発売日以降は当日)~2日で発送

宅配(送料¥550税込)

発送目安

発売日(発売日以降は当日)~2日で発送

交通状況・天候の影響や注文が集中した場合等、お届けにお時間をいただく場合がございます。

商品説明

多機能型診療所は、果たしてこの国の精神科地域ケアを抜本的に変える起爆剤となり得るのか?地域包括ケアの未来像を考える。

多機能型精神科診療所の多くは、精神科病院を中心とした病院精神医療を離れ、地域精神医療を志向する精神科医たちによって立ち上げられ、地域ケアの必要性に迫られてデイケアや訪問看護などの諸機能を徐々に追加してきたものである。スタッフも多職種で多様となり、地域に分散する形でネットワークを組み、医療提供に止まらない多機能のケアサービスを提供している。自然発生的に発展したこの多機能型診療所が、地域によっては精神医療・福祉ネットワークの中核的存在になりつつある。
多機能型診療所の拡大は、地域における多様な自己選択肢の拡充を目指しており、患者囲い込みを追求している訳では決してない。しかし、これまで地域で支援を展開してきた障害福祉関係者からは「地域の病院化」を危惧する声もあり、また診療所の多角経営化により、生活モデルを基調とした福祉従事者らの取り組みとの連携が進まず、医師を頂点とした医学モデルの垂直統合型地域包括ケア体制になるのではとの違和感も表明されている。
障害者総合支援法の下で急速に競争原理に基づく市場化が進む障害福祉サービスの中で、とりわけ就労移行支援・就労継続支援A型への株式会社の参入により、医療対福祉という二元論図は既に崩れつつある。大規模なチェーン展開力を持つ民間企業の参入により、特に大都市部では過当競争化が進行する中で資本とマネジメント力の強さが、地域の支援サービス寡占化を生みかねない状況となってきている。既存の医療法人も社会福祉法人やNPO法人も、今後は経営上の苦戦を強いられることは想像に難くない。保健・医療・福祉・介護分野での新自由主義政策の流れは止まらず、「我が事・丸ごと」囲い込む企業による地域包括ケア体制構築の経営戦略が進行していくこととなろう。
本来、診療所における外来治療は自由な契約関係であり、療同意の下で行われ、治療や支援の名の下での生活管理は許されない。多機能型診療所の掲げる理念に照らして、臨床実践がパターナリズムに陥っていないか、日常業務の点検と見直しが必要である。国を挙げて地域包括ケアシステム化が進行する中で、多機能型診療所は、果たしてこの国の精神科地域ケアを抜本的に変える起爆剤となり得るのか。医療と福祉の価値の相克・葛藤は乗り越えられるのか。各地の実践を踏まえた提起から、地域精神医療/地域包括ケアの未来像を読者とともに考えることとしたい。[巻頭言より]

目次

[巻頭言]多機能型精神科診療所を考える――地域包括ケアの未来像(古屋龍太)
[総論]多機能型精神科診療所? その恍惚と不安――わが国における精神科診療所運動の軌跡から(高木俊介)
多機能垂直統合を精神科医療政策との関わりから考える(福田祐典)
多機能型精神科診療所の発展から(仮)地域精神保健センターへ(窪田彰)
多機能型精神科診療所の機能を考える――乳幼児支援から自立までを目指した活動(大嶋正浩)
ある多機能型精神科診療所から見えてきたもの(半田文穂)
精神障がい者の地域生活を支える多機能型診療所――誰でも地域生活は可能だ! 看護師の経験より(木村尚美)
医療は地域と福祉を支配するな――垂直統合ではなく水平連携しよう(金杉和夫)
診療所も24時間オンコール医療体制を――グループホーム世話人からの切実な願い(西隈亜紀)
福祉・医療関係者は障害児・者を「食い物」にしていないか?――障害者総合(自立)支援法施行10年の実態を問う(高島眞澄)
精神医療の多機能化に思うことあり――多機能化は精神医療の質を低下させないのか(門屋充郎)
【コラム+連載+評】
[視点48]医療法施行規則第10条改正と精神障がい者に対する医療制度における差別(佐竹直子)
[連載 異域の花咲くほとりに3]うつ病について(1)(菊池孝)
[短期連載3]国家の意志と精神保健福祉士のポジション――メンタルヘルス戦略システムの調整装置としてのPSW(古屋龍太)
[コラム]精神保健福祉の世界にとび込んで(小川武美)
[書評]『訴訟能力を争う刑事弁護』訴訟能力研究会編[現代人文社刊](山田恵太)
[紹介]『日常診療における精神療法――10分間で何ができか』中村敬編[星和書店刊](塚本千秋)
[書評]『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』立岩真也・杉田俊介著[青土社刊](臼井正樹)
[紹介]『精神病院はいらない!――イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』大熊一夫編著[現代書館刊](中越章乃)
[投稿]相模原事件についておもうこと二つ三つ(岡田靖雄)
[編集後記](高木俊介)

商品詳細

出版社名
批評社
対象年齢
一般
フォーマット
単行本

注意事項

本の帯に関して
帯つきでの出荷はお約束しておりません。
商品ページに、帯のみに付与される特典物等の表記がある場合でも、確実に帯つきでの出荷はお約束しておりません。
また、帯は商品の一部ではなく「広告扱い」のため、帯の有無・破損による交換や返品は承っておりません。
版・表紙について
版・表紙(カバー)のご指定は承っておりません。ご注文いただくタイミングによっては、お届けする商品の版や表紙が商品ページ上のものとは異なる場合がございます。
また、初版にのみにお付けしている特典(初回特典、初回仕様特典)がある商品は、商品ページに特典の表記がされている場合でも、無くなり次第終了となります。

あなたへのおすすめ