「おもてなし」という残酷社会 過剰・感情労働とどう向き合うか
発売日:2017年3月
- ISBN
- 978-4-582-85839-6
- 著者情報
- 榎本 博明(エノモト ヒロアキ)
1955年東京生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授などを経て、MP人間科学研究所代表、産業能率大学兼任講師
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商品説明
私たち日本人は、人と人との「間柄」を配慮しながら生きてきた。だからこそ、接客の場で心地よい「おもてなし」がなされてきたのだ。しかし、もともと丁寧な対応をし、信頼関係を築いてきた場に、欧米の「顧客満足(CS)」といった概念が取り入れられ、従業員は過剰な「お客様扱い」を強いられるようになった。そして、客は過剰な接客を当然とみなし、どんどんわがままになっていく―。過酷なストレス社会を生き抜くために、その社会的背景を理解し、対処法を考える。
行き過ぎた「おもてなし」(接客)の精神が現代に働く私たちの多くを追い詰めている。その社会的背景や実例を示し、対処法を考える。
目次
《目次》
はじめに──なくならない過労死
第1章なぜ、過剰な「お客様扱い」が当たり前となったのか
「顧客満足(CS)度」が日本人の心を壊す
オリンピックに向けてもてはやされる「『おもてなし』の精神」
お互いに気遣いをし合う、心地よい関係が崩れつつある
「間柄」と「自己中心」という文化の違い
日本語の曖昧な表現が意味するもの
「すみません」に込められた言葉の意味
困っているのに笑顔なのは、なぜか
ほか
第2章あらゆる職業が感情のコントロールを強いられる社会へ
一方的な奉仕を強いられる社会
感情労働に必要とされる表層演技と深層演技
「こう感じるべき」という感情労働の規則
感情の抑制が大きなストレスを生む
感情のコントロールを失わせるバーンアウトという現象
だれもがごく自然に気遣いをしてきたのだが……
そして、異常なまでの感情労働を強いられる社会となった
ほか
第3章「お客様は神様」という発想が働く現場を過酷にする
心の不調を抱える人たち
高まりをみせる労働問題が絡む自殺比率
過重な仕事の負荷と「お客様扱い」の関係
増幅するお客様意識
四六時中、感情労働を強いられる対人援助職
過酷な教育現場の状況とは
教育現場にさえも「顧客満足」重視が……
ほか
第4章職場内すらも抑圧された感情が渦巻く場に
横暴な上司に対して、ひたすら我慢する部下
上司を傷つけないように気遣いも必要なんて……
上司や先輩のアドバイスにさえ、「上から目線」と反発
若手社員はお客様なのか
採用面接、さらには新入社員にも気を遣うブラック恐怖症の企業
感情を押し殺すのは非正規社員だけではない
第5章過剰・感情労働時代のストレスとの付きあい方
客となってストレスを発散する社会
枠組みを変えるリフレーミング
ひとりで抱え込まないで、共感を得ること
自己開示できる場をもつ
腹が立つこと、ムシャクシャすることをノートに書き留める
注目されるレジリエンスという心の性質
どうすれば、レジリエンスを高めることができるか
ほか
あとがき
商品詳細
- シリーズ名
- 平凡社新書 839
- 出版社名
- 平凡社
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 新書・選書
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