横尾忠則千夜一夜日記
発売日:2016年6月
- ISBN
- 978-4-532-16992-3
- 著者情報
- 横尾 忠則(ヨコオ タダノリ)
1936年兵庫県生まれ。美術家。72年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ、ヴェネツィア、サンパウロなど各国のビエンナーレに出品し、アムステルダムのステデリック美術館、パリのカルティエ財団現代美術館など各国で個展を開催。国際的に高い評価を得ている。また、東京都現代美術館、京都国立近代美術館、金沢21世紀美術館、国立国際美術館など国内の美術館で相次いで個展を開催。95年毎日芸術賞、2001年紫綬褒章、06年日本文化デザイン大賞、11年旭日小綬章、同年度朝日賞、15年高松宮殿下記念世界文化賞など受賞・受章多数
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商品説明
80歳を迎える美術家が毎日綴った「千」の昼と夜。絵を描く。散歩する。本を読む。蕎麦屋とぜんざい。アトリエにやってくる人と話す。猫と戯れる。躰の悲鳴を聞くとすぐに病院へ。小旅行で卓球三昧。鮮明な夢と不眠…80歳を迎える今も海外から個展・展覧会でひっぱりだこの横尾さんが綴った1036日の日常。虚実一体が「私」であると公言する美術家の生活は規則正しい反復でありながら、時に生と死の境界を超えて、ピカソ、キリコ、デュシャンから、現存の美術家、ミュージシャン、作家、医師、メダカや蟻まで様々な表現者が行き交う交差点になる。そこに新たな作品が生まれる。
ある年代以上の人には寺山修司・唐十郎のアングラ演劇や少年マガジンの表紙で、またはポップアートの世界的な作家として、
あるいは篠山紀信氏や糸井重里氏らと一世を風靡した80年代広告文化の担い手として、近年では欧米からアジアまで新作の依頼が絶えない美術家として、
80歳を迎えた現在でも、ジャンルにあてはまらないエネルギッシュな活動を続ける美術家の1000日あまりの日記である。
横尾氏は60年代から90年代にかけて複数の日記を出版しているが、約20年ぶりの日記は80歳を迎えての「老い」を見つめる日記。
しかし、病や怪我で入退院を繰り返しながらフランスからの依頼で百数十点の肖像画を短期間で仕上げ、NYの画廊からはひっきりなしに注文が寄せられ、
世界中のどこかの美術館で展覧会が企画されている日常は「老い」のイメージを覆すものだろう。
からだの声に耳を傾け、永遠の未完を指向する。
「嫌なことはしない、好きなことだけをする」と隠居宣言をして以降の「老い」への向き合い方は、アートのことを綴っていてもとても身近だ。
それは食べることや眠ること、愛猫への想い、公園でのひなたぼっこなど、日常と密接につながっているからであり、
生と死、夢と現実の境界が実感としては溶けていく状態を受け入れることでもあるからだ。
シリアスでいながら笑いを誘い、どうでもいいことから深遠な箴言が導かれる自在さは、日記というスタイルならでは。
どこから読んでも、何ページ読んでもその神髄に触れられるという意味では稀有な書物である。
系統だっていないため時折思い出す過去の秘話も満載。
たとえばYMO(イエローマジックオーケストラ)の初期のメンバーだったかもしれないこと、
デヴィッド・ボウイが影響を受けた人として来日時には会いに来たことなど、本書には事欠かない。
書くこと自体が現実の虚実皮膜をつむぐこと、日記ゆえの面白さがここにある。
商品詳細
- 出版社名
- 日本経済新聞出版社
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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