身体へのまなざし ほんとうの看護学のために
発売日:2015年7月
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商品説明
こころとからだ、あるいは主観と客観の二分法は科学のための便法に過ぎない。人は心身一如たる身体として生きている。臨床は身体的な営みの場。それを捨象した看護学は不毛である。著者があたためてきた身体への関心を看護学基礎論として世に問う。人の奥深さ、身体の不思議・・・・看護の神髄にふれる思索の集成。日常的思索と研究的達成が一体となって、豊かな知の地平がひらかれる。「私自身のほんとうの関心にしたがうことが、看護学の可能性をひらくことにつながるという確信だけはある。」(著者)
著者は専門とする精神科看護の領域で多くの著書を持ち、患者理解について独自の理論を編み出した(『統合失調症急性期看護マニュアル』2004,改訂版2009,すぴか書房)ことで知られます。また認知症高齢者の生活世界を参加観察研究をもとに活き活きと描き(『認知症の人々が創造する世界』岩波現代文庫)、より広い読者を獲得しています。これまでの著作でも、著者のモチーフは「からだでも、こころでもなく」全体性としての身体(しんたい)にあったと言えます。本書は、長年あたためてきた身体への関心を、「ほんとうの看護学のために」必要な基礎論として位置づけるために、改めて書き下ろされました。看護学が看護実践の学であるなら、患者-看護師の相互関係性を「からだでも、こころでもなく」身体として見据えることが本質的に重要であることが、さまざまなテーマをとおして、また著者自身の体験もまじえて諄々と説かれています。看護学の現状は、看護の神髄を見失う方向に進んではいないでしょうか?そう問いかける警世の書と言えるかもしれません。最終章には、著者による三浦雅士インタビュー(対談)を掲載。
目次
はじめに
身体という言葉
第1章 身体 からだでもなく、こころでもなく
1.日々の暮らしの中で
2.病気体験のさなかに
3.自分とは? 私が私であることの不思議
4.患者さんの自殺にまつわる体験
第2章 身体の底をみる 重度認知症患者の行動観察をとおして
1.原初的身体
2.身体の所有 自分の体を自分のものと感じとること
3.還っていく身体 身体の内閉化
4.徘徊の理由
第3章 身体の変容 精神病を患う人々が経験している身体
1.看護師の実践を導く患者理解を求めて
2.自他を区別する境界線 自己が存在するための絶対条件
3.自己が霧散してしまった身体
4.未分化な身体への逆行
5.統合失調症急性期の看護
第4章 看護技術と身体
1.相互浸透する身体
2.看護技術と看護師の実践
3.看護手順
4.実習の意味
5.技術の修得
第5章 関係としての身体 身体の重層性、全体性、現場性
1.身体の重層性
2.身体の形成―歴史が刻まれていく身体
3.間身体的な現象
4.身体の全体性
5.見えるということの関係性
6.身体の現場性
第6章 身体の理論と看護学
1.身体論的な見方とは
2.さまざまな身体論
3.高度な看護実践能力を身につけるために
第7章 身体の生成、認識、つながり(インタビュー)
三浦雅士 聞き手:阿保順子
はじめに 身体を〈意味〉でとらえるまで ウチとソト 「ウチとソト」の反転、人間の不思議 自己像の形成と再所有、身体を手がかりに きれいと汚い 看護師の「ウチとソト」 「体に聞く」という技術
あとがき
商品詳細
- 出版社名
- すぴか書房
- フォーマット
- 単行本
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