伊那の放浪俳人井月現る
発売日:2014年8月
- ISBN
- 978-4-904150-07-8
- 著者情報
- 今泉 恂之介(イマイズミ ジュンノスケ)
1962年上智大学独文科卒業後、日本経済新聞社入社。1990年日本経済新聞社論説委員。コラム「春秋」を担当。1997年中国河南省鄭州大学客員教授。1999年流通経済大学教授(現代文章論・メディア論)。2007年NPO法人双牛舎代表理事
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商品説明
小林一茶以後、正岡子規に至る約100年間は、長らく俳句史の「空白期」とされてきた。子規がこの時代の俳句を「陳腐卑俗」「月並調」と批判し、後の俳句史家もこれに追随したからだろう。しかしこの時代にも数多くの「秀句」「佳句」が存在していた。その代表的な作り手が「伊那の放浪俳人」と呼ばれる井上井月である。井月は30歳代の半ば、信州の伊那地方に現れ、約30年間の後半生をこの地で送った。 和漢・西欧の学問に優れ、芭蕉の流儀による正統的な句をたくさん残した。伊那に数100人の弟子を持っていたが、自分の生まれや経歴などは一切、語らなかった。人に明かせぬ何かを抱えていたのかも知れない。 酒を好み、知り合いの家を泊り歩き、野宿もいとわず、老いへの道をたどっていく。没後30余年、伊那出身の医師・下島勲が「井月の句集」を自費出版した。芥川龍之介が俳句と書の素晴らしさを認め、東京の俳人や文化人の間で一定の評価を得るようになる。しかし芥川の自殺により、井月への関心は尻つぼみにならざるを得なかった。ところが没後120年余り、2010年頃からブームと呼ぶべき“井月現象”が始まった。 彼の後半生を描いた映画「ほかいびと 伊那の井月」が完成。岩波文庫が一茶-子規の間の空白を埋めるかのように「井月の句集」を刊行した。俳句雑誌が井月特集を組み、東京で行われた「井月忌俳句会」に数100人の俳人が集まるほどになった。井月編「俳諧三部集」の翻刻などによって「知られざる井月」の姿が次々に表れている。 京都、江戸、東海、東北などへの旅も見えてきた。俳句史の空白期とされる幕末・明治初期の闇の中から、井月がようやく姿を現したのである。新たな井月探索は、これからも続いて行くに違いない。
目次
井月が復活するまで
伊那谷に現れた侍
二つの序文
京都の宗匠たち
五律という俳人
二人の接点
大江戸の雰囲気
尾張に蕉風王国
春ばかりの謎
象潟へ行ったのだろうか
四徳の物語
老いても祐筆
「余波の水くき」
井上井月二百句(NPO法人双牛舎選)
商品詳細
- 出版社名
- 同人社
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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