中世における信仰と知

上智大学中世思想研究所/編

発売日:2013年3月

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ISBN
978-4-86285-151-2

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商品説明

本書はキリスト教古代から近世にいたる「信仰と知」をめぐる思索を代表的な思想家を通して解明する。古典古代で形成された知の探究構造はいかに聖書理解に受け継がれたか、信仰における問題意識に理性はいかに迫り、それ自体としては表現できない超越的な事態を理性はいかに理解へともたらすのかなど、多様な問題に光をあてる。

本書はキリスト教古代から近世にいたる「信仰と知」をめぐる思索を代表的な思想家を通して解明する。古典古代で形成された知の探究構造はいかに聖書理解に受け継がれたか,信仰における問題意識に理性はいかに迫り,それ自体としては表現できない超越的な事態を理性はいかに理解へともたらすのかなど,多様な問題に光をあてる。
キリスト教がギリシア・ローマの思想と対峙した2世紀,教父たちは古代の知恵を信仰理解と信仰生活に生かすために,ヘレニズム的テキスト解釈を聖書解釈へ導入し,中期プラトン主義による救済史的神学体系の構築に挑んだ。
11世紀のラテン中世では,信仰内容を「理性のみによって」探究する初期スコラ学がアンセルムスにより形成され,「信仰と知」は自らに目覚めた理性と聖書理解および教会の伝統との関係を問う「理性と権威」として主題化された。
アリストテレス哲学がイスラム世界から受容された13世紀の盛期スコラ学では,「知」は経験的認識に基づいた「学知」となり,信仰理解は「大全」にまとめ上げられ,「信仰と知」は大学において「神学と哲学」として提起された。
14世紀の後期スコラ学になると哲学と神学の密接な関係が神学の優位性とともに解体し,経験と個体を重視するスコトゥスとオッカムの思惟の展開,また思弁的知性論を軸としたエックハルトからクザーヌスへの潮流が,イギリス経験論と大陸合理論,ドイツ観念論へと展開していった。
「信仰と知」から見た中世思想史としても格好の基本文献。

目次

序文(佐藤直子)

第I部 教父思想
一 護教論者における信仰と知の問題(出村みや子)
二 カッパドキア教父における信仰と知の問題(土橋茂樹)
三 アウグスティヌスにおける信仰と知――フィロソフィアの原義に立ち返って(出村和彦)
四 神への関与のアナロギア――擬ディオニュシオスから証聖者マクシモスへ(谷 隆一郎)

第II部 初期スコラ学と修道院神学
一 エリウゲナにおける信仰と知(今 義博)
二 カンタベリーのアンセルムスにおける信仰と理性(矢内義顕)
三 ペトルス・アベラルドゥスにおける理性と信仰 (K. リーゼンフーバー)
四 クレルヴォーのベルナルドゥスにおける愛の霊性(桑原直己)
五 サン・ヴィクトール学派における信仰と知(中村秀樹)

第III部 盛期スコラ学
一 グローステストにおける「信」と「知」――二冊の書物?自然と聖書(樋笠勝士)
二 信仰の知的性格について――トマス・アクィナスの創造論を手がかりに(山本芳久)
三 アヴェロエス主義と知性単一論の問題(山内志朗)

第IV部 後期スコラ学から中世末期の思想
一 マイスター・エックハルトの本質的始原論(田島照久)
二 ドゥンス・スコトゥスの信仰理解と神学の位置づけ(小川量子)
三 オッカムにおける神学と哲学(稲垣良典)
四 クザーヌスにおける信仰と知――神秘体験における「私」の成立(佐藤直子)

執筆者紹介/索引

商品詳細

シリーズ名
中世研究 第13号
出版社名
知泉書館
フォーマット
単行本

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