環境用水 その成立条件と持続可能性
発売日:2012年11月
- ISBN
- 978-4-7655-3458-1
- 著者情報
- 秋山 道雄(アキヤマ ミチオ)
滋賀県立大学環境科学部教授
澤井 健二(サワイ ケンジ)
摂南大学理工学部教授
三野 徹(ミツノ トオル)
公立鳥取環境大学環境情報学部特任教授/学生部長
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商品説明
環境用水の利用には既に40 年近い歴史がある。今回,本書をまとめるに至った背景には主として2 つの事項が関わっている。一つは,1992 年の地球サミット以降,環境基本法の制定(1993 年) や環境基本計画の策定( 第1 次計画,1994 年) を嚆矢として,法や制度が環境を軸に再編されるという事態が続いた。こうした一連の動きの中で,環境用水と関連を持つ法や制度も変化している。1997 年における河川法の改正などはその典型であろう。この延長上で,2006 年には環境用水の水利権が認定される制度が成立した。環境に対する社会の対応が変化したのは,法制度だけではなく,人々の価値意識もまたそうであった。自然生態系や生物多様性の保全に対する関心の高まりは,環境用水へのニーズにも反映し,1990 年代には生物多様性保全の面から環境用水の機能を評価するという動きが広がってきた。これが,法制度の再編と相俟って,環境用水の立ち位置を変えている。いま一つは,農業用水や都市用水を合わせた全国の水使用量が1992 年をピークに減少傾向に入ったことである。2005 年からは総人口が減少し始め,グローバル経済の進展による事業所の海外移転が続くという傾向を見ると,今後,水需要が高まるという可能性は低い。そのため,21 世紀に入ってからは,水需要の増大を前提に形成されてきた政策は転機を迎えている。既存の利水が需要の低下ないし鈍化の傾向にあるのに対して,環境用水の需要は伸びてきた。それ故,今後は,環境用水が水利秩序の再編における主体の一つとして登場する可能性がある。この過程で発生する諸課題に対応するためにも,環境用水の性格と機能を多面的に検討しておく必要があろう。環境用水の制度や実践に関する知見が集積されてくる過程で,1990 年代以降の環境用水をめぐる課題と,環境用水の制度化が果たす役割に関する文献が必要であると判断し,研究活動の成果の一端をまとめることとした。
目次
1部 環境用水を支える要素と枠組み(環境用水の成立と展開方向
環境用水の法的性質
環境用水とその指標 ほか)
2部 環境用水をめぐる制度‐外国の事例から(環境用水の確保と水利権制度改革
生態系保全と渇水政策:2009年カリフォルニア渇水銀行を例に)
3部 環境用水の活用‐各地の取組み(環境用水導入と地域の取組み:淀川左岸の事例から
水辺整備計画と住民運動:淀川左岸の事例から
水利権取得における環境用水の位置:近江八幡市小田町の事例から ほか)
商品詳細
- 出版社名
- 技報堂出版
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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