アヴィニョン五重奏 1「ムッシュー あるいは闇の君主」

  • アヴィニョン五重奏 1「ムッシュー あるいは闇の君主」
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巻の書名
ムッシュー あるいは闇の君主
ISBN
978-4-309-62311-5
著者情報
ダレル,ロレンス(ダレル,ロレンス)(Durrell,Lawrence)
1912‐1990。1912年、イギリス系植民者の息子としてインドに生まれる。1938年、小説『黒い本』をパリにて発表。1953年、キプロス島に住まいを移す。1957年、ルポルタージュ『にがいレモン』でダフ・クーパー賞を受賞。同年、南フランスに移住。

藤井 光(フジイ ヒカル)
1980年、大阪府高槻市に生まれる。北海道大学文学部卒業。現在同志社大学文学部英文学科助教

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商品説明

『ユリシーズ』に始まるモダニズム文学最後の超大作。名著『アレクサンドリア四重奏』につづく壮大な物語の迷宮がついに扉をひらく。第1巻『ムッシュー』は、語り手ブルース、精神を病むその妻シルヴィー、シルヴィーの兄でありブルースの恋人ピエールの三人を軸に、ピエールの自殺の報に接したブルースが、急遽アヴィニョンに駆けつけるところからはじまる。謎に満ちた友の死の原因を追って、舞台は南仏プロヴァンスからエジプトの小麦色の砂漠地帯と雄大なナイルへ、そして夕陽が運河に映えるヴェネツィアへと移っていく?ピエールの自殺はグノーシス主義に関係があるのか?彼の出自と、テンプル騎士団の隠された財宝との関わりは?謎が謎をよぶ物語が宿命の土地で幕を開ける。


『アヴィニョン五重奏』(全五巻)は、今年生誕100年となるロレンス・ダレルが、名著『アレクサンドリア四重奏』(全四巻)刊行の後、十年の歳月を費やして完成させた大作である。
 かつて池澤夏樹氏が『アレクサンドリア四重奏』を評して「これは美しい蜃気楼だ」と言ったように、この『五重奏』もまた、細密なアラベスク模様のように、幾重にも虚構に虚構が塗り重ねられた物語である。一見難解な構成のように見えるが、しかし読者は、その巨大な物語の迷宮にいったん足を踏み入れると、ダレルの真骨頂ともいうべきリリシズムあふれる情景描写、生き生きとした人物像、謎が謎をよぶプロットに魅了され、抜け出すことはむずかしいだろう。
 そして都市アレクサンドリアが『四重奏』の実際の主人公であったように、この『五重奏』の真の主人公は、南仏プロヴァンスのアヴィニョンである。オリーヴの銀色の葉がきらめき、金色のタンジェリンがたわわに実る町。ミストラルが吹きすさび、色褪せたタイルや陰気な記念碑が待ち受ける、過去の威光によって腐敗した町。親友の自殺の報を受けた語り手ブルースが、この宿命の地に帰還するところから物語ははじまる──。
 翻訳者の藤井光氏は、本屋大賞(翻訳小説部門)を受賞したS・プラセンシア『紙の民』や、T・オブレヒト『タイガーズ・ワイフ』など、非英語圏生まれの作家たちを積極的に紹介しつづけている新進気鋭の翻訳家。典雅かつみずみずしい文体でダレル・ワールドを繰り広げる。
世界文学の醍醐味を多くの読者に知ってほしいと願ってお届けする、歴史的な名著である。

商品詳細

出版社名
河出書房新社
対象年齢
一般
フォーマット
単行本
原題
原タイトル:THE AVIGNON QUINTET

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