双極性障害の認知行動療法
D.H.ラム/著 S.H.ジョーンズ/著 P.ヘイワード/著 北川信樹/監訳 賀古勇輝/監訳
発売日:2012年9月
- ページ数
- 331p
- ISBN
- 978-4-7533-1049-4
- 著者情報
- ラム,D.H.(ラム,D.H.)(Lam,Dominic H.)
ロンドン大学精神医学研究所において臨床心理学のトレーニングを受け、博士号を取得した。双極性障害のさまざまな側面について広く研究発表しており、双極性障害に対する認知行動療法(CBT)の臨床試験の主な立案者である。現在、ハル大学臨床心理学講座教授
ジョーンズ,S.H.(ジョーンズ,S.H.)(Jones,Steven H.)
ロンドン大学精神医学研究所において臨床トレーニングを受け、統合失調症の情報処理に関する学位研究を行い、臨床講師として勤務し、その後臨床医としてイングランド北西部に移った。その後、マンチェスター大学臨床心理学博士課程の臨床心理学講師兼アカデミックディレクターとなり、2008年2月には現職であるランカスター大学臨床心理学講座教授兼メンタルヘルススペクトラムセンター長に就任した。この10年間以上の主要な関心領域は、双極性障害とその関連症状の心理学と心理療法であり、双極性障害に対する認知行動療法的アプローチの開発や気分エピソードの発症と再発に関連した心理モデルについて幅広く研究報告している
ヘイワード,P.(ヘイワード,P.)(Hayward,Peter)
ハーバード大学出身。中等学校で教鞭をとった後にニューヨークのロングアイランド大学で臨床心理学の博士号を取得した。モーズレー病院と精神医学研究所を退職し、現在は開業して重度精神疾患に対する心理学的アプローチを中心とした診療を行っている
北川 信樹(キタガワ ノブキ)
1991年北海道大学医学部医学科卒業。北海道大学医学部精神医学講座入局、北海道立向陽ヶ丘病院勤務を経て1995年北海道大学病院精神科神経科医員。1999年同助教、同病棟医長、同外来医長、市立稚内病院精神神経科主任医長等を経て2009年北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座精神医学分野医局長。2012年北海道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科医療福祉臨床学講座教授。現職:北海道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科・同大学院看護福祉学研究科教授
賀古 勇輝(カコ ユウキ)
1999年北海道大学医学部医学科卒業。北海道大学医学部精神医学講座入局、市立室蘭総合病院精神科神経科勤務を経て2003年北海道大学病院精神科神経科医員。2008年同助教。2009年同助教、同病棟医長。現職:北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座精神医学分野、北海道大学病院精神科神経科助教、同病棟医長
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商品説明
双極性障害の患者にはさまざまな心理社会的問題が発生するが,薬物療法のみでそれらに介入するのは難しい。本書では薬物療法との相補的な治療法としてCBTを提唱,治療の全体像から具体的な技法や社会的問題への取り組みまで,豊富な事例を交えて解説する。「双極性障害におけるCBT」理解のための決定版。
本書のアプローチはCBTを双極性障害用にアレンジしたものであり,技法そのものも正統的な内容である。しかしながら,決して心理療法のみに先鋭化するのではなく,生物学的理解を統合した理論に基づきつつ,極めて常識的かつ良識的に治療論が展開されている。何より素晴らしいと感じるのは,実地臨床における治療の限界を謙虚に認めつつ,そこでもCBTの基本である協同作業を貫きクライアントに寄り添い続ける臨床姿勢である。本書は,双極性障害で生ずるさまざまな心理的問題に対し,CBTまたは体系的精神療法に何ができるのかを問うた意欲作と言っても過言ではない。極めて臨床的な問題を詳細かつ丁寧に検討していくその著述は,数多くの臨床例に日々全力で向き合ってきた者でないととても書けないものであることは明らかである。明日からでも臨床で使える知恵に満ちたものだと思う。私はCBTとは,当事者の視点に立ち,彼らを深く理解するためのツール,いわば我々が彼らの元へきちんと“降りていく”ためのツールの一つであると思っている。だからこそ,本書に出逢えたことは,我々臨床家としては実に意義深いことであった。双極性障害は今なお治療がとても難しい疾患の一つであることは間違いない。そこからの回復は,たくさんの人々の有形無形の力と,多くの治療的介入の積み重ねがあってこそ初めて可能なのだと考える。精神障害の治療は概して「総力戦」なのである。だからこそ,我々臨床家の“引き出し”は多ければ多いほど良いのだと思っている。(「監訳者あとがき」より)
目次
第1章 双極性障害・序論
双極性障害の診断基準/疫学/双極性障害の経過/前駆症状/循環気質/双極性障害に関連する利点/他
第2章 現在行われている治療のレビュー
薬物療法/心理療法/再発予防研究/急性期の治療
第3章 双極性障害の心理社会的モデル
心理社会的研究:ライフイベントと再発/双極性障害における非機能的態度/ストレス―脆弱性モデルと治療的意味
第4章 双極性障害の認知行動的介入モデル
認知行動療法の概要/アプローチの詳細/治療の概略
第5章 治療前評価
クライアントの疾患認識と服薬コンプライアンス/クライアントの自己意識,非機能的信念,スティグマ感覚/他
第6章 モデルの導入
モデルの基礎/情報提供用パンフレットの使用/問題リスト/ライフチャート/モデルを受け入れる際の問題点
第7章目標設定
目標設定に関するトピックス/現時点での目標とより長期的な目標/段階的なアプローチ/他
第8章 認知的技法
気分モニタリング/気分状態による認知の変化/非機能的自動思考の収集/他
第9章 行動的技法
気分と活動の記録表/気分と活動の記録表を治療中に導入する/役に立つ行動的戦略/他
第10章 セルフマネジメントと前駆症状への対処
前駆症状の同定と対処/前駆症状のパターンを明らかにし対処するためのクライアン トとの作業/他
第11 章 長期的な問題,双極性障害と自己
自己:デカルト主義は今も健在/ステイグマ/罪悪感と羞恥心/喪失/怒り/回避
第12章 家族および社会的側面
一般的な家族の苦しみ/結婚または夫婦関係への影響/性欲の変化/育児について/他
第13 章 対人関係とサービスに関連した問題
対人関係/服薬コンプライアンス/自律性と選択/サービスの提供についての問題
商品詳細
- 出版社名
- 岩崎学術出版社
- サイズ
- 21cm
- フォーマット
- 単行本
- 原題
- 原タイトル:COGNITIVE THERAPY FOR BIPOLAR DISORDER 原著第2版の翻訳
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