パスカルの宗教哲学 『パンセ』における合理的信仰の分析

道躰滋穂子/著

発売日:2012年9月

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ISBN
978-4-86285-138-3
著者情報
道躰 滋穂子(ドウタイ シホコ)
1945年生まれ。1981年、早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程満期退学。早稲田大学、清泉女子大学講師を経て、桜美林大学教授

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商品説明

ブレーズ・パスカル(1623‐62)は、キリスト教の真実性を示すため、人間の複雑な現実に対する精密な観察と分析に基づく人間学研究から出発して、哲学者の諸説や教説などを吟味した結果、キリスト教の教えに唯一の合理性があることを証明した。「人間の偉大と悲惨」という人間を覆う背反性を、キリスト教の創造論と原罪説が見事に説明しているのを発見する。本書は長年にわたる徹底的な『パンセ』の哲学的解読により、科学者パスカルの精神の軌跡を多面的に明らかにして、パスカルの実存に迫る貴重な研究成果である。

ブレーズ・パスカル(1623-62)は,数学,化学,物理学の分野で,幼少時から頭角を現し,全ヨーロッパで称賛を博していた。彼は31歳のある夜,イエスを十字架につけたと痛感し,決定的な回心を経験する。以来,彼は現世を脱却し,神ならぬ一切を忘却して生きることを決意した。39歳で生涯を閉じたが,膨大な覚書が残されていた。それらは断片的な手控えで脈絡を欠いていたが,明瞭で完成に近いと思われる断片を選別し『パンセ』が刊行された。
パスカルは真理を探究するために論理的推論,すなわち哲学的方法を駆使した。そして理性の最後の働きは,理性を超えた無数の事象である「超自然的真理」の存在を認識し,それに服すべきことにあると喝破する。理性万能主義的哲学は「超自然」に対して無力である。彼は「超理性的真理」を受け入れ,それに理性が服従することにより,哲学を超出して「宗教哲学」の領域を展開した。
パスカルはキリスト教の真実性を示すため,人間の複雑な現実に対する精密な観察と分析に基づく人間学研究から出発して,哲学者の諸説や教説などを吟味した結果,キリスト教の教えに唯一の合理性があることを証明した。「人間の偉大と悲惨」という人間を覆う背反性を,キリスト教の創造論と原罪説が見事に説明しているのを発見する。
本書は長年にわたる徹底的な『パンセ』の哲学的解読により,科学者パスカルの精神の軌跡を多面的に明らかにして,パスカルの実存に迫る貴重な研究成果である。

目次



第一章 パスカルと哲学
I 『ド・サシ師との対話』におけるパスカルと哲学
II 懐疑主義との闘い――アウグスティヌス,デカルト,パスカル

第二章 神の存在証明
I 哲学者たちによる「神の存在証明」とその批判
II パスカルと「神の存在証明」

第三章 賭けの論証
I 「護教論」としての「賭けの論証」
II 「賭けの論証」における「信仰への道」

第四章 人間存在と思惟

第五章 真の哲学と真の宗教

第六章 人間学の基礎としての原罪論――人間と自由意志(I)

第七章 「隠れたる神」と人間の認識――人間と自由意志(II)

商品詳細

出版社名
知泉書館
フォーマット
単行本

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