図説英国執事 貴族をささえる執事の素顔
発売日:2012年6月
- ISBN
- 978-4-309-76192-3
- 著者情報
- 村上 リコ(ムラカミ リコ)
千葉県生まれ、東京外国語大学卒。編集プロダクション勤務を経て、2003年よりフリーライター。『英国戀物語エマ』『黒執事』など、過去の英国をモデルにしたテレビアニメーションの考証も担当
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商品説明
謎に包まれた英国執事。その歴史と現実の生活を多種な図像と資料を用いて明らかにする、初めての一冊。貴族と男性使用人の生活は?
【本文より抜粋】
●第4章「執事の日課」より
「私は正面玄関までの階段をのぼり、ドアベルを鳴らしました。すると、お仕着せ姿のあかぬけたフットマンが出てきました。私は、執事のミスター・リーを呼んでくれるよう頼みました。
『あなたは下級執事の職に応募してきた人でしょう』と彼は物柔らかに言います。
『そうです』と私は答えました。
『では、通用口のほうにお回りいただけますか。空堀(エアリア)を降りて、そこにあるベルを鳴らしてください。こちらのドアはアスター卿夫妻とそのお客様専用です』
私は一フィート(*三〇・五センチメートル)ばかり身長の縮む思いをしながら、言われたとおりにしました。すると驚いたことに、下のドアを開けて現れたのは、さっきと同じフットマンだったのです。満面の笑みをたたえています。
『ずっと長いこと、これを言えるときを楽しみにしていたんだ』と彼は言います。
『俺がこの仕事を始めたとき、同じことをやらかして、いまみたいな歓迎を受けたものでね』
この男は、あとでわかったことですが、ゴードン・グリムレットで、彼と私は生涯の親友になりました」
●第7章「執事の堕落」より
スタッフの窃盗に目を光らせていたアーネスト・キング(執事)だが、そういう彼自身も、若き日にはちょっとした「過ち」を犯したことがある。温室で育てられた、その年初めてのイチゴを、誘惑に負けて食べてしまったのだ。がまんできずに二つ目を口元にはこんだところ、後ろから声をかけられた。「アーネスト、ほどほどに頼む! 私の分も少し残しておいてくれよ」──主人はそれだけ言って去っていった。彼にとって「生涯一度きりの窃盗」であった。
目次
序章 執事の幻影
第1章 執事の起源
第2章 主人の生活
第3章 執事の出世
第4章 執事の日課
第5章 執事の生活
第6章 執事の余暇
第7章 執事の堕落
第8章 執事と主人
商品詳細
- シリーズ名
- ふくろうの本
- 出版社名
- 河出書房新社
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
注意事項
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