回復の森 人・地域・森を回復させる森林保健活動
発売日:2012年4月
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商品説明
景気低迷や大災害の発生、地域コミュニティの衰退などにより、現在多くの人が将来に不安を感じており、心身の安定とケアを求める人は少なくない。森林にはその環境を利用したリハビリ効果、保健休養効果、心理的効果、療育効果など、人の心身の健康に寄与する保健機能が備わっている。本書は医療・福祉・教育の分野における「森林保健活動」の事例を紹介しながら、働き盛りの人々の保健休養にも言及する。
高齢化率43%の長野県北相木村では、村で最も人が集まる診療所を村づくりの拠点とするべく森林保健活動を導入。本来その地に生えていた木(潜在植生)を植樹することで精神の回復にもつなげる「託林」(命を託す意)や、昔の思い出話をすることによって認知症患者の大脳の神経活動が活性化され、生活行動レベルの維持などに効果がある「森林回想法」(心理療法)を実践。森の中で腰を下ろして回想する他、散策や軽作業によっていきいきとした表情を見せたり、感情的な落ち着きを取り戻す事例が報告される。
この他、認知症症状や周辺症状に大きな改善が見られた鹿児島県の霧島桜ヶ丘病院、「森林ウォーキング」によって町をあげて高血圧の予防(自律神経のバランス改善)につなげる森林療法に取り組んだ北海道中頓別町、長野県下伊那郡松川町にある山間部の知的障がい者施設における療育活動、全国に広がる「森の幼稚園」などの事例を紹介。手入れが必要な森林が増加する今日、人と森が共に健康になり、地域コミュニティの再形成にもつながる森林保健活動は、人と森の関係をつなぎ直す試みでもある。
目次
森林保健活動の可能性と課題(上原巌・東京農業大学森林総合科学科教授)
人と森の健康
「森林療法」とは何か
森林浴と森林療法の違い
地域における「森林保健活動」へ
地域住民置き去りの地域振興も
福祉・医療・教育分野と健康増進
問題の多いリゾート型地域振興策
学術的研究成果と課題
長期的な実践と臨床データの蓄積
第1部 事例編
村の診療所が取り組む地域住民対象の森林保健活動(松橋和彦・長野県北相木村診療所所長)
衰退する山村
放置されるカラマツ林
森林の保健機能
人と情報が集まる診療所を村の拠点に
NPO法人北相木りんねの森の設立
反リゾートとしての「森林保健」
命を託す「託林(たくりん)」の試み
元気の素を生み出す「森林回想法」
心の傷を昇華させたMさん
森林保健活動と参加者の起居移動動作レベル
認知症患者の症状改善やストレス発散に大きな効果(出水毅・鹿児島県霧島桜ヶ丘病院 森林保健活動委員会)
七割の入院患者が認知症
森林保健活動との出会い
森林保健活動の態勢と手順
森林保健活動による患者の変化
森林内での焚き火の効果
患者全員への提供や地域住民への呼びかけ
身近な森林環境と人の健康との関わり(瀧澤紫織・北海道苫小牧市 植苗病院精神科医)
植苗病院の森林散策活動
子どもと「身近な森」
高齢者や壮年期と身近な自然
自然環境を基盤としたコミュニティと健康
自然環境とメンタルヘルス――イギリスの「マインド」
東日本大震災の教訓
山間部の知的障がい者施設における野外療育(上原巌・東京農業大学森林総合科学科教授)
重度知的障がい者が入所する「親愛の里松川」
施設における療育方針と療育目的
野外活動を通じた地域との交流
暴力が減少し利他行為に発展したAさん
発作が減少しコミュニケーションが向上したBさん
その他
商品詳細
- 出版社名
- 川辺書林
- 対象年齢
- 一般
- フォーマット
- 単行本
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