昆虫テクノロジー 産業利用への可能性 普及版
発売日:2010年8月
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商品説明
我が国では古くから養蚕業や養蜂業において昆虫が利用されてきており,特に養蚕業は生糸の輸出によって外貨を稼ぐ主要な産業でした。時代が変わり,国内の繭の生産量は大きく減少していますが,この主要産業であった養蚕業を支えるために日本ではカイコ研究が精力的に進められてきました。この研究の積み上げの結果,カイコで遺伝子組換えが可能となり,カイコの飼育技術に基礎を置くカイコを利用した有用タンパク質の生産技術が発展してきています。また,絹を繊維として利用するだけでなく,タンパク質素材として利用する研究も発展してきており,その生体親和性の良さという優れた性質に加えて「シルク」というイメージもプラスに働いて,広く使われるようになってきています。
また,カイコの属する昆虫は種数が100万以上とも言われており,多種多様な環境に適応し,様々な餌を利用しています。この昆虫の適応能力のメカニズムを解明し利用する研究が行われており,今後もいろいろな機能が発見されて利用されることが期待されます。昆虫の持つ機能以外にも,昆虫の体の動きや体の表面構造,そして昆虫の外部刺激に対する反応様式などを解明することによって,昆虫をモデルにした新素材や構造物の開発も行われています。また,天敵昆虫を増殖して害虫防除素材として利用する技術開発も進んできています。
このように,今まではあまり産業利用に関しては事例の多くなかった昆虫ですが,現在ではその機能の解明によって昆虫は産業振興に役立つ素材として貴重な資源となってきています。農林水産省では,昆虫機能の利用を目指す「昆虫テクノロジー研究」を現在実施しています。このプロジェクトでは,かつて中国からシルクロードを通って絹製品が各地に広まった歴史を現代の日本に再現し,昆虫機能を利用した製品が日本から世界各地に広まる「日本発シルクロード」の創出を目標として研究が進められています。
本書が「日本発シルクロード」の実現に寄与できることを希望しています。
(「はじめに」より) 2005年5月(独)農業生物資源研究所 川崎建次郎,野田博明,木内 信
目次
【総論編】
昆虫テクノロジーの総論―研究開発動向―
【基礎編―昆虫テクノロジーの理解と導入のために―】
第1章 昆虫という生物群とは?
第2章 昆虫の飼育法
第3章 昆虫ゲノム情報の利用:昆虫ゲノム解析の現状と昆虫遺伝子探索の方法,利用できるデータベース
【技術各論編】
第1章 昆虫を利用した有用物質生産
第2章 カイコ等の絹タンパク質の利用
第3章 昆虫の特異機能の解析とその利用
第4章 害虫制御技術等農業現場への応用
第5章 昆虫の体の構造,運動機能,情報処理機能の利用
商品詳細
- シリーズ名
- 〔CMCテクニカルライブラリー〕 364 バイオテクノロジーシリーズ
- 出版社名
- シーエムシー出版
- フォーマット
- 単行本
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